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『グラディウス2』名作STG「グラディウス」の続編がMSXで登場していた!?【クラシックゲーム紹介】

射手の塔 26F/No.0250

さて「夏だ!コナミだ!MSX祭り!」の第2回として、今回もコナミのMSX作品を紹介して行くぞい!

前回は、イーアルカンフーだったわね?今回は、何なのかしら?

今回はある有名なシューティングゲームの続編なんじゃが、同じナンバリングの続編が2つ存在しておってそのうちの一つを紹介しようと思っておる

そんな「イースIV」みたいな作品が…

あれはメーカーからして別なんじゃがこっちは…ってなわけで中に入るが良い、射手の塔26Fじゃ!

本記事を読み進める前に…

本記事を読み進める前に、以下の点についてご了承願います。

  • 当ブログで掲載している画像の、著作権または肖像権等は各権利所有者に帰属致します。もし掲載に問題等御座いましたらご連絡下さい。迅速に対応を取らせて頂きます。
  • 筆者は本作品において、100%の知識と十分なプレイ経験を持っているとは限りません。誤りがある部分については、コメントにて優しくご指摘よろしくお願いします。
  • 記事に書かれている内容についてはあくまで投稿時の状況や筆者の認識であり、現在の状況や筆者の認識と必ずしも同じではない場合があります。ご了承ください。

ゲームの概要

タイトルグラディウス2
シリーズグラディウスシリーズ
ジャンル横スクロールシューティングゲーム
発売年1987年
販売/開発コナミ
発売機種MSX
前作沙羅曼蛇
次作グラディウスⅡ ゴーファーの野望

「グラディウス2」は、1987年にコナミからMSX用に発売された“横スクロールシューティングゲーム”であり、アーケードからの移植ではなく、MSXのオリジナルタイトルとなっています。

タイトル的に前作にあたる「グラディウス」の世界観やゲームシステムを踏襲しつつ、更に世界観を深める新たなステージや、全く新しいシステムを加えるなどの試みがされた作品でした。

尚、1988年にアーケード用に発売された「グラディウスⅡ ゴーファーの野望」とは、同じ“2番目”というナンバリングがされたタイトル同士ではあるが、内容もストーリーも全く違うものになっています。

因みに「グラディウスⅡ」のほうが、「グラディウス」直系の続編にあたる作品という扱いです。

ストーリーと登場人物

ストーリー

宇宙歴 6664年
 グラディウス帝国宇宙科学庁長官ヴェノムら10名によりクーデター発生。皇帝ラーズは、グラディウス軍を緊急発動させた。
 ヴェノム博士ら10名は逮捕され、クーデターは失敗した。皇帝ラーズ17世は、ヴェノムら10名を惑星サードへ追放した。

宇宙歴 6665年
 グラディウス帝国皇帝ラーズ17世死去。
 ヴェノムら10名は、惑星サードから脱出逃亡。行方不明となる。
 グラディウス帝国軍は、ビックバイパーに次ぐハイパースペースファイター「メタリオン」の開発に成功。

宇宙歴 6666年
 惑星グラディウスのネオ・スペースプラント7惑星からの通信が一斉に途絶える『サイレント・ナイトメア事件』発生。何者かによる侵略である事が判明。
 侵略者は、復活したヴェノムであった。バクテリアンの手下となったヴェノムの次の狙いは惑星グラディウスだった。

『ヴェノムは、皇帝ラーズによって惑星サードへ追放されたのち、バクテリアンの助けを借りて惑星シンへ脱出逃亡していた。』
『惑星シンにベースを構えたヴェノムは、次々と7つのスペースプラントを侵略した。ヴェノムの侵略は、今まさに惑星グラディウスに及ぼうとしている。』
『ヴェノムの侵略を食い止めるには、7つのスペースプラントを取り戻し、惑星シンにいるヴェノムを倒さなければならない。』

