勇者の塔 52F
No.0198
発売年 | 1994年 |
販売/開発 | 日本ファルコム |
ジャンル | アクションRPG |
発売機種 | PCエンジン(CD-ROM2) |
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「東亰ザナドゥ」ってゲームが出るらしいので
少し前の話ですが、日本ファルコムのPlayStation Vita用新作ゲーム「東亰ザナドゥ」の発売日が、2015年9月30日であると発表されましたね。
この「東亰ザナドゥ」には、日本ファルコムの伝説的ファンタジーRPG「ザナドゥ」の名前が含まれています。しかし、ゲームの世界はファンタジーではなく”現代”であり、現実世界に存在する「ザナドゥ」と呼ばれる異界迷宮を冒険する若者達の物語であるとのことです。果たしてどのような作品が出来上がるのか、気になるところです。
というわけで、今回はそれとは別の「ザナドゥ」の名を持つゲームを紹介したいと思います。
あ、と言っても 「ファザナドゥ」ではないですよ?w
「風の伝説ザナドゥ」とは?
「風の伝説ザナドゥ」は、「ザナドゥ」や「イース」、「英雄伝説シリーズ」などで有名な「日本ファルコム」より1994年に発売されたPCエンジンCD-ROM2用アクションロールプレイングゲーム(以下:ARPG)で、当時日本ファルコムの”顔”ともいえた木屋善夫氏が手がけた「ドラゴンスレイヤーシリーズ」最後の作品である。
本作のタイトルに「ザナドゥ」とあるが、ドラゴンスレイヤーシリーズの2作目である「ザナドゥ」とは物語や世界観も関係しておらず、システムの一部とアイテム名などにその名残がある程度である。共通点として「ドラゴンスレイヤー」という強力な剣が登場するという点はあるが、それはドラゴンスレイヤーシリーズ全てに共通している要素であるため関係ない。
本作は日本ファルコムが初めて自社開発作品を家庭用ゲーム機で発売した記念すべき作品(同年にスーパーファミコンで「ぽっぷるメイル」が発売されているが日付的にはこちらが先)であるのだが、同時に木屋氏が日本ファルコムで製作した最後の作品という嬉しくない意味で記念すべき作品にもなっている。
ちなみに1995年には「風の伝説ザナドゥII」が発売されているが、こちらには木屋氏は関わっていない。
ストーリー
1千年前の事。平和なイシュタリアの地に突如「邪竜ダルダンティス」が現れ、無限の魔力を秘めた「クレーネの石」の力によって、イシュタリアの美しい大地を破壊しつくし、人々はどうすることもできないまま逃げ惑うしかなかった。すると絶望にうちひしがれる人々の前に、聖なる剣を携えた「勇者アイネアス」が現れたのである。
アイネアスとダルダンティスの戦いは9日間続き、長い戦いの末にアイネアスはダルダンティスの眉間に剣を突き立て、見事ダルダンティスを倒したのである。邪竜を倒した勇者は人々に王として迎えられ、ここに「アステル王朝」が幕を開けた。邪竜の「クレーネの石」は王城に備えられ、その力によって誰でも魔法が使えるようになり、人々の生活は飛躍的に豊かになったのである。
そして1千年後、勇者アイネアスの戦いがただの伝説として人々の記憶から薄れ始めた頃、アイネアスの末裔であり、王都イシュタルの”百騎長”「アリオス」は、将軍「ダイモス」とともに辺境のモンスターター退治に奔走させられていた。そして今回、西の辺境マクリアのモンスター軍を率いる「カコース」に戦いを挑んだのだが…。
基本システム
さて、本作は「ザナドゥ」という名前にはなっていますが、全体的にはザナドゥというより、それに並ぶ同社の有名作品「イースI」に近い印象の作品になっており、ゲームシステムも基本的にイースと同じ上からの見下ろし型(トップビュー)のARPGになっていました。(ちなみにザナドゥはサイドビューのARPGで、イースは前述の「ドラゴンスレイヤーシリーズ」には含まれていない)
