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『リザード』続編「アスピック」のインパクトが強すぎて印象が薄い?

発売年:1985年
開発元:クリスタルソフト、ほか
ジャンル:ファンタジーRPG
発売機種:PC-6001、PC-88、PC-98、X1、FM-7、MSXなど
※画像はすべてPC-88版のものです

勇者の塔 29F
No.0091

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「リザード」とは?

「リザード」は1985年に「夢幻の心臓」や「クリムゾン」で有名な「クリスタルソフト」から発売された、ダンジョン探索型ファンタジーロールプレイングゲームで、作品の雰囲気と違うちょっと異質な戦闘シーンで話題となった作品です。

同社のRPGで有名なタイトルの一つに、ファミコンにも移植された「アスピック」というゲームがありますが、これはこの「リザード」の続編となっていて、主人公も同じという設定でした。

ストーリー

姫に呪いがかけられた!」伝説のリザードの塔にあるという魔法の教典を求めて、
幾層にも重なった広大な迷宮と、そこに仕掛けられた数々のわなに、
そして教典の守護者大リザードにたった一人の勇者が立ち向かった。
はたしてあなたはリザードが姫にかけた呪いを解くための魔法の奥義が記されているという
「真実の書」を手に入れることができるか!

キャラクター作成

まずこのゲームを始める際、プレイヤーは”キャラクターメイキング”から始めることになります。

キャラクターメイキングといっても、ウィザードリィーのような各パラメータにポイントを振り分けるようなタイプのものではなく、プレイヤーが決めるのは名前と「タイプ」だけでした。

タイプには3種類(戦士、泥棒、商人)あり、タイプ別にパラメータが決められていて、プレイヤーがその内の一つを選ぶとキャラクターのパラメータが決まるというものでした(ボーナスポイントの振り分けや、パラメーターの変更などは無い)。

タイプの特徴としては、戦士はPOW(攻撃力)が高く、泥棒はAGI(回避力)が高い、商人はDEX(器用さ)と最初に持っている所持金が高いというような設定です。

ちなみに本作はパーティ制ではなく、最初から最後まで主人公1人での冒険となります。

基本システム

キャラクターを作成したら、街で簡単な買い物をしてダンジョン探索に出発となります。

ダンジョンはウィザードリィタイプの擬似3D描画ですが、ウィザードリィとは違いダンジョンにちゃんと”色がついてる”というのが新鮮でした。当時は黒い背景に白い線だけでダンジョンを描く”ワイヤーフレーム”が普通だったので(その分歩く速度が鈍いという弊害もありましたが)。

ダンジョン内での操作はテンキーの8で「前進」、2で「振り向く」、4と6で「左右を向く」というもので、正面に扉がある場合のみテンキーの5で「中に入る」ことが出来ました。

ネタバレになってしまいますが、ダンジョンは1フロア20×20マスで10フロアという構成になっていて、迷宮はやや複雑なつくりにはなっていましたが、特に詰まるような謎もなければエレベータのような移動手段もあったのでそれほど攻略は難儀ではなかったと思います。
※ただフロアの移動にレベル制限があった

コミカルな戦闘シーン

迷宮を探索していると怪物と遭遇する場合があります(ただしエンカウント率は低い)。
そうなると画面に遭遇した怪物の(荒い)グラフィックが描かれて戦闘開始となるのですが、この戦闘シーンが本作のある種「特徴」と言っていいものかもしれません。

戦闘が始まるとダンジョンを背景にしたモンスターのグラフィックの下に、2等身くらいの戦士?とトカゲ男みたいなの(リザードだから?)が表示されます。そしてさらにその下には、アタック/逃げる/道具というコマンドが…。

初見の人はまずここで驚くでしょうね、なんじゃこりゃ?!とw

コマンドを入力してみると2等身の戦士が最初に剣を振り、HITと表示されれば敵の体力が減ります。続いてトカゲ男が殴りかかってきて、同じくHITと表示されると主人公の体力が減りました。

これはもしかしてRPGでありながら戦闘はアクションゲームなのでは?!