 グラディウス帝国サミットは、メタリオン出動を採決。パイロットには元ビックバイパーのパイロット「ジェイムス・バートンが選出された。

登場人物

ジェイムス・バートン

本作の主人公。帝国軍宇宙空軍特別大佐。元ビックバイパーパイロット。6641年生まれ。パイロットとして数々の功績を上げ、それにより後に皇帝となる人物。

ヴェノム

元帝国宇宙科学庁長官。クーデターに失敗し、追放された惑星で行方不明になるが、バクテリアンの手下として現れ「サイレント・ナイトメア事件」を起こした人物。

ヴェノムは本作でのインパクトが強かったのか、本作以降の作品にも度々登場しておるのう

正直、主人公よりも印象に残る悪役よねw

グラディウスの歴史

1985年に「グラディウス」が発売されて以降、1980年代後半は移植版やマイナーチェンジ版も含め多くのグラディウスシリーズが発売されました。

では1980年代に発売されたグラディウスシリーズを年表で確認してみましょう。

1985年5月グラディウスアーケード
1986年7月沙羅曼蛇アーケード
1987年8月グラディウス2MSX
1988年3月グラディウスⅡ ゴーファーの野望アーケード
1989年1月ゴーファーの野望 エピソードⅡMSX
12月グラディウスⅢ 伝説から神話へアーケード
※タイトルは国内版のみ、移植版、マイナーチェンジ版は除く。

年表から解るように、今回紹介する「グラディウス2」は、「沙羅曼蛇」と「グラディウスⅡ」の間に発売された作品という事になりますね。

先に”2″が出てたから、アーケード版はローマ数字でのナンバリングになったのね?

恐らくそうじゃろうな

またこのグラディウスシリーズは基本的に世界設定を共有しており、先ほどの作品を作品内の年代(宇宙歴)で並べると以下のようになります。

6658年グラディウスアーケード
6660年グラディウスⅡ ゴーファーの野望アーケード
6666年グラディウス2MSX
6709年沙羅曼蛇アーケード
6809年ゴーファーの野望 エピソードⅡMSX
6840年グラディウスⅢ 伝説から神話へアーケード
※タイトルは国内版のみ、移植版、マイナーチェンジ版は除く。

へー、初代からⅢまでの間って、200年くらいの差があるのね?

因みに「グラディウスV」まで行くと、ここから更に200年後の時代になるぞい!

壮大…

「グラディウス2」はこんなゲーム

ではここからは、本作「グラディウス2」がどういった作品なのか?という点について、システムを交えつつ紹介していきたいと思います。

ゲームの目的

本作「グラディウス2」の目的は、「サイレント・ナイトメア事件」によりヴェノムの手に落ちた7つの”スペースプラント”を奪還し、惑星シンにいる事件の首謀者ヴェノムを倒す事にあります。

その為プレイヤーは主人公である「ジェイムス・バートン」となり、ハイパースペースファイター「メタリオン」を操って、全14ステージを攻略していかなければなりません。

今回主役機はビックバイパーじゃないのね…

出撃デモで正面からみた感じはビックバイパーなんじゃがなw

ゲームの操作方法

そのメタリオンの操作については、以下のようになっています。

操作キー行動
カーソルキー8方向に移動
スペースキーショット
“M”か”N”キーパワーアップ

因みにアーケード版では、空中攻撃用のショットと地上攻撃用のミサイルを別々のボタンで操作していましたが、本作ではショットと同時にミサイルも発射される仕様でした。

ゲームの基本ルール

操作方法についてもそうなのですが、本作の基本的なゲームルールやシステムについては、「グラディウス(特にMSX版)」から継承されているものが多くありました。

まず基本的なゲームルールとしてはグラディウスと同じく、“ステージクリア制”に加えて“残機制”が採用されています。

プレイヤーは自機であるメタリオンを操作し、左に向かって強制スクロールするステージを、ショットで敵を倒しながら進み、ステージの最後に待ち受けるボスを倒す事ができればステージクリアとなり次のステージに進めます。