プレイヤーは、主人公「アリオス」を操作してフィールド上にある町や洞窟などを探索し、敵を倒したり、人と会話したりしてイベントを進めながらゲームを進行していきます。フィールドは基本的にアリオスの動きに合わせて上下左右にスクロールしますがフィールドの一定の範囲を超えると、画面が切り替って別フィールドに移動します。この辺もイースと同様ですね。
ただフィールドに関してイースと違うのは、本作は舞台となる世界の大きなマップがありその中を移動していく、あるいはイベントを進めることで行ける所が増えていく。というタイプではなく、物語が”章”で区切られており、そのマップ内で行うべきイベントを進め終わると章が変わり、それと同時にまったく別のマップに移動するという点でしょう。
(ちなみに章が進むと前のマップには戻れない)
時間とイベント
本作のシステムの特徴として”時間の概念”というものがあります。ゲーム中にはキャラクターの移動に関係なく時間が流れており、その時刻(画面上に時計があって確認できる)により、朝、昼、夜とフィールドも明るくなったり暗くなったりします。しかし有名な某ARPGの3作品目のように、時間の経過でお腹が空いたり、寝ないと体調が悪くなるというようなことはありません。
ではこの時間がゲームにどういう影響があるかというと、まず1つは町の人々についてです。ゲーム中に存在するNPC達は夜9時になると外にいるNPCも、店の中の店員も皆自分の家に戻って眠ってしまいます。そうなると翌朝5時までの間、店にも入れず、人から話を聞くことも出来なくなってしまいます(重要イベントのNPCは除く)。
次にイベントへの時間の影響についてです。ゲームを進めていくと「夜中になったら○○に来て」とか、「明け方にしか咲かない花を集めて」といったように時間に関係するイベントが発生することがあります。この場合は正しく指定された時間、または時間内に、そのイベントを進めないといけませんでした。
本作はかなり時間の経過が早いほうなので、時間に間に合わなかった場合に次のタイミングまで待つのもそれほど苦では無いのですが、それでも待てないとか、時間内にイベントを終わらせられない人のために、任意の時間まで一気に進める、または時間の流れを遅くするというアイテムが存在しています。
戦闘システム①
さて次に戦闘についてですが、本作には戦闘システムが2種類ありました。まず1つは「フィールド戦闘」です。これはまさに「イース」と同じタイプの戦闘システムで、フィールド上に存在する敵に向かってキャラクターをぶつけてダメージを与える(与えられる)というものです。ぶつかったとき相手や自分がヒットバックする様子やSEがまんまイースでしたw
(ちなみに、イースの戦闘テクニック「半キャラずらし」も使用できます)
「フィールド戦闘」では、敵を倒すとその場に「ジェム」が出現し、これを取る事によって所持金を増やすことが出来ます。また現在の体力が最大値より低い場合のみ「ハート」が現れる場合があり、それを取る事で体力の回復も出来ました。イースのようにその場で待機しても体力は回復しないので、ハートが出てこない場合はメニューから体力回復薬「プロテア」を”使用”する事でも体力回復が可能です。
フィールド戦闘中にアリオスのHPが0になると、アリオスは霊体になってしまい教会まで自力で戻らないと復活はできません。そういう事態を避けるために、プロテアを”装備”することで万が一戦闘中に体力が0になっても自動的にプロテアを使用して自動回復ということが可能でした。また「ウィング」を装備していれば、HP0になった時に自動的に教会まで戻ることが可能です。
本作には他にも”装備”することで戦闘に影響(攻撃UPや防御UP)を与えられるアイテムがいくつか存在していましたが、画面が切り替ったときに急に強い敵が出てきて壁との間に挟まれて即死とか、大量の敵に襲い掛かられて即死、なんてことも良くあるので正直なところアイテムの装備は”プロテア一択”でしたね。
