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『ファンタジアン』当時まだ希少だったタクティカルバトルを採用した国産RPG【クラシックゲーム紹介】

勇者の塔 21F
No.0060

本記事は、2011年7月29日に書かれたものをベースにリメイクした記事になります。

さて、2023年6月13日よりProject EGGにて「アドバンスド・ファンタジアン」が配信開始されたのう。

これね?

うむ。この作品は、「アドヴァンスド(進歩した)・ファンタジアン」という名の通り事で、「ファンタジアン」という作品を大きく進化させた続編じゃな

じゃあ今回はもしかして、「アドヴァンスド・ファンタジアン」の配信を記念して?

そうじゃ配信開始記念として「アドヴァンスド・ファンタジアン」の…

アドヴァンスド・ファンタジアンの…?

前作である「ファンタジアン」について紹介していくぞい!

そっちかーい!

まあいずれ「アドヴァンスド」のほうも紹介するつもりなので、その予習と言う意味も込めて読んでみて欲しいのう。

では入るがよい、勇者の塔 21Fじゃ!

本記事を読み進める前に…

本記事を読み進める前に、以下の点についてご了承願います。

  • 当ブログで掲載している画像の、著作権または肖像権等は各権利所有者に帰属致します。もし掲載に問題等御座いましたらご連絡下さい。迅速に対応を取らせて頂きます。
  • 筆者は本作品において、100%の知識と十分なプレイ経験を持っているとは限りません。誤りがある部分については、コメントにて優しくご指摘よろしくお願いします。
  • 記事に書かれている内容についてはあくまで投稿時の状況や筆者の認識であり、現在の状況や筆者の認識と必ずしも同じではない場合があります。ご了承ください。

また本記事はこんな人向けに書かれています。

  • 「ファンタジアン」という作品を知らない。
  • 名前くらいしか知らない。
  • 知っていた筈だけどもう忘れた。

ゲームの概要

タイトルファンタジアン
シリーズファンタジアンシリーズ
ジャンル疑似3Dダンジョン探索型RPG
発売年1985年
販売/開発クリスタルソフト
発売機種PC-8801、X1
前作なし
次作アドヴァンスド ファンタジアン

 「ファンタジアン」とは、1985年にクリスタルソフトより発売された“擬似3Dダンジョン探索型RPG”です。

 海外で1981年(日本では1985年)に発売された「Wizardry #1 Proving Grounds of the Mad Overlord」の影響を強く受けた作品と思われ、本作の随所に”ウィザードリィっぽさ”を感じる事ができます。

 一方で戦闘シーンでは、1983年の「Ultima III Exodus」に用いられていたタクティカルバトルを採用するなど、二大RPGの良いところどりをした作品と言えるでしょう。

ストーリー

舞台は「ルイザード」と呼ばれる平和な国。
過去に起こった戦いの記憶を持つものも稀となったある時、西の砂漠に立ち込めた暗雲とともに現れた魔王「ビルアデス」が闇の生き物を従え「ガイヤール城」へ攻め込んできた。

国王エルベスII世は東方の大賢者「ガザール」に助けを求め、ガザールは5人の弟子たちと共に城に馳せ参じる。
一週間も続いた戦いにより5人の弟子たちは息絶え、又ガザールも瀕死の状態となり力を失うが、辛うじて魔王ビルアデスを倒す事ができた。

しかしガザールは息を引き取る前、国王に恐ろしい事実を告げる。

実は魔王は完全に滅んではおらず、南西にある遺跡の地下で力を回復させようとしている。
魔王を滅ぼすには、遺跡の地下に魔王が封じた「Elven Seed」の力を開放するしかない。

それを聞き国王は地の果てまで広く勇者を募った。
集まった勇者は僅かで皆若く未熟であったが、ルイザードの輝く未来を担う者たちであった。

まずは何より「キャラクター作成」

 ゲームが始まったらまず城に移動して、“キャラクター作成”を行いましょう。

 本作は「ウィザードリィ(以下WIZ)」をかなり意識して制作しているようで、キャラクター作成についてもWIZ経験者であればすんなり受け入れられる感じになっています。

 ではまず最初にキャラクターの名前と”種族”、そして”性別”を選択します。種族は以下の7つから選択可能です。

Human/Dwarf/Elf/Gnome/Halfling/Half-Orc/Half-Elf

本作には「ウィザードリィ」でお馴染みの種族もいるが、ちょっと珍しい種族も選択可能だ。

あら?ホビットが居ないわね?

