書庫 No.04
かつてPCゲームのメインジャンルであった「アドベンチャーゲーム」というものについての簡単な説明。
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「アドベンチャーゲーム」について
アドベンチャーゲームの個人的解釈
アドベンチャーゲームとは
「アドベンチャーゲーム(以下AVG)」とは、簡単に言うとプレイヤーがテキストやグラフィックで表現されたゲーム中の”ある状況”において、プレイヤーの分身である主人公などに対し“命令”を与えることで”アクション”を起こさせ、それに対して帰ってくる”リアクション”から得られる”情報”を積み重ねる事によってゲームを進行していくタイプのゲームである。
このAVGというジャンルは、基本的にはプレイヤーに反射神経が求められるようなアクション要素のあるゲームジャンルではないのだが、ゲーム内の一部分にアクション要素が盛り込まれている「暗黒星雲」や「スナッチャー」などの作品も稀にだが存在している。
因みに今回の説明には含めないが、1990年代に入るとアクションゲームと融合した「Alone In The Dark」や「クロッタワー」などの作品が登場しており、それらは「アクションアドベンチャー」というまた新たなジャンルを生み出している。
コマンド(命令)
AVGにおいてプレイヤーが与える命令は一般に「コマンド」と呼ばれているもので、そのコマンドの"与え方"については作品によって差異はあるものの、基本的には
"何を、どうする?"
という形式でコマンドを与えていく。例えば「(何を?)机を、(どうする?)動かす」という内容のコマンドを主人公に与える事で、ゲーム中の主人公に机を動かすという”アクション”を起こさせることができるのだ。
ちなみに先ほどの「机を、動かす」で言うと「机」が”名詞”、「動かす」は”動詞”であるため、AVGのシステム説明では名詞と動詞という言葉がよく使われ、コマンドの与え方についても「名詞+動詞の形式で行う」などのような説明がされる事が多い(ただし大抵のAVGは、動詞+名詞の形式)。
そのためこの記事内でも、コマンドの説明について「名詞」と「動詞」という言葉を使用して説明させていただく。
コマンドの与え方
そしてAVGにおいて、プレイヤーが主人公などにコマンド(名詞や動詞)を与える”方法”については、これも作品により様々なのだが最もメジャーといえる方法が2つの存在する。
そのうち一つは名詞や動詞をキーボードから直接入力する事でコマンドを与える「入力式」、もう一つは名詞や動詞を画面上に一覧表示されているものの中から選択する「選択式」、この2つだ。
今回は主にこの2つのコマンド方式について、簡単に説明しようと思う。
AVGの2つのコマンド方式について
言葉探しに奔走する《コマンド入力式》
コマンド入力式とは
コマンド入力式とは、先に述べたようにAVGの主人公などに対して命令を与える際に、キーボードを使って直接名詞や動詞を文字入力する方式のことである。
1975年(76年とも)に初めて誕生したコンピュータ用AVG「Colossal Cave Adventure」が、画面にテキストで表示される状況に対して、キーボードから動詞、または動詞+名詞という形式でコマンドを入力方法を採用しており、それ以後1980年代中期まで、このコマンド入力式がAVGの最もメジャーな、というよりほぼ唯一の方式となっていた。
コマンド入力式の大きな特徴として、名詞にしても動詞にしても、全てプレイヤーが自分で思いつかなければいけないという事があり、その状況で最も適した”言葉”を思いつく想像力・発想力がプレイヤーにも求められる事になる。
さらに国産のAVGでも初期のものは、名詞及び動詞を”英語”で入力しなければならなかったものが多く、思いついた名詞や動詞をまず正しい英単語に変換するという作業が必要になり、そのため和英辞典などを片手にプレイした人も多かったと言う。
コマンド入力式の利点と欠点
コマンド入力式はプレイヤーから見た場合、入力する名詞や動詞に”制限”が無いように見えるため、かなりの自由度の高さを味わえるのだが、その一方でゲーム中終始”言葉探し”に奔走しなければならず、それは一種の醍醐味とも言えたが、ストーリーに集中し辛くなるという部分も問題としてあったのだ。
ちなみにAVGにおいては同じ動詞を何度も使用することが多く、毎回毎回同じものを1文字1文字入力するというストレスを軽減するために、よく使う動詞が「ファンクションキー」に割り当てられているなど、プレイヤーへの配慮が試みられている作品も存在した。
しかしそのような配慮があった中でも、やはりプレイヤーの多くはコマンド入力式に疲れを感じていたのではないだろうか?