パーティ戦闘システム
そしてもう1つの戦闘システム…の前に、本作のパーティ戦闘システムについても触れておきましょう。ゲームを進めていくとアリオスの元には臣下のダイモスをはじめとして、様々なキャラクターが仲間として加わってきます。そしてARPGとしてはかなり珍しく”パーティでの行動”をするようになります(大抵のARPGは一人戦闘が主流だった)。
ではパーティで行動しているときにフィールド戦闘はどうなるのかというと、プレイヤーがアリオスを動かしているときは後ろからついて来るだけですが、アリオスを停止させるとメンバーが各々勝手に動いて一定範囲内にいる敵を攻撃してくれます。しかもそれだけでなく、敵が落としたジェムやハートも回収してくれるのです。
これにより、敵が密集しているところに突入してアリオスを停止させるだけで、敵の排除とジェム回収をしてくれるので装備品を買うための金策が結構楽になります。またパーティメンバーがかなり強い設定になっていて、アリオスでは勝てない敵でもガンガン狩ってくれるので、格上の敵がいるエリアでも仲間を上手く使えば安全に進行が可能なのです。
(ただしこれには弊害も存在するが)
戦闘システム②
では前回の続きから。本作には戦闘システムが2つ存在しており、そのうちの1つは前回紹介した「イース」とほぼ同じトップビュータイプの体当たりシステムです。そしてもう1つは「横視点(サイドビュー)」戦闘システムで、画面上のアリオスを基本的には右方向に動かしながら、敵を倒しつつ進んでいくというタイプのものです。
トップビューの戦闘システムと大きく違うのは視点やスクロールの問題だけではありません。まず敵に攻撃するのは体当たりではなく、攻撃ボタンで剣を振って敵に剣(衝撃波)を当てなければダメージが与えられません。またフィールドには高低差や穴が多くあり、また敵の中には飛んでくるタイプもいるため、そういう場合はジャンプボタンでアリオスをジャンプさせて高低差や穴を越えたり、高所の敵を倒したりすることが出来ます。
またレバーと攻撃ボタンの組み合わせにより、しゃがみ斬りや上突き、ジャンプ中に下+攻撃で下突きなどの攻撃も可能でこっちの戦闘システムは「イース」と言うよりも「ワンダラーズフロムイース(イースIII)」に近いものでした。ただ溜め攻撃、スライディング、防御などイースIIIにはないアクションもありました。
ちなみにこちらの戦闘システムにもパーティバトルが用意されており、敵が落とすアイテム「鈴」を手に入れると仲間になっているメンバーのうち誰か(シナリオごと固定)が画面上に現れ一緒に戦ってくれます。このメンバーは自動で動くのですが、アリオス同様敵の攻撃でダメージをうけるようになっており、一定以上ダメージを受けると撤退してしまいます。
ところで前回紹介したトップビュー戦闘と今回のサイドビュー戦闘、これがどのタイミングで切り替るのかというと、前回本作は”章”ごとに区切られていて、その章でやるべき事が終わると次の章に移動すると話しましたが、その”やるべき事”の最後、つまり各章のクライマックスがこのサイドビュー戦闘なのです。
そしてこのサイドビュー戦闘の最後には各章ごとの「ボスキャラ」が待ち構えており、このボスキャラを倒すことでその章が終わり、ちょっとしたビジュアルシーンが流れた後に次の章へ移動することになります。ただこのボスキャラがかなり手ごわく、少しでも倒しやすくするためにも道中現れた仲間には出来るだけダメージを与えないように配慮し、途中退場させずボス戦に参加させるようにしたいところです。
このサイドビュー戦闘はやはりコンシューマー機だけあって、パソコンのイースIIIなどにくらべてもかなり操作性がよく、あまりストレス無しに進められるのですが、ボスキャラの中に一発即死クラスの攻撃をしてくるやつがいたり、そうでなくてもボスキャラはえげつないダメージを与えてくるので、道中いかに回復アイテムの温存が出来るか(回復アイテムを”装備”していれば体力0時に自動回復してくれる)が攻略の鍵でした。