因みに1ステージの構成は、グラディウスと同じく敵の編隊と戦う空中戦、惑星上で戦う地上戦、ボス前の前哨戦、そして最後にボス戦という感じですね。

ただしメタリオンが被弾したり障害物に当たってしまうと“ミス”となり、残機が1減った状態でステージの進行状況により、そのステージの最初か中間地点に戻されての再スタートとなります。

また残機が0の状態でミスした場合はその場で“ゲームオーバー”になりますが、そうなる前に最終ステージであるステージ14をクリアできれば晴れてエンディングに辿りつく事ができる、というのが基本ルールでした。

ゲームのシステム

本作の中核をなすシステムとしては、言うまでもなく“パワーアップシステム”があります。

ステージの道中にて、特定の雑魚や編隊を倒す事で「パワーカプセル」が出現。それを取得していく事で画面左下のゲージが増加していき、パワーアップボタンを押す事で現在のゲージ量に該当する装備をメタリオンに施す事ができました。

尚、現在のゲージ量で何の装備が施されるのかは画面右下に記載されており、基本的な機能はスピードアップ、ミサイル、ダブル、レーザー、オプション、フォースフィールドの順になっています。

このパワーアップシステムはグラディウスから継承したものですが、前述の通り本作は主にMSX版グラディウスから継承している部分が多く、パワーアップについても

  • オプションは2つまでしか装備不可能
  • ミサイルが2段階までパワーアップ可能
  • レーザーが2段階までパワーアップ可能

というMSX版の仕様が適用されており、ここがアーケード版とは異なっていました。

と、このように本作「グラディウス2」がどんな作品なのかという話については、MSX版グラディウスを継承したような作品という事になります。

グラディウス2としての特徴

グラディウス2がMSX版グラディウスを継承したような作品というのは分かりましたが、しかしそれだけでは本作はただの「グラディウス」です。

タイトルに2が付いているに相応しい、2ならではの特徴というものがある筈です。という事でここからは、本作がグラディウスとは違うのだよ!と解る特徴について説明していきましょう。

ストーリー性がある

本作が発売された当時のシューティングゲームでは、設定上のストーリーはあっても、それがゲーム上で表現されている作品は少なかったと思います。

そんな中、本作「グラディウス2」ではゲームのオープニングデモにて、主人公がメタリオンで出撃するに至った経緯などがしっかり表現されていました。

またステージ7の終了後にも中間デモが入り、そこで本作のストーリーが大きく動き、プレイヤーを驚かせます。

そして最終ステージをクリアした後も単に惑星や要塞が爆発したりするだけでなく、デモシーンによって物語の結末が語られるエンディングとなっていました。

まあSTGにこういうストーリーやデモは必要か?という問題はあると思うんじゃがな

STGそのものに集中したい!って人もいるでしょうからね

また恐らくですが“歴史”の設定が登場したのも本作が最初ではないかと思われ、本作を起点にシリーズの他作品を含めた”グラディウス史”が後に構築されていったように思われます。

そういう意味でも本作「グラディウス2」は、シリーズの世界観をより重厚なものにした作品と言えるのではないでしょうか。

マタ宇宙ガマルゴトヤッテキタ

統一されない統一された世界感

世界観といえばシリーズ初代の「グラディウス」は、登場当時その特殊な世界観で人々を驚かせたと言えるでしょう。

「グラディウス」のステージでも特に異彩を放っていた「モアイステージ」※画像はPCエンジン版

と言うのもその頃のシューティングゲームの背景に流れる景色というのは、見た目は多少変化したとしてもその世界観はある程度統一されていたものが殆どでした。

ところが「グラディウス」でゲーム中に流れる景色は、ステージ毎に火山だのモアイだの細胞だの要塞だのと全く異なった世界観のものになっていて、まさに「宇宙ガマルゴトヤッテクル」というキャッチフレーズそのものだったのです。