物語に集中できる《コマンド選択式》
コマンド選択式とは
コマンド選択式とは、こちらも先に述べたようにAVGの主人公などに対して命令を与える際に、画面上に一覧表示されている名詞や動詞の中から選択する方式の事である。
1984年に発売された「北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ」で初めて採用された方法で、まず画面の右側に番号付きの動詞が一覧表示されるので、
① 実行したい動詞を番号で選択する。
すると次にその動詞の行動が実行できる対象の名詞が番号付きで一覧表示されるので、
② 実行したい名詞を番号で選択する。
これでコマンドが実行されるという方式になっていた。
そしてこの方式は1985年に発売された「軽井沢誘拐案内」でもこの方式は採用され、以降様々なAVGで同様のシステムが用いられるようになり、やがてAVGでもっともメジャーな方式になっていく。
コマンド選択式の大きな特徴としては、名詞にしても動詞にしても、コマンド入力式では自分で一生懸命考えていたものがもう既に画面上に表示されているのであとはそこから選ぶだけ、自力で思いつく必要が全く無いということだろう。
コマンド選択式の利点と欠点
コマンド選択式はプレイヤーから見た場合、指定する名詞や動詞に”制限”があるため、コマンド入力式に比べると自由度は低いと言わざるを得ないのだが、その一方でコマンド入力式のように"言葉探し"に奔走する必要が無く、ストーリーに集中し易いという部分があった。
また文字をいちいち打ち込む必要がなく、同じ動詞や名詞を何度も使用する場面でも、同じものを選ぶだけで何度も打ち込む必要がないので、非常にストレスが少ないのもコマンド選択式の大きな利点だろう。
ただコマンド選択式はその仕組み上、画面上の一覧の中に必ず”回答”が存在している事になり、それ故に一覧の上から順番に全部選択(所謂”総当たり”)していけば必ず正解のコマンドに当たってしまうのである。
従ってコマンド選択式のAVGの中には、コマンド総当たりを利用することで考える事なくゲームクリアできてしまう作品も存在し、ここがコマンド選択式の欠点であり大きな課題でもあったと言える。
欠点や問題もあるコマンド選択式ではあったが、当時コマンド入力式にストレスを感じていたプレイヤーにとって選択式のAVGは「ユートピア(理想郷)」に思えたのではないだろうか。
視覚的な指定が可能《ポイント&クリック式》
ポイント&クリック式とは
AVGの2つのコマンド方式と言っておきながら"3つ目の方式"が出てきてしまっているが、これはコマンド入力式とコマンド選択式両方に関わってくる補助的な方式なので、ここで一緒に説明しておきたい。
ポイント&クリック式は、コマンド入力式とコマンド選択式の両方において主に”何を?(名詞)”の指定をする際にいくつかの作品によって用いられていた方式であり、名詞の名前を文字で入力するでもなく一覧から選ぶでもなく、今プレイヤーが見ている映像の中から”カーソル”で直接指定するやり方である。
国産AVGでは1983年の「惑星メフィウス」などでも用いられていたが、カーソル操作が「マウス」と相性が良いため1980年代後半からマウス対応のゲーム作品が増えてくると、ポイントクリック方式を用いたAVGも当たり前のようになっていった。
ポイント&クリック式の利点と欠点
ポイントクリック式は、入力式や選択式どちらのAVGにおいてでも”視覚的に対象を指定できる”というのが最大の利点であり、画面上のものをダイレクトに指定できるので、例えば「指定したいものの名前が解らない」とか「一覧に表示されている名称が画面のどれの事なのか解らない」という事が起こらないのである。
また画面上に同じ名称のものが複数ある場合や、一つの対象の中のさらに限られた場所などをピンポイントで指定できるというのも大きな利点であり、逆に作り手側もそういう”仕掛け”を入れやすいというのもあっただろう。
しかしそのピンポイントで指定できるというのが逆に欠点になってもいて、プレイヤー側からすれば画面上のどこが反応する場所なのかが解らなかったり、反応する範囲が狭くて気づかなかったりする為、行き詰ると画面上を片っ端からカーソルで指定しまくるようなことをしなければならなかったという問題も。
