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『夢幻の心臓III』シリーズ最終作。自分の世界に戻った主人公を待っていたのは…

勇者の塔 53F
No.0199

発売年1990年
販売/開発クリスタルソフト
ジャンルファンタジーロールプレイングゲーム
発売機種PC-8801

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「夢幻の心臓III」とは

「夢幻の心臓III」は、「ファンタジアン」や「クリムゾン」でお馴染みの「クリスタルソフト」より、1990年に発売されたファンタジーロールプレイングゲーム(以下:RPG)で、国産RPGの最古参に位置する同社の作品「夢幻の心臓」、そのシリーズ三作目にあたり、かつシリーズの最終作となった作品でもあります。

「夢幻の心臓II」が前作「I」のエンディング直後からのストーリーだったのと同じく、本作も「II」のエンディング直後からのストーリーとなっており、主人公もIとIIと同一人物という設定。また前作で脱出したはずの「II」の世界に再び戻り、前作の登場人物達と関わったり再び共に冒険できたりと、前作を知っているとより楽しめる要素が盛り込まれています。

過去シリーズより受け継ぐ「ウルティマ」シリーズに近いゲームシステムに、戦闘シーンの自動化や、特殊なクラスチェンジ(やや語弊があるが)システムなどの新たな要素と改良を加え、さらに過去シリーズよりグラフィック面でも大幅に強化した、まさにシリーズの最終進化形といえる良質な作品でした。

ストーリー

かつてこの世界には15の次元界が存在し、それは「神聖剣」によってひとつに貫かれていた。しかし世界を統治する光の神々と闇の神々が起こした小さな争いにより、神聖剣は破壊され15の次元界もバラバラになってしまう。過ちに気がついた神々は神聖剣の欠片を使い「ヒルツスレイヤー」と「エンドスレイヤー」という2本の剣をつくり、それぞれの手に残った3つずつの次元界のみを繋ぎとめたが、残り9つの次元界は「夢幻界」として次元の間をさまよい続けることになった。

かつて次元界「カオス」に存在するガイヤール城の戦士だった男は、戦いの中で神を呪いながら死んだため、神の手により夢幻界の1つに落とされてしまう。元の世界に戻るため、男は死ぬ思いで”3万日以内に「夢幻の心臓」を手に入れる”ことを成し遂げたが、男が次に目を覚ましたときそこは元の世界ではなく、「エルダーアイン」という別の次元界であった(ここまでがIの物語)。

エルダーアインにて男は、神の作った剣「ヒルツスレイヤー」を手に入れると、かつてヒルツスレイヤーによって封印されていたが復活し、この世界を魔族で満たすことで人間達を皆殺しにしようと企んでいた「暗黒の皇子」と死闘の末に勝利した(ここまでがIIの物語)。戦いの後、今度こそ元の世界に戻れると「次元の祭壇」に脚を踏み入れた男の目の前に広がっていたものは、懐かしい元の世界の景色、そしてガイヤール城だった。

キャラクター作成

さて、ではシステムの紹介をしていきましょう。ゲームを始めるためには、まずタイトルメニューより自分の分身となる主人公を作成しなければなりません。この作品の世界には、人間、エルフ、ドワーフなどのファンタジー世界ではお馴染みの種族から、エスパー、サイボーグ、獣人、ジャイアントやドラゴンといった特殊な種族までもが存在しています。

しかし本作の主人公はI~IIIまで同一人物の”人間”という設定になっているので、キャラクター作成時に種族を選ぶ事はできません。プレイヤーが決めることができるのは、主人公の名前と職業(あるいは生年月日)だけです。職業は、近接戦に長けたバーバリアン(戦士)、遠距離武器に長けたオペレーター(職人)、攻撃魔法に長けたマジシャン(神秘)、治癒魔法に長けたモンク(道徳)の4つから選択できます。※()内は系列

一般的なRPGでは、最初の職業選択によりゲームの難易度が大きく変わる事が多いのですが、本作ではある事情により主人公に関してはどの職業を選んでもそれほどゲーム進行に影響は出ません。その代わりに主人公の仲間になるNPC達は、仲間になる条件を主人公の最初の職業によって、無料/有料/固有アイテム必要/拒否と変えてくるので、この職業選択により仲間に出来ないNPCも存在します(大体は同系列職のNPCが仲間になってくれない)。