そしてグラディウスを継承した本作「グラディウス2」にもまた、以下の8ステージからなる全く世界観の異なった宇宙がマルゴトヤッテキテいたと言えます。

ステージ1巨大な顔が彫られた円柱があちこちにある巨像惑星
ステージ2見渡す限りびっしりと草木に覆われている植物惑星
ステージ3ギリシャ神殿のような建造物が並んでいる古代大陸
ステージ4宙に浮かぶ大陸の間を巨大な氷塊が飛び交う浮遊大陸
ステージ5あちこちから巨大なプロミネンスが噴き出す炎の惑星
ステージ6壁面から増殖する細胞が行手を塞いでくる生命惑星
ステージ7至る所が特殊プラズマ綱で覆われた要塞惑星
ステージ14事件の首謀者であるヴェノムの乗る旗艦内部

また各ステージは単に風景(地形)が異なると言うだけではありません。

神殿の柱を破壊して天井を落とすことで進路を確保したり、立ち上るプロミネンスに穴を開けて突破したり、視界を塞いで地形を見えなくするプラズマ鋼を排除しながら進んだりと、その地形を活かしたギミックが仕込まれていたのです。

ちょっと沙羅曼蛇と被ってるステージもあるけど、グラディウスとはまたがらりと変わったステージが揃っているのね…

ここまでくると、”統一感のない世界観”という統一感があるのうw

用意されたステージ数と全ステージの数

ところで先程のステージの表記に違和感を覚えませんでしたか?最初にこの作品は全14ステージと説明したのに、先ほどのステージ表記には1〜7と14しかありませんでしたよね?

実は本作においてステージ7をクリアすると”ある事態”が発生し、今まで攻略してきたステージを今度は遡ってまた攻略して行かなければならなくなります。

つまりステージを1-2-3-4-5-6-7と進んだ後に、今度は6-5-4-3-2-1と遡り、そして最後に待っているステージ14を攻略する、と言う構成になっているのです。

それにしても全14ステージもあるSTGとは…

家庭用STGならではのボリュームじゃよなw

尚、本作にはあと1つ”正規のステージ”が存在するのですが、それはこの後の話に絡んでくるのでそちらで紹介しましょう。

艦内戦と追加パワーアップ

本作にて自機であるメタリオンに施せる装備については、スピード、ミサイル、ダブル、レーザー、オプション、フォースフィールドの6種類だという話は少し前にしました。ですがなんと本作には、それ以外の装備も用意されていまたんです。

それが“アイテム”“特殊装備”ですね。

時間制限付きの”アイテム”

アイテムは、ステージの特定の場所に出現する”アイテム”を取得する事で装備が可能で、種類にはベクトルレーザー/オプションリング/エネミースロー/ロータリードリルがありました。

これらは非常に強力な装備ではあるのですが残念ながら時間制限があり、一定時間を過ぎると効果が消失してしまいます。

この辺の装備は後の「パロディウス」シリーズに継承されておるな

給料あげて!!

一方特殊装備のほうは、取得の方法がちょっと特殊ではあるものの、ある意味では本作の”目玉”ともいえる存在だと言えるでしょう。

敵戦艦から入手する”特殊装備”

追加装備の取得方法ですが、まず本作では各ステージの最後にボス(戦艦)が待ち構えており、それを倒す事で次のステージに進む事ができます。

ところがボスを倒しても暫くの間何も起きない”変な間”が続き、その後にようやく戦艦が爆発、次のステージに進めるのです。この”間”は何なのでしょうか?

実はこの待ち時間の間に、メタリオンを戦艦のコア部分に突っ込ませると…

何と敵の戦艦内で戦う「艦内戦」が始まるのです。これがさっき話した”あと1つの正規ステージ”なんですね。

凄い、ボス戦艦内部のステージなんてのがあるのねこのゲーム!

しかも強制ではなく、任意で行けるステージだと言うところが面白いんじゃよな

そして艦内戦ステージを進んだ最後、戦艦のコア部に侵入するとメタリオンがそのコアからエネルギー増幅装置を入手でき、それによって以下7つの新たな特殊装備を得る事ができます。

1アップレーザー自機上方への拡散レーザー
2ダウンレーザー自機下方への拡散レーザー
3ナパームミサイル爆風で他の敵を巻き込めるミサイル
4リフレックスリング自機前方をヨーヨーのように飛ぶリング
5エクステンドレーザー通常より太くなったレーザー
6バックビーム自機の後方に発射されるショット
7ファイヤーブラスター自機の前方に伸びる火炎放射

ただしこれはアイテムとは違い、取得することですぐ効果が出る訳ではありません。この追加装備は取得すると、なんと新たにパワーアップゲージの中に組み込まれるのです。

特殊装備「アップレーザー」を新たに入手したところ。左下のパワーアップゲージが6個から7個に伸びているのが解るだろうか?