熟練度
さて、ここまでを読んでいると、この作品は「風の伝説ザナドゥ」って名前の割りに、どっちかっていうと「イース」よりだよね?という疑問が沸いてきたのではないだろうか?しかし本作にはちゃんと「ザナドゥ」らしさが、ゲームシステムの中に存在していたんです。それが本家ザナドゥで特徴的だったシステム、”熟練度”でした。
本作に登場する武器・防具にはそれぞれアリオスの”熟練度”というものが設定されています。この熟練度とは、その武器や防具をアリオスがどれだけ使いこなせているかを”%”で現したもので、ものによりますが最初に身につけた装備は15%くらいに設定されていて(防具は45%くらいからが多い)、武器は敵を攻撃するたび、防具は敵の攻撃を受けるたびに熟練度が徐々に上昇します(最大で100%)。
熟練度は単なる数値だけの意味ではなく、武器ならば攻撃力、防具ならば防御力にも大きな影響を与えるため、今までより1段階強い武装備を購入しても、今までの熟練度100%の装備よりも最初は弱いということもよくあります。なので新しい装備を買ったら、まずは買った町の近くで熟練度上げというのがセオリーでしたね。
武器の熟練度は敵を倒していれば上がっていくのでそれほど意識しなくてもいいのですが、防具(鎧と盾)の熟練度は敵の攻撃を受ける、つまりダメージを受けなければいけないためがっつり意識して上昇させないと、そのシナリオの後半で敵とかすっただけでも体力をごっそり奪われて、危なくて先に進めない事態になります。
本作では町の教会で無料で回復してくれるほか、序盤のうちから稼げるお金の額に対して回復薬の値段が割と良心的なので、最初は町の周りにいる敵のなかで放置>危なくなったら教会に戻る、町の周りで上がらなくなったら回復薬を大量買いして遠出、回復薬を装備して強い敵の中で放置、というようにすれば熟練度はあげやすいと思います。
それでも上げるのが辛いよ!という人のために、使用する事で武器防具の熟練度を5%上げてくれるアイテムというのも存在しているのですが…このシステムの元になっている本家「ザナドゥ」のことを思い出すと…
怖くてこのアイテムが使用できませんでしたw
成長における本家ザナドゥとの違い
このように本作の成長要素には、本家ザナドゥと同じ”熟練度”システムが採用されていたわけですが、成長要素としてザナドゥと大きく異なる点もありました。それは「経験値」が存在しないこと、つまりRPGではお馴染みで本家ザナドゥにも存在した「レベルの概念」が無いということです。
本作でのアリオスの強さは、すべて装備の能力とその熟練度に依存しているため、アリオス自身のパラメータは存在せず、いくら戦闘をこなしてもアリオス自身の能力は上昇しません。ただし、1つだけアリオス自身にも成長する要素がありました。それはアリオスの体力、つまり「ヒットポイント」です。
経験値もレベルも無いのにどうやってヒットポイントを成長させるのかというと、これがまた非常に独特な方法でして、なんとその方法は”アリオスの体力を回復させる事”だったんです。アリオスはダメージを受けている状態から、一定値以上体力が回復すると回復と同時にヒットポイントの最大値が上昇するんです。
どこのサイヤ人ですか?w
ちなみに最大値が上昇するのは、回復薬を使用した場合と教会で回復した場合両方で発生しますが、教会で回復する前に「マッシュルーム」というアイテムを装備した状態で行うと、上昇値が通常よりも多くなるという効果がありました。ちなみにマッシュルームは本家ザナドゥでは使用する事でHP最大値を上げる効果がありましたが、本作のマッシュルームも使用することでもHP最大値があげられます。
作品の良いところ
さて、前回までで本作のシステム的な部分については紹介できたのだが、前・中編ともに若干長くなってしまったので、本作をプレイしての感想を入れる余地がなくなてしまっていました。なので最後に、遊んでみて良いと思ったところ、悪いと思ったところを纏めてみたいと思います。