ちなみに誕生日を設定した場合は、誕生日によって自動的に職業が決定されてしまいます。

世界・フィールド

主人公を作成したらゲームスタートとなります。本作のフィールドや街についてですが、「ウルティマ」や前作「夢幻の心臓II」(あとはドラクエ)と同様の見下ろし型になっていて、プレイヤーは主人公を上下左右に動かしながらフィールド・街を移動させていきます。フィールドに存在する城や街、ダンジョンなどには、接触することで中に入ることが出来ます。

フィールドは、「ルイザード地方」や「バース地方」というように一定範囲のエリアで分けられており、そのエリアから外に出ることで別のエリアに移動することが出来ます。1つのエリアはそれほど広くないのですが、1画面に表示されるフィールドが少し狭いので全体の把握はあまり簡単ではありません。これについては街でそのエリアの地図を購入する事で、画面右下にそのエリアの全体マップが表示されるようになるので、地図は積極的に購入したほうがいいでしょう。

本作ではスタート地点である主人公の故郷、そしてそこと地続きのエリアへの移動が可能であるほか、一定の条件により別の次元界である「エルダーアイン(前作の舞台)」のエリアへ移動することも可能で、マップこそ大幅に変わっていますが前作で何度もいった城や街、そしてNPC達を見る事ができ、前作をプレイしているとより楽しむことができます。

城や町

町や城には、宿屋、武器・防具・道具屋、薬屋、蘇生屋などお馴染みの施設、特殊なものでは銀行などがあるほか、様々なNPC達が存在しています。施設系は建物の中に入るか、施設内にいる店員に接触することで利用でき、NPCとの会話も同様に接触することで行えます。

NPC達はどうでもいい情報から、ゲームクリアに重要な情報まで様々なことを話すほか、特定のNPCは話しかけることで主人公と一緒に冒険の旅に出ることを申し出てくれますが、キャラクター作成で話したように主人公の職業によって条件があったり、拒否されたりします。仲間は3人まで旅に同行させることが出来、途中で仲間の入れ替えも可能です。

ちなみに本作には日付、時刻、そして月の状態という情報があり、それらはゲームをプレイしていると徐々に移り変わっていきますが、これらの情報は”ある事”以外には全く関係なく、別に時間が夜だからと言って店が閉まったり、NPCの様子が変わるといった要素はありません。またIのようにゲームクリアまでの日数制限などもありません。

また前作で厄介だった、時間経過による仲間の「食料消費」や「日当の支払い」システムは撤廃されています(改良ですね

仲間の種族と職業

さて先ほど主人公に同行してくれる仲間についてちょっと書きましたが、この仲間達にはそれぞれ種族と職業が設定されています(これは前作とも同じですね)。職業については一部のNPCを除いて、主人公と同じく、戦士、職人、神秘、道徳の系列職についており、種族については、主人公と同じ人間もいればエルフ、ドワーフ、エスパー、ジャイアント、ドラゴンなど様々な種族が存在しています。

本作での仲間選びのコツとしては、職業も重要ですが種族との組み合わせを考えるのが特に重要です。というのも、本作に登場する武器防具の装備制限は職業ではなく”種族で決まる”からです。例えばマジシャンの人間は、一般的なRPGの考えだとローブや杖などの軽い装備しか身につけられないイメージですが、本作では人間は全ての武器防具を装備できるので、例えマジシャンだろうとバトルアックスやフルプレートが装備でき、ちょっと殴られてもビクともしないマジシャンになれるんです。

その一方で、遠距離武器に長けるオペレーターのエルフ、これは凄くマッチした組み合わせに思えるのですが、本作ではブーメランや弓などの飛び道具はダメージが”力”に依存するので、オペレーターよりバーバリアンの方がダメージが高くなります。しかもオペレーターの能力が発揮できるグレネードランチャーなどの強力な重火器は、エルフでは装備できないので意味がありません。しかもエルフは強力な近接武器も持てないので、接近戦でもあまり役に立てないのです。

この職業と種族の組み合わせの優遇不遇は、後述する「クラスチェンジ」により多少カバーできますが、このクラスチェンジにも種族の影響が出てくるため、本作での仲間の種族については中々に気を使います。

職業選択(クラスチェンジ)

では前回の続きで、今回は職業選択(クラスチェンジ)についての話から紹介していこうと思います。前回も説明しましたが、本作にはまずバーバリアン(戦士)、オペレーター(職人)、マジシャン(神秘)、モンク(道徳)という職業が存在しており、()内はその職業の系列というか”技能”を表しています。主人公はゲーム開始時に、このうちのどれかを選択することになりますが、仲間になるNPCについては最初から決定されており変更することは出来ません。

