現在ライブドアブログより移行作業中です。

『ラストハルマゲドン』まさにRPG界にハルマゲドンを起した作品…というのは言い過ぎ?

勇者の塔 42F
No.0170

発売年1988年
販売/開発ブレイングレイ
ジャンルファンタジー(?)ロールプレイングゲーム
発売機種PC-88、PC-98、MSX2、X68000、FM-TOWNS、PCエンジンなど
※画像は指定の無いもの以外、PC-98版のものです

≫ENTER

本記事を読み進める前に…

本記事を読み進める前に、以下の点についてご了承願います。

  • 当ブログで掲載している画像の、著作権または肖像権等は各権利所有者に帰属致します。もし掲載に問題等御座いましたらご連絡下さい。迅速に対応を取らせて頂きます。
  • 筆者は本作品において、100%の知識と十分なプレイ経験を持っているとは限りません。誤りがある部分については、コメントにて優しくご指摘よろしくお願いします。
  • 記事に書かれている内容についてはあくまで投稿時の状況や筆者の認識であり、現在の状況や筆者の認識と必ずしも同じではない場合があります。ご了承ください。

もし「ロールプレイングゲーム歴史博物館」があったら?

もし「ロールプレイングゲーム歴史博物館」なるものが存在したとして、あなたならどんなRPGを展示しますか?ウルティマ?ウィザードリィ?夢幻の心臓?あるいは、ドラゴンクエストやファイナルファンタジーですか?

どれも展示するに相応しい作品だと思いますが、その中に是非入れて欲しいと思う作品が1つあるんです。

その作品が「名作RPG」かどうかは個人の感覚によるとは思いますが、ただその作品が日本のRPG界に与えた「インパクト」は並大抵のものではなく、その理由だけで博物館に展示する価値があったと言えるでしょう。

それが今回紹介する「ラストハルマゲドン」という作品なのです。

「ラストハルマゲドン」とは?

「ラストハルマゲドン」は、1988年に「ブレイングレイ」という会社から発売されたファンタジー(?)ロールプレイングゲームで、同社にて「抜忍伝説」、後にリバーヒルソフトにて「BURAI 上巻(下巻)」のシナリオを担当し、バンプレスとにて「学校であった怖い話」の原作/総指揮を行った「飯島健男」氏が企画とシナリオを担当した作品でした。

さて、本作は最初に言ったとおり当時のパソコンゲーマーに対してかなり強力なインパクトを与えた作品でした。何が凄いかというと、様々なことが今までのRPGの常識から外れているというかウィザードリィやドラクエや「正攻法」であるならば、間違いなくこちらは「奇策」と言えるRPGだったでしょう。

世界設定からして異質

何しろ、まず世界設定からもうオカシイんです。なんと本作の舞台というのは、
生命が絶滅しきった地球なのです。
某北斗のなんちゃらみたいに人類が絶滅しかけた、モヒカンがバイクで汚物消毒みたいな世紀末的世界ではなく、もう完全に人間どころか虫一匹存在しない世界が舞台なんです。

それじゃあ、そんな世界で誰が主人公になるんだ?って思いますよね?そこで、

魔族の台頭である。

はい。地上に住むあらゆる生物が死滅した世界に姿を現したのは、なんと地下深くの魔界より現れた「モンスター(魔族)」達だったのです。そんなわけで本作でプレイヤーの分身となるのは、酒場にたむろす冒険者でもなければ、世界を救う勇者でも英雄でもありません。今まで他のゲームでプレイヤー達が散々倒して経験値とお金を奪い取ってきた、ミノタウロスやスケルトンなどの怪物なのです。

例えば主人公がモンスターを召喚し操るゲームというならば、Apple][版の「ウィザードリィ4」が前年の1987年に発売されていました。もうチョット古いのでは1986年クリスタルソフトの「アスピック」では最終的に主人公が魔物を仲間にするという展開がありました。

しかし人間などまったくいない世界で、モンスター達だけでパーティを組み冒険するようなゲームというのは、恐らくコレが最初なのではないかと思います。

戦うべき相手が異質

いやしかし待てよ?今までプレイヤーが倒してきた主人公達にとっては「敵」であったはずの魔物が本作の主人公ならば、その魔物たちの「敵」は何なのだ?人間達はもういない、それどころか地球上にはもう生命体が存在しないというのに…。

彼は天より降りてきた。

はい、そうなんです。もはや地上には魔族の「敵」となる生命体は存在しない、だから敵となる生命体は「天(宇宙)」からやってきた。つまりエイリアン軍団なのです。
もう設定ぶっ飛びすぎじゃろw

このエイリアンたちは、地球を131番目の植民星とするために宇宙からやってきた「チリウス星系連合」と名乗り、地上に現れた魔族たちに対して「降伏」か「死」かの選択を迫ります。地球から邪魔な人間達が滅んで、これからやっと地上が自分達の世界になると喜んでいた魔族ですからそんな降伏勧告にのるはずがありません。

こうして「魔族」対「異星人」の地上での生存権を賭けた死闘が始まるという、「エイリアンvsプレデター」もビックリの展開になるわけです。今でこそこういった設定は、そんなに驚くほどでも無いことかもしれませんが、当時の我々にとっては大いに驚かされつつも、期待にワクワクせざるを得ないものでした。

イカれたメンバーを紹介するぜ!