まず最初に本作のタイトルに「ザナドゥ」とあったことから、元祖ザナドゥのパズルゲーム的なリソース(アイテム数や獲得経験値の制限などの)管理を求められるのではないかという不安もありましたが、遊んでみると登場するアイテムも武器も種類が少なく管理は容易、またお金も経験値もいくらでも入手できるのでリソース管理など気にせずのびのびと遊べました。
武器・防具の熟練度上げはやや面倒ですが、比較的序盤から回復アイテムの買いだめが可能なので、買いだめして後はある程度強い敵の所で放置を続けていけばあっという間に上がってくれます。また金策についても、各章毎に敵が集中して沸くゾーンがどこかしらにあるので、そこに突っ込んでいきアリオスを停止させれば、同行してる仲間が自動で敵を倒してさらにお金まで回収してくれるので非常に楽に行えます。
各章の終わりにはヴィジュアルシーンがあって、各キャラが山口勝平さんや塩沢兼人さんの声付きの会話で物語を盛り上げてくれます。そこでのグラフィックも綺麗で質が高いです(男性キャラの顔がほぼ判子絵なのはアレですが)。また町での買い物時に表示される店員のSDキャラなども、町ごとに違うなど手が込んでいます。さらに流石の日本ファルコムと言ったところでしょうか、各所で流れるBGMも良質のものが多かったですね。
あとは操作周り、つまりUI(ユーザーインターフェース)なども丁寧に作られていました。オプション画面での設定変更や、アイテム、武器防具の装備・使用方法、町での物品の売り買いなど、まったく複雑さが無く、誰でも目で見て簡単に操作できるものばかり。さらに、いつでもどこでも(横視点の戦闘時以外だが)セーブ/ロードが実行可能なのも、ユーザー目線に立った良いものだったと思います。
作品の悪いところ
正直言って本作は、ゲームとしての操作性、ヴィジュアル、音楽、システム面どれをとっても、さすが脂の乗った時期の日本ファルコムだと言えるほどの良いものでした。ただ、それらの良い点をたった1つで全て奪ってしまうほどの”悪い点”があったというのが正直な感想です。
それは何かというと、ゲーム中にクリアしなければいけないクエストの苦痛さです。
本作は前にも言ったように、その章でやらなければいけないことを全て達成することで次の章に進めるというルールになっているのですが、そのやらなければいけない事のほとんど(全部?)が、いわゆる「お使いクエスト」なのです。例えば、
Aの地点で進行できなくなる>Bの地点にいる人物にキーになるアイテムを貰う>Aに戻るが問題あり>Bに戻って解決策もらう>Aから進行できるがCでまた進めない>Bに戻る解決策もらう>Cクリア、でもDでまた問題>Bに戻って解決策>Dに戻るが駄目>Bに戻る解決策>Dに戻るやっぱり駄目>Bに戻る別の方法>Eに行って解決策聞く>Fで解決策ゲット>Bに戻る>Dをようやくクリア
何回Bに戻らせたら気が済むんじゃぁ!!!!
というように同じ区間を何度も何度も行き来させられるのが、毎章ほぼ必ずあります。
しかもその区間が毎度微妙に遠く、それでも比較的狭い全体マップだから直線距離ならまだ近いとも言えたのですが、それを姑息に通行不可地形を利用して毎度毎度遠回りさせるという”あくどさ”です。どこからでも瞬時に移動できる「ウィング」というアイテムがあるのですが、値段が回復アイテムの10倍もするうえに戻り先は必ず教会と決まっているので、ほんのちょっと近くなる程度でしかありません。
本作はゲームボリュームが全12章とかなり多く、遊び応えもあるように思えるのですが、ぶっちゃけるとこのゲームのプレイ時間の殆どが、このお使いクエストの”移動”で消費されるといっても過言ではないでしょう。しかもこの面倒な繰り返し作業をなんと「序章」、ゲームの一番最初からプレイヤーにやらせるのです。
序章から心折れるわ!!