つまり取得後パワーカプセルを集め、追加された装備のところまで貯めてパワーアップボタンを押すことで初めてメタリオンにその装備が施される、と言う訳なんですね。

後からパワーアップ内容を増やせるなんて、これまた斬新ね!

ちなみに幾つかの特殊装備は、後のシリーズ作品に継承されたりしておるな

因みに初期段階でパワーアップゲージは6までありますが、特殊装備を取得することでゲージは最大で9まで伸びます。また装備によっては、取得することで既にゲージに組み込まれている装備を上書いてしまうものもあります。

尚、特殊装備取得後ミスをした場合、パワーアップ状態は初期状態に戻りますが、ゲージから特殊装備が消えることはありません。なのでまたカプセルを集めれば再装備が可能です。

装備がもらえないことも…?

艦内戦で無事戦艦の中枢に到達できれば、基本的には1ステージごとに1個、先ほどの表の順番に装備が追加されていきます。ですが稀に戦艦の中枢に到達したにも関わらず、何も装備がもらえないことがあります。

もしや、この時代に”装備ガチャ”があったとか…?

流石にそんなことは無いぞいw

せっかく中枢部までやって来たのに、装備がもらえなかった…なんで?

これにはちゃんとした理由があり、その戦艦との”戦艦戦(艦内戦ではない)”の際に戦艦のコアを破壊するのに一定時間以上かかってしまうと、なんと特殊装備は入手できないのです。また逆に速攻でコアを破壊できると、一回で2つの特殊装備を得ることもできました。

以上のように、グラディウスで画期的だったパワーアップカプセルによる装備のオーダーシステムは、本作にて”後から追加で装備を加えられる”というさらに画期的なシステムに昇華したのでした。

ただしこれにはちょっとした欠点もあったのだが…。

「グラディウス2」の難易度

ではここからは、本作「グラディウス2」の難易度について筆者が思ったことを書かせてもらいましょう。尚、あらかじめ言っておくと、筆者はSTGが下手です。

知ってるw

ランクシステムの影響

難易度といえば、本シリーズではお馴染みの”ランクシステム”と言うのがまず出てくるでしょう。

このシステムは、自機がパワーアップして強化されるとそれに合わせて敵の攻撃などが激しくなるというもので、これが本作にも搭載されていました。

このシステムは、敵を速やかに倒し出来るだけ容易にステージを進めるためにパワーアップしたい!というプレイヤーの気持ちに真っ向から反するもので、プレイヤーが楽にゲームを進めようと思えば思うほどに楽にゲームが進められなくなるシステムです。

酷いジレンマね…

従ってこのランクシステムとどのように折り合いをつけてプレイできるか?と言うのがゲームの難易度にも関係してくるのでは無いでしょうか?

ただこのランクシステムのお陰で、ミス後の復活が比較的やり易いという一面も確かにありはしましたけれども…。

地形ギミックの影響

また、本作にはグラディウスや沙羅曼蛇にもあったような“地形のギミック”が豊富に盛り込まれていました。例えば地形の一部を攻撃で破壊して、それにより進路を確保するという類のものです。

そしてこのギミックは、対応に失敗すると即ミスに繋がるという“初見殺し”に近いものも多くありました。

まあそこは一回やればわかるところなのですが、いざ地形ギミックの対応をしようとしても空中を飛ぶタイプの敵は地形をすり抜け突っ込んでくるので、それを倒すためにギミック対応が遅れる。