これについて一部の作品ではカーソルが画面上の何かしらの反応がある範囲に来ると、カーソルの形が変わることでそれを知らせてくれるような救済措置が用意されているものもあった。
ちなみに最初にこのポイント&クリック式は入力式と選択式の補助的なものという説明をしたが、後年になると1993年の「MYST」のように、ポイント&クリック式が命令を与えるメインの方式になったAVG作品も多く登場している(他にも所謂「脱出ゲーム」のようなものもそれに含まれる)。
コマンド選択式への変移とその功績
コマンド選択式への《変移》
「Colossal Cave Adventure」の誕生と同時に生まれたコマンド実行の方法である”入力式”は、1980年代中期あたりまでは作品により多少の違いはあれどAVG唯一の方法だった。しかし1984年に「北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ」で”選択式”が登場すると、それ以降各メーカーでも似たような方法がAVGで採用されるようになっていく。
そしてAVGの世界は徐々に"入力式"から"選択式"へと移行していき、1980年代後半になると(少なくとも国内では)入力式のAVG作品は、もう殆ど見かけなくなっていたのである。
このようにAVG業界のコマンド実行方法としての覇権(?)を取った選択式だったが、1990年代に入ると選択式も変化していき、動詞を選んで名詞を選ぶという行動の繰り返しではなく、ストーリーが展開していくあるタイミングで、
- 昨夜の行動について聞いてみる
- 犯人を見たのか聞いてみる
- お前が殺したのかと詰め寄る
と言うように、その場面ごとに具体的な行動を短文にしたいくつかの選択肢が表示され、その中から行動を選ぶことによって以降の展開や結末が変わっていくタイプのAVGに移行していく(所謂「ノベルゲーム」のような作品だ)。
コマンド選択式の《功績》
コマンド選択式の功績
AVGの世界にコマンド選択式が誕生したことで、AVGをプレイするプレイヤーのストレスが軽減され、またAVGというジャンルが非常にとっつきやすくなったように感じられる。これは大きな功績だと思うのだが、それ以外にもコマンド選択式には大きな功績があったように思う。
それは家庭用ゲーム機にもAVGというジャンルを根付かせたことだ。
先に述べていたようにAVGはパソコン用のゲームとして誕生し、様々な機種のパソコンで発売され進化してきた。しかし当時AVGで主流だったコマンド入力式には「キーボード」が必須であり、パソコンにはキーボードが標準装備されていたものの、殆どの家庭用ゲーム機にはそれがなかったのである。
従ってAVGは、家庭用ゲーム機には不向きなジャンルだったのである。
しかしAVGにコマンド選択式が登場したことで家庭用ゲーム機に標準装備の「コントローラー」、これの十字キーなどを使ってカーソルを動かして実行したいコマンドを一覧から選択するという方法が可能になったのだ。
これにより実際、元々パソコンでコマンド入力式の作品だった「ポートピア連続殺人事件」はコマンド選択式に改修され、ファミリーコンピュータで最初のAVG作品として発売されたのである。そして更にこの作品の影響により、家庭用ゲーム機にも様々なAVG作品が各メーカーから登場し始めるのだ。
家庭用ゲーム機にもAVG作品が広まった事で、「探偵 神宮寺三郎」シリーズや「ファミコン探偵倶楽部」シリーズなど、多くの名作AVGが世に登場し、多くのプレイヤーが名作AVGに触れて楽しめることになったのだから、コマンド選択式の功績は非常に大きいと言えるだろう。
そしてさらに言えば、このコマンド選択式が後に家庭用ゲーム機にRPGをも根付かせることになる「ドラゴンクエスト」にもつながるのだから、その功績は本当に計り知れない。
最後に一言
さてでは最後はラフに。
ここまでAVG作品におけるコマンド指定の方法について説明してきましたが、この中で出てきた、
- 入力式に変わる選択式の誕生
- 家庭用ゲーム機へのAVGの進出
- 家庭用ゲーム機へのRPGの普及
という明らかにゲーム業界を変えたこれらすべての出来事に関わってる、
堀井雄二氏って凄くない?