私はRPGにおいてよく批判点に上げられる「お使いクエスト」については肯定的な立場ではあるのですが、それはクエストの”質”によります。お使いをすることによって自然にレベル上げや金策ができるとか、ちょっとゲームボリュームの水増しする目的でのお使いクエストで、しかもやってもやらなくても良いレベルのものならあってもいいと思うんです。
しかし本作の「お使いクエスト」は、絶対クリアしなければいけないクエスト自体が、無理矢理長くプレイさせようという”水増し感”バリバリだったものですから、苦痛でしかありませんでした。最初は道中で熟練度やお金を稼げるかとも思いましたが、あまりに繰り返しが多すぎて、途中から嫌になって早く終わらせたいという気持ちしかわきません。
古いPCゲームでならまだしも、ゲームが進化してきたこの時代のゲームでこれをやったのは、他の部分がユーザー視点で良かっただけに”残念”としか言いようがありません。ゲームとしてはイースシリーズの良さを持ちながら、クエストだけ「ロマンシア」になっちゃった感じです。ほんとうにもったいない作品でした。
まあ何にしろ、ソフィアは可愛かった!(伝統的ファルコムヒロインっぽい
≫EXIT
お疲れ様でした!
今回の記事はどうだったかの?何か感じた事があればどんなことでもコメントに残してくだされ。それと当ブログは以下のブログランキングに参加しておる。クリックして貰えるとわしの「やる気」がめちゃアップするぞい!
いつもバナークリックや拍手していただいて、誠にありがとうございます!
コメント
書くの面倒くせェだろうな~とか思いますが
システム面をあのぐらい書いていただくと、こういうのなら遊ぼうかなとか
参考になるので結構ありがたいのです。
風ザナはPCE当時はプレイしなかったんですけど
アーカイブスで出たら遊ぼうと思ったらPCEアーカイブスはあのザマで
それ以来すっかり忘れてましたが、今回の記事を見てちょっとやりたくなって
WiiのVCにあるみたいなんでそれ買おうかなとか考えてたら
買ってそれきりだったドラゴンスレイヤークロニクル(未開封)に収録されてた。
>神楽さん
今回の記事については最終的に批判めいた内容になると予想は出来ていて、ただそこ以外は本当に良くできてる作品なので、批判の理由付けの為のシステム紹介っぽくしたくなかったというのはあります。だからシステム紹介は丁寧に公平な視点でを意識したつもりです。
あとどちらかというとシステム紹介は、毎回きっちり書きたい派なんですけど、読むほうはつまらないかなあと思ってある程度のところで割とカットしたりしてますw
記事見て久しぶりにやってみようかな?という気にさせられました。
当時プレイしましたけどボス戦が横スクロールってこと以外覚えてない上に
前中後編を読んでも「そうだったかも?」程度しか思い出せない体たらく…
これ目当てで「ファルコムスペシャルBOX2004」も発売当日に買ったと言うのに。
無論、積んだまま死蔵してますが(オイ
それは置いといて「お使い」についてですけど、
これまた覚えてなくて、ということは私はさほど苦痛ではなかったんだろうと
思うのですが、多分その理由は英雄伝説1.2の苦行に比べれば
「そんなものは天国だ!」だったのかなとおぼろげに思ったり。
なにやら漠然と楽しかったことのみ覚えてるは幸せなことなのかもしれない。
>MA2さん
ひとつ確かにいえることは、私が歳を取って我慢が出来なくなってきたという理由も確かにあるので、昔から我慢強い人ならば特に気にならないのかもしれませんね。
英雄伝説の1は遊んだことありますけど、あれも結構行ったり来たり多かったですね。2は解りませんが、行ったり来たりの頻度の高さは、こっちのほうが上かもしれませんね。
でも何度も言いますが、そこ以外は本当によく出来ているゲームなので、またプレイしてみるのもいいと思いますよ?