または地形が大きく隆起したり塞がれそうになるところで、こっちはさっさと抜けてしまいたいのに敵が地形に重なるように屯してて、抜けるのに邪魔だったり操作ミスでぶつかってしまったりとか…。

まあこの辺はグラディウスシリーズあるあるですが、本作はそういうギミックが多めなので苦労も多くなっていたように感じました。

特殊装備の影響

先ほど本作はランクシステムによってミス後の立て直しがし易い部分もあるという話はしましたが、ただこれはある状態においては立て直しがし難い部分もありました。

それは特殊装備取得後の話です。

特殊装備の説明の所で、特殊装備を入手するとその装備がパワーアップゲージに組み込まれるという話をしました。

そしてアップレーザーとダウンレーザーはダブルとレーザーの間に、バックショットはミサイルとダブルの間に新たにゲージが追加されそこに組み込まれる仕様になっています。

つまりこれは特殊装備を得ると同時にパワーアップゲージも伸びるという事で、その結果何が起こるかと言うとレーザー、オプション、フォースフィールドを装備するために必要なカプセル数が増えてしまうのです。

という事はもしミスをして装備を失った場合、できるかぎり迅速に装備したい筈のオプションがなかなか装備できなくなるという事につながり、ミス後の復活がちょっと難儀になってしまうんですね。

その為筆者のような初級者にとっては、追加装備は取らないほうが難易度下がるのでは?とすら考えてしまう程でした。

追加装備は魅力なんだけどねぇ…ミスするのが前提の初級者には確かにキツイわ…

これがあまり良くなかったのか、このゲージが後から伸びるシステムは後のシリーズに継承されておらん気がするのう…

以上がプレイしてみて感じた、本作の難易度についての感想になります。

「グラディウス」のその他諸々

ではゲームの内容としては最後に、ここまでで紹介しなかった「グラディウス2」に関するちょっとしたことを書いておきます。

  • 各ステージのボスについて、グラディウスではその殆どが「ビッグコア」だったのに対し、本作では4種類のボス戦艦が存在しており、それぞれ異なる攻撃をしてくるのだが結構初見殺しな攻撃をしてくるため注意が必要だった。
  • ちなみに前作のステージボスだったビッグコアは、ステージ4のボス前の前哨戦で続けて10機ほど登場する雑魚になってしまっている。
  • 本作には実は「隠しステージ」というのも存在しており、あるステージの特定の位置に自機を重ねることで行くことが出来た。
  • 本作はゲーム中に流れるBGMの素晴らしさでも有名であり、通常のMSX音源である「PSG」に加え、新たに開発した音響専用ウェーブ音源LSI「SCC」を用いており、これによってこれまでのMSXのゲームとは思えないほど奥の深い音楽を楽しむことが出来た。
  • 本作は1993年に、SPSよりX68000用ソフト「ネメシス’90改」としてリメイクされている。

まとめと個人的感想

では記事の最後として、本作「グラディウス2」に関するまとめと、個人的な感想を書いて記事を締めたいと思います。

まとめ

  • 「グラディウス2」は、1987年にコナミからMSX用として発売された横スクロールSTGで、1988年に発売された「グラディウスII ゴーファーの野望」とは別作品である。
  • グラディウスシリーズとしては、「沙羅曼蛇」と「グラディウスII ゴーファーの野望」の間くらいに発売された作品。
  • ゲームの基本的な部分としては、1986年に発売されたMSX版「グラディウス」を継承している。
  • 「2」ならではの特徴としては、STGとしては珍しくストーリー性が高く、また歴史設定などをしっかり固めており、後に他のシリーズ作品にも引き継がれた。
  • さらに新たな試みとして、ステージボスである戦艦内部に入って中核となるコアから、新しい自機のパワーアップを獲得できるという仕組みが用意されていた。
  • 難易度としては、自機がパワーアップするほど敵の攻撃が厳しくなるランクシステムが用いられている為、人によってはパワーアップとある程度抑制する必要もある。
  • ゲーム中に使用されているBGMは、PSGとSCCという2つの音源によるもので、これによりMSXゲームとは思えないほどのBGMを楽しむことが出来た。