実は攻撃するタイミングとか敵との距離とかによって命中判定が決まるのでは?この作品と同年にエニックスからアドベンチャーゲームでありながらアクションゲームの要素も取り入れていた「ウィングマン」という作品もありましたしね、ない話ではない。

いえ、無いですw

確かにアクションゲームっぽく見えますが、残念ですが実は普通のRPGと同じようにパラメータのみで命中判定を行い、その結果をグラフィカルに表示しているだけなんです。
まあ続編のアスピックではほんとにアクションゲームになりましたけどねw

敵の体力を0にすれば戦闘終了、経験値とゴールドをもらうことが出来ます。
ちなみに戦闘は常に1対1で、敵も多数登場するということはありませんでした。

レベルアップでHPが上がらない

本作では戦闘に勝っていくら経験値を積んでも、その場ではレベルアップしませんでした。次のレベルに上がるのに必要なだけの経験値を獲得したら、一度街に戻って「寺院」に行くことでレベルが上がります。ここは宿屋に泊まることでレベルアップするウィザードリィと同じですね。

レベルアップすると主人公の各パラメータも上昇するのですが、唯一HP(体力)の最大値だけは上昇しません。

普通のRPGならレベルアップすれば当然HPも上がるんですけどね。なんでこういうシステムにしたのかはわかりませんが、本作においてHPの最大値を上げるには、寺院とは別の「病院」へ行き一定のお金(HPの最大値による)を支払う必要がありました。

確かにレベルが上がらなくてもお金さえあれば最大HPを上昇させられるというメリットはあるんですけどね…、わざわざ分ける必要があったのかは微妙なところです。

武器と防具は消耗品

さて先程本作の特徴として異質な戦闘シーンをあげましたが、もうひとつ本作の特徴とも言えるものがありました。それは武器と防具についてです。

なんと本作では、すべての武器と防具は一定回数使用すると壊れます。

せっかくゴールドを貯めて新しい武器屋防具を買っても、武器なら一定回数攻撃すると、防具なら一定回数攻撃を受けると壊れるんです。これがキツイ。

もちろん最初のお金のない時期に壊れるのは痛いんですが、たとえお金に余裕が出てきたとしてもこの問題は簡単には解決しない。なぜなら持てるアイテム数の最大が10個と決められているからです。

この10個というアイテム所持数には、武器防具だけじゃなく道具などの雑貨や、ゲームの重要アイテムも含まれるのですから、武器の予備程度なら何とかなりますが武器防具の予備まで持ち歩ける余裕は正直無いんです。

そしてさらに恐ろしいことに、このゲームでは特定の場所にいる「精霊」から特別な剣を貰える、ネタバレすると最強の剣も貰えるのですが…それすら壊れますから。

言ってみれば某ドラゴンな冒険で、竜王との戦いの前に「ロトの剣」が折れてしまうようなもんです。ありえないでしょ?w
まあ最強の剣は一応壊れにくくはなってたけどね…。

*最後に

本作は異色な部分はあれど、作品としては特に山もなければ谷もないしストーリー性も無い平凡なRPGで、逆に言えばどんな人でも時間さえかければクリアまでいける当時にしては親切なほうのRPGだったといえるでしょう。

問題があるとしたら、エンカウント率の低さでしょうかね?あまり多すぎるのも嫌ですが、あまり低すぎてもレベルアップ作業が難航するので…。

さて最後に一番最初に、開発元として「クリスタルソフト、ほか」と書いていた「ほか」とはどういうことなのかを説明して終わりたいと思います。

本作は最初にPC-6001版がクリスタルソフトより発売され、X1版の移植まではクリスタルソフトが行いましたが、しかしそれ以外の機種については、別の会社がPC-6001版リザードを移植担当するというかなり特殊なやり方をしていたのです。

PC-88版とPC-98版はリバーヒルソフト、FM-7版とMSX版はマイクロキャビンというように。なのでよく見るとタイトル画面に移植した会社の社名が大きく出ています。もしかしたら当時プレイしていた人の中には、リザードがクリスタルソフトのゲームだと知らなかった人もいたんじゃないでしょうか?

ある程度パソコンのレトロゲームを知っている人なら、この2社の名前もその実績も知っていると思うのですが、この当時はまだ両社ともに代表作のない時代でしたからね。こういう仕事をしていた時期もあるということです。

今じゃ超大手のスクエアでも、昔は日本ファルコム作品の別機種移植とかやってましたからね。

≫EXIT

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コメント

  1.   より:

    マイクロキャビンは「ミステリーハウス」で
    RPGブーム以前からの有名メーカーじゃないですか

  2. ソンゴスキー@れとろげ より:

    >名無しさん
    言われてみれば出してましたねw
    個人的にはミステリーハウスだと、スタークラフトってイメージが強いのです。

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