本作ではキャラクターは戦闘を繰り返すことで経験値を得て、一定量経験値が溜まるとレベルアップします。レベルは1からスタートし、レベル5、レベル9になった段階で職業が”クラスアップ”します。例えば、バーバリアンであれば、レベル5で「ウォリアー」、レベル9で「バトラー」というようにです。ただしこれは名称が変わるだけで、それ以外は通常のレベルアップ時の成長と特に変わりはありません。

しかしレベル13になったとき、初めて”職業選択”の機会がきます。この職業選択では戦士/職人/神秘/道徳の技能が選択でき、それにより今就いている職業に”選択した技能を加える”ことができます。さらにその組み合わせで職業も変わるのです。例えば戦士系のバトラーでLV13時に「道徳」を選択すると職業が「ロード」になり、戦士と道徳両方の能力を持つキャラクターになります。また同系列の選択も可能なのでバトラーで「戦士」を選択すれば「ファイター」という戦士系の上位職になれます。

さらにレベル21になると2回目の”職業選択”が行え、またそれにより職業が変わるのですが、これは1回目とちょっと違い1回目で選んだ技能により選択できる技能に制限がかかる場合があります。先ほどのファイターであればLV21時でも戦士/職人/神秘/道徳と4つの技能の選択が出来ますが、ロードの場合は戦士/道徳の2つからしか選択できません。
(この技能の選択というのは前作「II」にも存在したが、選択できる機会は1回だけだった)

前回もちょっと話しましたが、この職業選択には”種族”の影響も結構あります。というのは、人間(女)は戦士が、ドワーフは男女共に神秘/道徳が、というように種族によって”選択できない技能”があるんです。つまりドワーフの場合、基本的にはどう育てても魔法が使える職には就けません。また種族がジャイアントとドラゴンの場合はもっと特殊で、職業選択そのものがありません。

ちなみにこの職業選択である特定のルートを進んできた場合のみ、レベル29時にもう一度職業選択があります。といっても選択できるのは限定されたもの1択ですが、この時の職業選択だけは種族の影響(ジャイアントとドラゴン除く)を受けません。例えばバトラーで13で戦士、21で職人を選ぶと(LV13と21は逆でもOK)、29になったとき自動的に神秘の技能を得て「マスターナイト」になります。つまりこのルートを利用すれば、魔法職につけないはずのドワーフでも魔法職になれるのです。

職業選択で考えるべき点としては、魔法の取得はキャラのレベルに関係なく、魔法の技能を得てからレベルが上がることで増えていくということです。さっきの例で言えば、レベル29でマスターナイトになっても、いきなりレベル29の神秘魔法を使える訳ではなく、覚えるのはあくまでレベル1の神秘魔法で、キャラがレベル30になると、やっとレベル2の神秘魔法を覚えるんです。

つまりキャラのレベルと、使用できる魔法のレベルは別々に管理されているわけですね。そう考えると、魔法を使わせたいキャラには、早めに魔法職の技能を取らせたほうが後々役に立つということですね。なんせ話によると、本作はレベル30代前半でクリアできるそうですから、レベル29で魔法覚えたところで、大して使える魔法はないでしょうから。

では、折角「魔法のレベル」という話が出てきたので、次は本作での魔法の存在について紹介しましょう。

魔法とその種類

本作に登場する魔法には、まず攻撃魔法が主となる「神秘系」、そして回復魔法が主の「道徳系」の2種類があり、そしてこの2種にそれぞれ「エルダーアイン系」と「カオス系」という2種類のタイプが存在します。つまり「エルダーアイン・神秘系」、「エルダーアイン・道徳系」、「カオス・神秘系」、「カオス・道徳系」の全4種類ということですね。

エルダーアイン系というのは、前作「II」の舞台となった世界「エルダーアイン」で使用されている魔法の事で、その特徴として呪文名が「毒素よ、無害なれ」とか「火柱よ、立て」などのように短い命令形の文章になっていることです。そしてカオス系というのは、主人公の生まれた故郷の世界「カオス」で使用されている魔法で、こちらの呪文名は「ストリーム」や「スリープ」といっったように1つのワードになっているのが大きな特徴です。

エルダーアイン系でも、カオス系でも呪文名が違うだけで覚える魔法は似たような効果のものが多いのですが、魔法を覚えるレベルが違っていたり、エルダーアイン・神秘系で覚える一部の補助魔法が、カオス・道徳系に含まれていたりと微妙に違うところがあります。似たような効果の魔法が多いとは言いましたが、魔法の種類そのものはカオス系のほうが豊富です。
(全体回復魔法や蘇生魔法がエルダーアインに無いのが痛いんだよなぁ…)