個人的な感想…

兎に角驚かされた作品

本作は、当時MSXを持っていた友人の家で見せてもらったのだが(昔からSTGは苦手だったので)、兎に角第一印象で”驚いた”という記憶が残っています。

まず何といってもBGMが凄くて驚きましたね。当時MSXのゲームだと「♪ペポー、パポー」なんて音しかならないような作品も多かったので、ゲームが始まった瞬間にアーケード並みの音楽に耳よりも目を見開いたものです。

そして次に各ステージの背景(地形)の美しさにも驚きました。MSXのグラフィックではちょっと影がついた程度のほぼ平面的な背景がせいぜいだという認識でしたが、いきなり1面で巨像の質感や立体感に驚いて、しかもそれが動き回ったり回転したりするんですから二度びっくりです。

これは凄いものが出たな!と思いましたが、残念ながら本当にSTGが苦手だったもので自分で買う事はありませんでしたね。残念ながら。

STGにストーリー性は必要か?

また本作はSTGとして珍しく、作品の中に”ストーリー性”を持たせていました。そこで「STGに果たしてストーリー性は必要か?」という意見がでてくると思うんですね。シューターって結構ストイックな人が多い印象で、STGとは弾をかわして弾を当てることがあるのみで、それ以外は不純物だと。

(実際、当時友人でSTGが上手い人がそういう人だった)

要はゲーム中の集中力をデモとか余計な演出で乱されたくない、という考えなのかなと思っていて、それは何となく理解はできる気がしました。

ただ本作「グラディウス2」におけるストーリー性は、オープニングデモとステージ7終了時のデモ、そしてエンディングデモで演出されているだけのものなので、ゲーム中の集中力が乱されるようなことは無いと思っています。

そこはSTGを作り続けているコナミであればこそ、あくまでメインはSTGでそこに手を抜くことは無く、ストーリーや歴史背景と言ったものは添え物に過ぎないんだよと理解していたということでしょうかね。

ちなみに皆さんは、STGにストーリー性はどのくらいまでアリだと思いますか?

と言ったところで今回の記事はここまでにしたいと思います。ではまた、次の紹介記事で!

遊びたくなったら…

もし今回の記事を読んで「グラディウス2に触れてみたい」とか、「グラディウス2をまた遊んでみたい」と思った方は、以下のサイトを参考にしてみてください。

レトロゲーム配信サイト「ProjectEGG」にてMSX版が現在配信中。動作環境が最新のOSに対応していない作品もありますが、購入については自己責任でお願いします。

≫EXIT

お疲れ様でした!

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10

コメント

  1. 匿名 より:

    >STGにストーリー性はどのくらいまでアリ
    2022年に発売されたソルクレスタが、デモ満載バージョンとデモ無バージョンで発売してました。
    話の都合上、難易度はノーマルまでしか選べず、会話パートを長くとってる関係でステージ構成が変わったり、敵ボス会話中は無敵で撃破不能だったりと色々面倒な部分が。
    大きくマイナスになってる部分も多かったですが、前作とのつながりに触れてたり、クレスタシリーズ完結作品だけに達成感はありましたね。
    まあ、演出なしの通常版も遊べるからこその好意的感想なのかもしれません。
    デモ有版やった後だと、通常版はなんだか淡泊で味気なく思えたりもするんですよね。

    >グラディウス2の思い出
    この頃のコナミの家庭用ゲーム全般に言える事かもですが、ステージ多いにも関わらず1ステージが長い、のがマイナスポイントだったかも。
    7面クリアーして今度は戻るよ、となったとき心が折れてしまったなぁ。

    • songoski songoski より:

      コメントありがとうございます。
      >デモ満載バージョンとデモ無バージョン
      そういうのが出るという事は、やっぱりSTGとストーリーの関係は二極化してるんですね。
      >前作とのつながりに触れてたり
      続編作品だとこういうところが嬉しかったりしますよね。過度にじゃなくても、ちょっと匂わせてくれるだけでもうれしいものですねw
      >ステージ多いにも関わらず1ステージが長い
      わかりますw
      正直14ものステージにするんだったら、もうちょっと1ステージが短くても良かった感じがしますね。