著作権対策じゃろうなぁ…

 性別については、Male/Femaleどちらを選んでもキャラメイクには影響ありません。ただし今後の成長などに影響が出ます。

 ここまで設定するとランダムで”ボーナスポイント”が割り当てられるので、それを種族毎に設定されている能力値の初期値に加えていきましょう。割り振れる能力値は以下の6つです。

Strength/Vitality/Agility/Intelligence/Wisdom/Dexterity

ほぼほぼWIZのまんまね…

”Luck”が”Dexterity”になったくらいかのう…

 ボーナスポイントを振り分け終えたら、最後に”職業”を4つの中から選択しましょう。選択できる職業は以下の4つです。

  • Battler…闘士。多くの武器防具を装備できる攻防に優れたメインアタッカー。ただし魔法は一切使えない。
  • Thief…盗賊。鍵開け罠外しのプロ。近接でも戦えるが、中〜遠距離から間接攻撃で立ち回ったほうが貢献できる。尚、魔法は使えない。
  • Illusionist…幻術師。主に攻撃系の魔法を得意とする。本作に”射程”の概念がないので、最後方からバンバン魔法を撃って戦闘に貢献できる。
  • Monk…修道士。主に治癒系の魔法を得意とする。Illusionistに比べるとまだ肉弾戦でもいける方だが、遠距離攻撃がほぼ出来ないので辛い。

 尚、本作では職業に就くための“条件”というものがありません。どんな種族、どの性別、どんな能力値であっても、全ての職業に就くことが可能になっています。

 一見自由度が高そうですが、実はここちゃんと説明書を読んでないと後で大変なことになりかねません。まあそこについては後述としましょう。

 職業を選んだら、以上でキャラメイクは終了です。

ゲームのルーティーン

 本作では、城を出てダンジョンに入り、探索をしてまた城に帰る、というルーティーンを繰り返す“ダンジョン探索型”のRPGになっています。

 その為、ゲームシステムについてもこのルーティーンに沿って説明していくのがわかりやすいでしょう。

お城でパーティ編成

 遺跡への探索に出かける前に、まず城”に行ってキャラメイクで作成した勇者を呼び出し、パーティ編成をしましょう。

 尚、本作では最大5人でパーティが組めるので、少なくとも最初の時点ではキャラクターを5人用意しておいたほうがいいと思います。

 5人の構成としては、Battler×2、Thief×1、Illusionist×1、Monk×1が無難でしょうか。因みに本作では、WIZと違いThiefも重要な物理アタッカーの1人です。

 因みに本作にはWIZでいう”ギルガメッシュの酒場”のような施設は存在しません。

 パーティ編成からキャラクターの情報確認、持ち物の移動からお金の回収、果てはデータのセーブ/ロード等々、キャラクターに関することは基本的にこの城で行うことになります。

商店で身支度を

 パーティを編成したら、次は”商店”で冒険のための武器や防具などの身支度を整えましょう。なんせキャラメイク直後のキャラクターは装備を何も持っていないので…。

王様の招聘に、裸で来たのかこいつら…

本作の商店はどこかのぼったくり店とは違い、最初から品揃えが豊富でお金さえあれば強い武器も購入可能だ。

 本作では後述する戦闘システムの関係上、前衛〜中衛の武器は飛び道具が有利です。また同じく戦闘システムの影響で、後衛であっても絶対物理攻撃を受けないとは限りません。

 その辺を考慮して身支度を整えると良いでしょう。

遺跡(ダンジョン)へ

 パーティ編成と身支度が終わったら、いざ魔王の眠る”遺跡(ダンジョン)”へと降りて行きましょう。

 本作のダンジョンはWIZと同様のワイヤーフレームによる擬似3Dダンジョンとなっており、ダンジョン内での操作についてもほぼWIZと同様ですので、経験者には違和感も特に感じないでプレイすることが可能です。