やっぱ歴史に名を遺す偉人だわ、そう感じずにはいられませんね。
そういえば余談ですが、先日その堀井雄二氏が自身のTwitterにて、ウィザードリィの生みの親である「ロバート・ウッドヘッド」氏とのツーショット写真を上げられていましたが、我々ゲーム好きにとってこの写真はまるで「世界の創造神」が二柱描かれている宗教画のように神々しいものに感じられてしまいますね。
といったところで、今回はこの辺で終わりとさせていただこうと思います。
≫EXIT
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コメント
マンガの「ドラゴンクエストへの道」でもコマンド選択式のエピソードありましたよね
FCのコントローラでは文字の入力がダルいよねと中村氏がプロデューサーに相談
→プロデューサーが堀井氏に相談したら「コマンド選択式というのを考えたやで」
→それを聞いた中村氏「くそっ!僕には思いつかなかった!」みたいな流れで
まあ我々はポートピアもドラクエもやって結果が出た後にそれを見てるだけなんでフーンってなもんでしたが
よく考えると、あの当時同じ制作側の人間として、しかも技術的にどうとかじゃなくて
発想の転換で解決されたというのがどれほどの衝撃だったかと思うのと
それが何十年も通じるスタンダードになっている事も考えると
パプティマス様が言っていた「世の中を動かしてきたのは一握りの天才」とかいうのも
あながち間違ってはいないのかな?という結論に至りましたよ僕は
ゲーム史における「発明」の一つですよね
ウィザードリィもそのコマンド選択式を得る事で、みんなが遊びやすくなったし本当にヤバい
>>1
>マンガの「ドラゴンクエストへの道」
この漫画は読んだことないんですけど、やっぱ堀井さんの発想力というか、創造力は凄いですよね。
>後にそれを見てるだけなんで
当たり前に提供されている側からしたら本当に「フーン」で終わる話なんですが、その歴史を紐解くとほんの小さな発想から生まれた歯車が、とてつもない巨大な歯車を動かす事になる歯車だったのだと思い知らされたりしますね。
こう言うのは、古いものを知ろうとしないと出会うことのない素晴らしい衝撃だと思います。
>世の中を動かしてきたのは一握りの天才
もしかしたら堀井さんも木星帰りの男だったのかもしれませんねw
>コマンド選択式
ジャンルは違いますがクリスタルソフトのリザードとかがコマンド選択式でしたっけ。AVG以外にはすでに部分的に採用されていましたが、最初がファミコンなどのコンシューマーではなく、PCだからこそ発展できた方式だと思います。なぜってコマンドを映す分、メイン画面を小さくする必要が出てきて、当時のPCの弱点を必然カバーできるって利点があったから。
>単語入力
初AVGのコロニーオデッセイは単語帳がついてたなぁ。でもそもそも漢字がまともに読めない小学低学年だったから、冒険編を終了できたのは初プレイから5年後でした。
そういえば海外ゲームは結構長らく単語入力方式が続いてたみたいで、エンチャンターって名前の単語入力式のファンタジーAVGを90年代後半にやった記憶が。
>その場面ごとに具体的な行動を短文
アナログなゲームブックとかは最初からこの方式だったんで、むしろクラシックな気もしますね。まあ、当時のPCに場面ごとに専用の選択を出せってのは厳しいだろうから、むしろ時代が追い付いた形式なのかも。
>>3
>リザードとかがコマンド選択式
確かにコマンドの選択が全部0~9の数字で選択するタイプだったので、ある意味「オホーツクに消ゆ」と同じタイプのコマンド選択式だったと言えますね。