  2. 匿名 より:

    懐かしい!
    自分はMSXユーザーでしたので、
    コナミのゲームには大変お世話になりました。
    グラディウス2もかなりやり込みました。
    ほんとBGMがすばらしい。効果音も他にはない味がいいです。

    ちなみに、細かいことですがビックバイパー (VIC VIPER)ですね。
    よく間違われる機体名のトップクラスだと思いますw

    • songoski songoski より:

      コメントありがとうございます。
      > コナミのゲームには大変お世話になりました。
      これは殆どMSXユーザーの共通認識ですよね。
      ずっと良質な作品をMSXユーザーに届けてくれていたのですから。

      > 細かいことですがビックバイパー
      これが本当に頭にくる話でして…自分は記事の下書きをスマフォのメモ機能で作成しているのですが、自分ではちゃんとビックと入力しているのに、間違っていたので直してあげましたよ〜って感じで勝手にビッグに変換しやがるんですよ。
      その時に誤変換に気がつけば自分で直すんですが、気づかなかったり、直したと思ったらまた誤変換されてたりでこの体たらくですよw
      予測変換機能外そうかな…。便利より弊害しかない(怒)

  3. 匿名 より:

    >コナミ シューティングゲーム 難易度
    MSXで開発リリースされたものの完成度難易度は折り紙つきといえますね
    特にグラ2(沙羅曼蛇?)の真のエンディングをみるにはスロット1にグラ2、スロット2に沙羅曼蛇を入れてクリアするのが条件だったそうです(山下章著書籍に記述があったような…)
    難易度とは趣は異なりますがわマニアックという点ではここまで突き詰めるのが面白いかと思います

    • songoski songoski より:

      コメントありがとうございます。
      >完成度難易度は折り紙つきといえますね
      本当にそうですね。個人的には難しかった作品が多いですが、それも無理や無茶な難易度ではない、かといって簡単には進ませないという絶妙なバランスの作品ばかりでした。
      >スロット1にグラ2、スロット2に沙羅曼蛇
      ありましたね2スロット技。裏技とかも2スロットに別のカセットが入ってないと駄目とかありましたなあ。
      >ここまで突き詰めるのが面白い
      コナミのMSX作品はそういう姿勢が評価されていたのかもしれませんね

  4. うみのね より:

    コナミ特集めちゃくちゃ楽しいです。
    ファミコン買って貰えなくてお年玉で買ったMSX1でやりました。中2のとき。

    F5をなんども押してコンティニュー。
    5〜10時間かけてクリアしましたよ。
    コンティニューミスすると最初からという苦行。
    決して上手い方ではないけれど根性はあったのかも。

    グラ2の良いところは、後半の面のどんな場所でもパターン作れば復活出来るところです。
    1カプセル持った状態でスタートする為に、カプセル取ってわざと死んだり。
    再開前から左下を押しっぱなしにするとギリギリ1個カプセルが取れたり。

    多分マップも敵配置も凄く考えられてたんじゃないでしょうか。

    僕は演出が入っているのがワクワクして嬉しい派でした

    • songoski songoski より:

      コメントありがとうございます。
      > コナミ特集めちゃくちゃ楽しいです。
      そう言ってもらえると、イベントとしてやってみて良かったなと思う事ができて嬉しいです。
      > コンティニューミスすると最初からという苦行。
      私も今回記事を書くにあたって遊んだ時に、あれ?今なんで死んだ?とか考えてたらコンティニュー間に合わなかった事が何度かありましたw
      > カプセル取ってわざと死んだり。
      本作はランクシステムが結構エグいから、難しいところは、カプセル取ってわざと死ぬ攻略は有効みたいですね。
      > 僕は演出が入っているのがワクワクして嬉しい派
      わかります。ゲームスタート時とか戦艦内でのキャプチャーシーンとかは、当時のファミコンとかだと中々無いコナミMSXならではの優位性でしたね。

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