ダンジョンはワイヤーフレームによる描画なのだが、壁や扉の描画が結構凝っていて特別感がある。

 一方WIZと大きく違うのは、ダンジョンの構成が地下1階〜地下5階までと非常に少なくなっているところです。ただWIZ#1では寄る必要がないフロアもあったことを考えると、ある意味では妥当な構成なのかもしれませんね。

WIZ#2は全部でも6階層までしか無かったしのう

 本作に置いてのダンジョン攻略の流れとしては、各フロアのどこかにある”キーアイテム”を探し出し、それによって探索できるフロアやエリアを広げていき、最終的に地下5階の魔王の眠る場所に辿り着くという流れになっています。

本作目玉の戦闘シーン

戦闘は”タクティカルバトル”

 ダンジョンを彷徨いているとランダムで敵と遭遇する場合があり、そうなると本作の目玉とも言うべき“戦闘シーン”に移行します。

ダンジョン探索中に二匹のオークと遭遇、戦闘シーンに突入した!

 本作の戦闘シーンは、碁盤の目のように区切られた盤上に、遭遇した敵の怪物と味方のメンバーが駒として配置され、その駒を動かしながら戦うという戦術シミュレーションのような所謂「タクティカルバトル」と呼ばれる戦闘方式でした。

 これが当時、少なくとも国産RPGでは非常に珍しい戦闘方式で、海外では1983年に発売された「Ultima III Exodus」の戦闘方式がこれにあたったと言えるでしょう。

割と今の間隔だと珍しくない戦闘システムだけど…

当時はそんなに珍しかったの?

1985年時点の国産RPGで、

これと同様の戦闘システムを採用していた作品は…

ちょっと思いつかんのう

戦闘の流れ

 戦闘はターン制となっており、最初に味方メンバーが1人ずつ行動を行い、その後敵が1体ずつ行動を行い1ターンが終了。これを敵が全滅、或いは味方が全滅(または全員離脱)するまで繰り返します。

 1ターンの中で実行できる行動は、以下のどれか1つのみです。

  • 前後左右に1マス移動(その方向に敵がいる場合は近接攻撃)。
  • 前後左右の方向に遠距離攻撃する。
  • 魔法を唱える。
  • アイテムを使用する。

 また行動の実行には“約3秒の受付制限時間”があり、3秒以内に何かしらの行動を行わなかった場合は、問答無用で次の味方(または敵)に行動順が移ってしまいます。

 従って常に敵の動きを予想しつつ、ほぼリアルタイムで行動を決めて実行しなければなりません。そこはちょっと大変ではありますが、ここは他のRPGには無い緊張感と刺激を味わえる本作の目玉と言える部分でしょう。

戦闘中は常に時間に追われて、

気持ちが休まる瞬間が無いわね…

いや、そこはちゃんと救済措置が

用意されておるぞい

 尚、魔法やアイテムを使用すると「何を使うか」の選択画面が表示されますが、この選択画面が開いている間は3秒の制限時間の適用外となるので、ゆっくり選ぶことができます。

魔法やアイテムの選択をしている間は制限時間を消費しない。これを利用して一息つくのもまた戦術だ。

 因みに、戦闘から離脱したい場合は、メンバーを1人ずつ盤上の端からさらに外に移動することで100%離脱が可能です。ただし敵に遭遇した位置の周囲に壁があった場合、壁のある方向には離脱できません。

戦闘終了後には…

 遭遇した敵を全滅させた場合、倒した敵により”経験値とお金(ゴールド)”を入手する事が出来ます。尚、この時の経験値とお金は、倒した敵の合計をパーティの人数で割ったものとなります。

 また場合により戦闘後に宝箱が出る事もありますが、この宝箱には罠が仕掛けられている場合もあります。その場合は”Thief”の罠解除、”Monk”の魔法による罠の解除が可能です。

宝箱を発見した。罠がかかっているかもしれないので、ThiefかMonkに対応してもらおう。

 明けた宝箱からは武器・防具・アイテムなど入手できるのですが、稀に商店では販売されていない武器や防具、または特殊なアイテムが出る事もある為、本作には多少ですがWIZのような”トレジャーハント”的な楽しみも存在していました。

ダンジョン探索型RPGといえば、

やっぱりトレジャーハントでしょう!

ダンジョンに潜るモチベーションが全然変わるからのう!