>メイン画面を小さくする必要
あー、言われてみればコマンド選択式のAVGになってから、メイン画面はサイズが小さいのが当たり前になりましたね。後期のエロゲAVGだとコマンドが画面下に移ってメイン画面が横に広がったのもありましたが、なるほどそういう側面もあったのか…
>時代が追い付いた形式なのかも
うーん、これも確かにそうですね。RPGなんかでもTRPGにあった自由さをPCの表現力の問題からかなり減らした形でウィザードリィなどのRPGが出て、その後PCやゲーム機のスペックが上がったことで自由度の高いRPGが出てきたのも、TRPGへの先祖返りかもですね。
海外ではどうだったんだろう?
>>5
一足先にポイントクリック方式メインのAVGにシフトして行ったような感じですね。
「総当たり」への対策がすでに考慮されていたという点でもオホーツクはすごかったなと思います。
「総当たり」への対策は結構いろいろな例があって、その変遷を追ってみると楽しそうだなと思いました。思いつくままに挙げますと、
・独自デバイスを使う(サイオブレード、原宿アフターダークなど)
・どこかでストーリーのまとめをさせて、ちゃんとストーリーを追ってないと進めない(ジーザスや軽井沢(ここも堀井さん!)、推理系など)
・一回捜査を中断する(FC版オホーツク)
のような感じでしょうか。
>>7
>「総当たり」への対策
これについては今回の記事に最初入れる予定だったんですけど、予想以上に話が長くなってしまったので割愛しました。でもやっぱり入れとけばよかったなあと後悔していますw
そのうち追加するかもです。
今では当たり前になっているどんなシステムも最初に苦心して作り出した人がいるわけで、堀井雄二さんをはじめ、そうした作り手側の試行錯誤の歴史には本当に畏敬の念を禁じ得ません。
個人的に総当たりへの対策で印象深いのは、やっぱり「考えなしに選んでしまうと即ゲームオーバーな選択肢」でしょうか。
熊野警部にアリバイを聞いてしまい「もう君には頼まん」と怒って帰られる、現在では考えられない神宮寺三郎の初期の姿が思い出されます。
このシリーズだけでも、他に
・コマンド選択ごとに時間が経過し、捜査に日数をかけすぎるとベストエンドに到達できなくなる
・お金の概念を導入し、下手な捜査をするとお金が不足する
など、作品ごとに色々と総当たりへの対策に変化を付けようと努力していた印象があります。
>AVGの入力手法の変遷…
「アドベンチャーゲーム」という呼称が付くので、基本は「冒険・探検」が主題となりますね。ここに推理小説・ミステリー・アダルト系の要素が加わることでAVGのシチュエーションは拡大することになったと思います。
ある意味アダルトゲームがAVGを完成形に近づけていったと思います(フラグが立った、好感度など)。
入力の手法、選択肢、シナリオの分岐を考えたとき、この4作品を挙げたいと思います。
1)D.P.Sシリーズ(アリスソフト)
ソーサリアンシステムをAVGにしたような感じ。複数のゲームで遊んだようなお得感がありました。
2)河原崎家の一族(シルキーズ)
ミステリー系で選択・分岐が結構複雑でした。
3)YUNO~この世の果てで恋を唄う少女(エルフ)
同級生シリーズも捨てがたい(特に好感度では)のですが、アイテムの使用方法、シナリオ分岐でさえもゲームの面白さに組み込むところが凄い。
4)Sugar&Spice(チュアブルソフト)
こちらは選択肢よりもシナリオ&エピソードを選択するシステム。同じエピソードのようで、以前に選択したエピソードによっては会話やキャラの役割が若干変化する細かさがありました。