※画像はX68000版のものです

こうして魔族たちは12の種族から代表1名(1体?)ずつを選抜してエイリアン達に挑ませることとなります(ちょっと無謀にも感じるけど)。

その12の種族とは、ガーゴイル、スライム、ミノタウロス、スケルトン、G(ジャイアント)スネーク、A(アンドロ)スフィンクス、サイクロプス、ゴブリン、オーク、ドラゴンニュート、ハーピィ、ゴーレムと、ファンタジーRPGで遊んだことがある人なら、必ず1体や2体や100体は倒したことがあるような面々ですね(さすがにAスフィンクスは希少種だけどw)。

しかし本作では、この12体でパーティを組んでぞろぞろと地上を練り歩くわけではありません(百鬼夜行じゃあるまいしw)。

魔族には昼にしか行動できないもの、逆に夜にしか行動できないもの、「サルバンの破砕日」にしか行動できないもの、そして常に行動できるものがおり、プレイヤーは魔物たちの行動可能時間帯別に3つのパーティを編成し、時間ごとに切り替えるてプレイすることとなります。

1つのゲームの中で複数のパーティーを平行してプレイしていくなんていうシステムも、当時ではかなり珍しかったですね。って、ちょっと待ってくれよ?さらっと流したけど「サルバンの破砕日」って何だよ?!

「サルバンの破砕日」とは何ぞや?

はい。まあそう思うのも無理は無いでしょう「サルバンの破砕日」なんて聞いたこと無い言葉ですからね(現代では「サルバンの破砕日」でグーグル検索するとエロ漫画がいっぱい出てくるので良い子は検索しちゃだめだぞ!?)。

「サルバンの破砕日」というのは地上で月に1日だけおきる異常現象なのだが、その1日の長さが通常の10日分もあるという非常に奇怪な日で、さらに特定の生物以外は一瞬で押し潰されて死んでしまうという危険極まりない日の事なのです。

しかし、なぜ「サルバンの破砕日」なる日が存在するのかということは全くの謎で、そのときだけ行動できる魔族ですらその日がこの地上に存在する理由がわからないというのです。

そしてさらに、この地上にはもう一つ大きな謎が存在します。それが「石版」の存在です。

石板百八ケ所巡り

地上の生命は死滅しその文明も全て滅んだというのに、なぜか地上に突然現れた文字の書かれた108枚の「石版」。

それらには「黙示録」と名づけられた文面が刻まれており、それが何なのか、何を意味しているのかも全くの謎なのです。魔族(プレイヤー)たちは地上で異星人たちとの生き残りをかけたデスマッチ(古いな表現が)を続けていく一方で、これらの謎の解明にも挑まなければいけません。

実はこの石版というのがこのゲームにおいての「RPGの定石破り」、かつ難易度を上げている要因の1つでして、なんとこのゲーム内の広い世界の中からプレイヤーは、謎を解明するために108枚の石版を全て見つけて読まないといけないのです。「四国四十八八十八箇所めぐり」など物の数ではありませんw

しかしこれが恐ろしく難儀な作業で(笑)さすがにメーカー側もキツイだろうと察したのか、このゲームには付録として紙のワールドマップと108枚分の石版チェックシールというのがついていて、プレイヤーはゲーム中に石版を見つけたらマップのその場所にシールを張っていくということをしていました(汗

まあいくらRPGの常識を覆すような作品であったとしても、これはさすがに評判が悪かったようで、後期に移植された作品(PCエンジン版など)では108枚全部回る必要はなくなっていましたね。
そりゃそうだw

コーヒーブレイク!

さて、ここまででこの作品がRPG界における異端的作品だったということが多少なりとも伝わったでしょうか?しかし、ここまではこの作品の概要でしかありません。

じゃがここまででかなり長くなったので、この先に進む前にちょっと休憩しておくれ

コーヒーブレイク!

24

コメント

  1. MA2 より:

    今見てもサイケデリック。
    自分的にはディスクの枚数の多さが際立ってスルーしたゲームとして記憶に残ってます。
    なんというか、入れ替えの頻度がどの程度か知らないのですけど、5枚程度が快適にプレイする限界と当時、感じてたのでプレイするのに総ディスク枚数も重要でした。
    あと、スライムが知性をもったアメーバ的な何かとしても覚えてます。
    こいつモンスターじゃなくてエイリアンじゃね?みたいなw

  2. XTC より:

    どーでもいいですけどお遍路さんは48じゃなくて88ですね。
    四国だけでなくまねしてあちこちにあります。
    観音さんだと33とかいうのもありすが。
    ほんとどーでもいいですね(^^;)。
    ラストハルマゲドンはOPだかの音楽がよかったですねぇ。

  3. K より:

    これはむしろプレイ日記を見てみたい内容ですね!
    魔物たちの水滸伝的な話なんでしょうか。

  4. ソンゴスキー@れとろげ より:

    >MA2さん
    そうですねー、FD枚数が多いことでも話題になった作品でした。
    機種によっては枚数が少ないのもありましたが、確かに当時はいちいちディスクを入れ替えるのって地味にストレスだったんですよねーw
    モンスター達は最初はともかく、合体するようになると完全にエイリアンでしたw

  5. ソンゴスキー@れとろげ より:

    >XTCさん
    > お遍路さんは48じゃなくて88ですね。
    あああああ!!これは完全に勘違いでした。
    というかラスマゲの製作者である飯島さんの「四八(仮)」という作品の事が頭にあったから、勝手に誤変換されたんでしょうねw
    直しておきます。ありがとうございますー。

  6. ソンゴスキー@れとろげ より:

    >Kさん
    実はプレイ日記でやりたいと思っているんですけれど、他にもやってるものがあるのでやるにしてもちょっと後になるかもしれませんね。
    水滸伝的かどうかは…そのときに確認してみてください(やるかわからんけどw

PVアクセスランキング

PVアクセスランキング にほんブログ村

タイトルとURLをコピーしました