ダンジョンからの帰還

HP・MPの回復

 ダンジョンの探索が終わったら城へ帰還して、戦いで受けた傷を癒しましょう。

 本作には“宿屋”というものが無く、治療は全て“寺院”にお金を払う事で、支払った額に応じてHPが回復する仕組みです。序盤のお金がない時期にはこの出費が結構痛手になるので、減ったHPは帰還前にダンジョンでMonkに可能な限り回復させておきましょう。

 尚、MPについては1ゴールド支払えば全回復します。

レベルアップ

 また寺院を利用した場合、経験値が一定値に達していればその場で”レベル”が上がり、レベルアップ時にはHPの上昇に加え、能力値の変動、新しい魔法の取得などが発生します。

レベルが上がった!やっぱりこの瞬間こそ、RPGでテンションがあがる瞬間だ。

 ただし、魔法職業のMPはレベルが上がってもずっと100固定で変動しません。その代わり、レベルアップの度に魔法の消費MPが減少していく仕組みになっていました。

 尚、各能力値の最大は18で、一度のレベルアップによる変動値はランダムで一気に+3されるような場合もあります。じゃああっという間に18になるのでは?と思うかもしれませんが、案外そうでもありません。

 その理由は、能力値はレベルアップ時に下がる場合もあるというのと、本作はなんとキャラクターの最大レベルが10までしか無いという事です。

つまりどういうことだってばよ?

つまり能力値を上げられるタイミングも、

下がってしまった能力値をリカバリする機会も、

全部で9回しか存在しないってことじゃな?

 というわけで、ダンジョン探索から無事城に戻ってこられたら、寺院で回復やレベルアップを終え、一旦城に戻ってセーブ、それからまたダンジョン探索に出かけるというのが本作のルーティーンとなっていました。

転職システムについて

 ではゲームの説明としては最後になりますが、WIZ同様に本作にも存在している”転職システム”についての話をしておきましょう。

転職はレベル10から

 先ほど本作ではキャラクターのレベルが10までしかないという話が出た事で、ちょっとガッカリした方もいるかもしれませんね。ですが安心してください、これにはちょっとした仕掛けがあります。

 本作には“転職”というシステムがあり、キャラクターのレベルが10まで上がり、かつある特定のアイテムを持っている場合、寺院で“上級職への転職”が可能になっているのです。そして転職後はまたレベル10まで育てることが出来ます。

 基本職からの転職先は以下の通り。

転職前転職後
Battler(闘士)Fighter(戦士)
Thief(盗賊)Robber(強盗)
Illusionist(幻術師)Magician(魔術師)
Monk(修道師)Clergy(牧師)
※”Battler”から”Magician”へといった、違う系統への転職は出来ない。

 上級職になると基本職の時よりさらに強力な武器や防具が装備できるようになり、魔法職は基本職で覚えた魔法より効果が2倍の魔法を覚えられるメリットがあります。

効果が2倍の魔法を覚えられるって…

どういうこと?

例えばIllusionistの初歩の魔法”Bals”は、敵に0~4のダメージを与えられるんじゃが、Magicianに転職すると”Mabals”という魔法になって、敵へのダメージが0~8になるんじゃよ

なるほど!

威力だけじゃなくて名前もかわるのね?

 ただし転職後はレベルが1に戻り、能力値も種族の基礎値まで戻ってしまうほか、レベルアップに必要な経験値が基本職の時より少し増えるなどのデメリットもあります。

 転職はゲームクリアに必須では無いですが、より強さを求めるなら是非やっておきたいところです。ただ、転職にはちょっとした罠があるんですよね…。

転職の罠

 本作ではキャラクター作成時に就く基本職については、どの種族でも、どちらの性別でも無条件で就くことが出来ました。しかし”転職”についてはそうでは無く、種族や性別によって上級職に転職できない組み合わせがあるのです。

 例を挙げると”Dwarf”の男女と”Gnome”の男は、”Illusionist”にはなれてもその上級職である”Magician”になる事は出来ません。また”Elf”の男女と”Half-Elf”の女は、”Thief”にはなれてもその上級職である”Robber”になる事が出来ないのです。

 その為、これを知らないままプレイしていると、せっかくレベル10まで育てたのに上級職に就けないままとなるキャラクターも出てくるかもしれません。

なんてひどい罠だ…

 これは酷い罠のように思えますが、実はゲームの説明書の種族の説明にこれらを匂わせる内容がちゃんと書かれているので、しっかり読んでいれば避けられる罠とも言えるでしょう。