4)はWindowsなので、クラシックゲームの範疇には…と思うのですが、システムの特徴という部分で挙げてみました。ぜんぶエロゲーですみません。
長文失礼しました。
>>9
>畏敬の念を禁じ得ません。
よく耳にする「先人の知恵」という言葉は、我々ゲーム好きにとってこういうところで強く実感できる言葉ですね。
>熊野警部にアリバイを聞いてしまい
こういう「いやいや、聞いちゃダメでしょそんな事」とプレイヤーが自覚できるトラップはアリですよね。
>捜査に日数をかけすぎると
要はコマンド実行回数の制限ですよね。無意味なコマンドを繰り返す総当たり前提ではクリアできないタイプ。個人的には苦手ですが、これも有効な仕掛けでしょう。
>作品ごとに色々と総当たりへの対策
「インビテーション」というデータウエストのAVGでは、やはりコマンド実行毎に時間が進むタイプでしたが、それに加えて登場人物が決まった時間の決まった場所にしか現れないので、無駄な行動をしていると肝心な人に出会えずクリア出来なくなる(正しくはゲームがループする)なんて恐ろしい仕掛けもありましたw
>>10
>アダルトゲームがAVGを完成形に
私もそれは誇張でもなく、本当にそうだと思います。言い方は悪いですが、アダルトゲームというちょっと下に見られがちなジャンルだからこそシステムにしてもストーリーにしても「冒険」がしやすかった。そしてそのおかげで思いもよらないような名作や、良いシステムが生まれたのだと思います。
>D.P.Sシリーズ
ひとつのゲームに複数の物語がオムニバスに存在していて、しかもその一つが選択肢によって内容も変わったりしたので、凄いお得感のある作品でしたね。
>YUNO~この世の果てで恋を唄う少女
YU-NOとかEVEとかは、今でもエロ抜きでリメイクとかされて、それでも人気あるんだから凄いですよね。まさに時代に名を残す名作。
>Sugar&Spice
この作品は知らないやつですね。お話を聞くと中々凝ったシステムのようで、そうとうしっかり作ってないと破綻しそうで怖いですw
>ぜんぶエロゲーですみません。
懐かしいタイトルが多くて興味深く読ませていただきました。
かつて“アタッチ85”という提言があったことをご記憶の方はいらっしゃるでしょうか?
これはPC雑誌、Oh!MZ誌上で発表されたもので思いっきり意訳をすると「言葉探しがしたい
んじゃない、冒険がしたいんだ!」というものでした。
今にして思えば入力方式の転換期だった(原本が無いのではっきりしないのですが~85と
付いていることから84年~85年頃だったはず)わけで本記事を読みながら懐かしく思い出し
ました。
ちなみにアタッチの由来は『デゼニランド』のとある場面で筆者がどうしてもattachを
思い浮かばず詰まってしまったからだそうな。
なおこのアタッチ85において、もう一つの興味深い提言がなされているのですがそれに
ついては偶然ながら次の記事にも関わっているので続きはそちらで。
>>13
>“アタッチ85”という提言
これは初耳でしたね。アタック25とかけたんでしょうか?w
>言葉探しがしたいんじゃない、冒険がしたいんだ!
んんー、これは名言ですなぁ。
>85と付いていることから
あ、なるほど85はこれが起きた年を表してたんですね。確かに事柄と起きた年を合わせた言葉にしておくと、遥かに時間が経った現代でもいつのことなのかわかって便利ですよね。
>アタッチの由来は『デゼニランド』
いやー、これのattachはもうコマンド入力式時代の悪名高き動詞コマンドですよね。思いつかないものこんなの。しかも英訳しないといかんし。
>もう一つの興味深い提言
うん?これは一体…