ちょっとしたマニュアルプロテクトじゃなw

 皆さんもキャラクター作成の際は、この事について是非留意したうえで行って下さい。

まとめと感想

 では記事の最後に、本作「ファンタジアン」についてのまとめと、個人的な感想を述べて終わりにしたいと思います。

まとめ

 今回の内容をまとめると以下のようになります。

「ファンタジアン」のまとめ
  • 1985年にクリスタルソフトから発売された、疑似3Dダンジョン探索型RPG
  • キャラクター作成機能により、自分で作成したキャラクター5人でパーティを組んで冒険できる。
  • システムが全体的に「Wizardry」を意識したと思われるものになっており、WIZ経験者には非常に取っつきやすい作品。
  • 一方で戦闘は、「Ultima」を意識したような”タクティカルバトル”になっていて、緊張感のある戦闘が楽しめる。
  • レベルが10になると”転職”で上級職になることが可能だが、種族と性別の組み合わせによっては転職できない場合もあるのに注意。

個人的な感想

 まず本作についてですが、個人的な思い出として私が初めて所有したパソコンである「X1twin」で「Wizardry」に次いで長い時間遊んだRPGがこの「ファンタジアン」でした。毎日毎日「Wizardry」で遊んで、ちょっと疲れたら「ファンタジアン」で遊ぶ、そんな生活を送っていましたねw

 ただ当時ファンタジアンについてはあまり攻略情報が無くて、正直よくわからないままただひたすらダンジョンに潜っては敵と戦ってレベルアップするを繰り返していたような気がします。それでも楽しかった思い出の作品です。

 さて、ゲームの内容としてぶっちゃけると本作は「Wizardry」のシステムと「Ultima」戦闘、2つの有名RPGの美味しいとこどりをした作品と言ってしまって問題はないと思います。でもだからと言ってそれが「悪い事」だとは私は全然思いません。

 なにせあの国民的RPGである「ドラゴンクエスト(1986年/エニックス)」は、「Ultima」のシステムと「Wizardry」戦闘、2つの有名RPGの美味しいとこどりをした作品といっても問題ないといえる作品なのですからね。

 他の会社の作品であっても、良い部分はどんどん吸収する。ただし丸パクりなどではなく、その中にちゃんと”オリジナリティ”を混ぜ込んでより良いものにしようと努力することが大事なんだと思います。

 さてそんな「ファンタジアン」のシステムをさらに進化させたのが、1988年に発売された「アドヴァンスド・ファンタジアン」という作品なのですが、最初に言ったように2023年6月13日よりProjectEGG様にて配信開始されましたので、こちらもいずれ紹介したいと思っております。

 では今回はこの辺で、また次のゲーム紹介でお会いしましょう。

遊びたくなったら?

 もし今回の記事を読んで「ファンタジアンに触れてみたい」とか、「ファンタジアンをまた遊んでみたい」と思った方は、以下のサイトを参考にしてみてください。

 レトロゲーム配信サイト「ProjectEGG」にてPC-8801版が現在配信中。また今回最初にお話しした、本作の続編にあたる「アドヴァンスド・ファンタジアン」もPC-8801版が現在配信中です。

≫EXIT

お疲れ様でした!

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コメント

  1. 匿名 より:

    Wizというか、Wizの元になったD&Dをベースにした感じですか。
    ハーフエルフやハーフオークがいるのはまあ珍しいかも。
    カリスマがなくなってアジリティがあったり、戦士がFighterじゃなくBattler、魔法使い枠がWizardじゃなくIllusionistってのも独自性を出そうとした感じがプンプン匂います。
    そういえば夢幻の心臓2、3では、Battlerが戦士系の上位職と逆転してた気が。

    >ダンジョンの構成
    リザードとかもそうでしたが、クリスタルソフトの初期RPGはマップ全体を舐めまわすように歩かないと次の階に行けない構成が多かった気がします。そういう意味で言えばダンジョンの密度が濃かった印象が。

    • songoski songoski より:

      コメントありがとうございます。
      > Wizの元になったD&Dをベースにした感じ
      確かにパラメーターの名称とかはまんまD&Dって感じですよね。とは言え、ドワーフやハーフリングが種族=職業じゃないあたりはやはりWIZなのかもと。

      > Illusionistってのも独自性
      そうですね、個人的に修道士が転職したら牧師になるって路線にも驚きましたね。他のRPGのモンクが殴るから、牧師(ボクシング)って駄洒落かとw

      > ダンジョンの密度が濃かった印象
      なるほど、200階建て!とかつい階層の多さに目を奪われがちですが、ダンジョンは密度が高いほうが探索してる感も高くなりますから思い出にも残りますよね。

      • 匿名 より:

        おっと、上の方ではないですがご注進>ドワーフやハーフリングが種族=職業じゃないあたり
        これはD&Dが枝分かれしてさらに日本語展開の都合でドワーフやハーフリングが種族=職業のverが知名度が高くなってしまったのであって、実は昔からD&Dは種族と職業を別に選べます。
        電源ゲームで言うとシャドーオーバーミスタラのやつと、アイオブザビホルダーのやつと言うか……
        そんで結構昔のゲームは日本であんまり展開してないやつ(むしろそれが本流に近い)を直接参照してることが多いです。
        ザナドゥのモンスターがAdvanced D&Dの挿絵そのまんまだったり、地下の亜人グリムロックが挿絵で3人いるからって3人1ユニットの妖精さんだったり、ビージャイアントやジャイアントファイアの言語センスもD&Dの項目名がGiantの項目に各属性亜種が書いてある表記のGiant, Fireをそのまんま読みだったり……

        • songoski songoski より:

          コメントありがとうございます。
          > 昔からD&Dは種族と職業を別に選べます。
          Ωヾ(・ω・*)へぇ~へぇ~へぇ~へぇ~
          それは知りませんでした。
          勉強になりました!

  2. 魚屋海乃輔 より:

    >能力値と妄想…
    D&Dをプレイした爺としては、能力値(3d6あたり)による「種族」や「職業」などの決定は
    神経をすり減らしたものです(種族による値の加減もあるので)。
    そしてその数値から、如何にキャラクターを妄想するかがRPGの楽しみの一つでもあります。
    D&Dで「魅力」が「1」の盗賊をこさえたとき、どのようなバックボーンを持たせるか楽しい
    悩みでした(何かの仕事で失敗して顔に焼き串で烙印された設定)。
    『ファンタジアン』では「魅力」の項目はありませんが、「LUCK」が低い盗賊を想像するのも
    面白いとおもったりします。

    • songoski songoski より:

      コメントありがとうございます。
      >その数値から、如何にキャラクターを妄想するか
      最初にキャラクターを妄想して、それに合わせる能力値を目指すってのはよくやってましたが、
      出来上がってしまった能力値から、キャラクターを妄想するっていうのは面白いですね。
      まさに想像力が試されますね。

  3. 野良にゃんこ より:

    お邪魔します。
    今更気が付いたのですが、ファンタジアンって、同じクリスタルソフトの夢幻の心臓シリーズと繋がってるんですね…
    (ルイザードやガイヤール城等、夢幻の心臓シリーズにも出てきます)

  4. キョロ より:

    中学生の頃にプレイした者です。
    私にとって最も思い出深い作品でコメントを書かせていただきます。
    たしか地下1階の壁に長文の英文が書かれていて、
    中学生なので読めませんとクリスタルソフト社に往復葉書を送ったら、
    英文の内容はラブレターで攻略には影響しないので安心してと返信してもらったことがありました。
    マニュアルに書かれていた大賢者ガザール、そして4人の弟子、灰色の賢者ベンディッカ、神の左手ゲド=メスロンという背景にも色々と想像を膨らませていました。

    • songoski songoski より:

      コメントありがとうございます。
      >中学生の頃にプレイした者です。
      そうすると私と近い世代の方ですね。私は高校の時遊びましたが、そもそもパソコンを手に入れられるまでが遅かったですし。
      
>中学生なので読めませんとクリスタルソフト社に往復葉書を送った
      凄いガッツですねw
      でも当時はそういう方法しかなかったですもんね。私も一度だけですが、途中で詰まったRPGの解き方をベーマガのヒントを教えてくれるページ宛に送った事があります。
      まあ採用はされませんでしたがw

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