魔法職に就いているものがエルダーアイン系、カオス系のどちらの魔法を使えるかは、そのキャラクターがどちらの世界出身なのかによって変わりますが、ゲーム中に手に入るあるアイテムによって、カオス出身でもエルダーアイン系を、エルダーアイン出身でもカオス系の魔法を覚えることが出来ます(ただし魔法職に就いていること)。ちなみに主人公のみ魔法職に就けば、最初からエルダーアイン、カオス両方の魔法を覚えます(夢幻の心臓を吸収した効果なのか?)。

GOLDとUNIT

さてそろそろ戦闘システムについて紹介しようと思ったのですが、例によって長くなってしまったので先に本作での「通貨」について紹介しちゃいましょう。本作を何も知らずにプレイすると、最初に必ずつまずくと思われる場所が通貨です。まずゲームを始めてから倒せそうな弱い敵「ミーバ」と戦っても、経験値は入手できますがお金が入手できません。

少しレベルが上がって「バイオノイド」という敵に勝てるようになるとやっとこお金を入手できるのですが、それが「UNIT」という謎の通貨で、この世界の通貨は「GOLD」なのでこの世界では使えない通貨なんです(ナンデ?!)。なので序盤は敵が落としたアイテムを売って、アイテムの購入資金する以外にお金を稼ぐ方法が無いんですよw

このUNITという通貨は、後でエルダーアイン世界に戻ったときに「銀行」でGOLDに換金することができるんですが、わざわざ「換金レート」などというものが存在しており、レートは時間の経過により変動するようなんです。これを利用すれば、楽にお金を稼げ…なんてめんどくさいこと考えなくても、GOLDもUNITも後で敵から腐るほど手に入れられるので、気にしなくても問題は無いです。
(もちろんあとでUNITしか使えない町なども登場する)

戦闘システム

では今回は本作の肝部分と言っても差し支えない「戦闘システム」について紹介したいと思います。
まず本作では前作「II」と同様に、マップ上で動き回っている敵と接触することで戦闘シーンに切り替ります(シンボルエンカウント)。そして「夢幻の心臓I」と前作「II」の戦闘シーンは、「ウィザードリィ」シリーズのように遭遇した敵の絵が画面に表示されて、戦闘コマンドを選択して戦うという「コマンドバトル」でしたが、本作ではそこが大きく変わりました。

なんと本作では、見下ろし視点の戦闘フィールドに味方と遭遇した敵モンスターが駒のように配置され、味方のキャラを動かしながら敵と戦っていくという、いわゆる「タクティカルバトル」が採用されたのです。このシステムの代表的なものとしては「ウルティマ」シリーズなどが挙げられますが、同社であれば「ファンタジアン」などがそうですね。

しかし、最初に”肝部分”といったのはこれだけが理由ではありません。実は驚くことに本作のこのタクティカルバトル、なんと
フルオートなんです!
この時期、RPGで「オートバトル」が採用されているものも増えてきていましたが、その殆どは戦闘中に”オート”を選択した場合のみの話です。また本作と同年に発売された「ドラゴンクエストIV」ではAI戦闘が採用されていましたが、それでも主人公は自分で操作できました。しかし本作は、戦闘が始まったら主人公だろうが、味方キャラだろうが最初っからオートで勝手に動きます。

しかもコマンドバトルではなくて、タクティカルバトルでフルオートっていうのが、また非常に珍しいものでした。

でも戦闘がフルオートじゃ、優先して倒したい相手の指定もできないし、自分のタイミングで味方を回復したり、ここぞ!って時に補助魔法かけたりとか攻撃魔法使ったりとかできないじゃないの?そんなの不便だよ、ともしかしたら思うかもしれません。でも安心してください、本作のオートバトルはそこまで”不親切”に作られてはいないんですよ。

まず戦闘は敵味方入り乱れて”素早さ”の高い順に行動していくのですが、戦闘中にボタンを押すと、次に味方の行動順が回ってきたタイミングでコマンド画面を開くことが出来ます。このコマンド画面では主に「全体指示」と「個別指示」を行うことが出来るのですが、全体指示では戦闘からの撤退と、パーティ全体で集中攻撃を行う敵の設定が可能です。

次に個別設定ですが、これは味方キャラを指定して個別に、攻撃させたい相手、使わせたい武器、魔法、道具などの指定ができます。これにより、”ほぼ”プレイヤーの考えるタイミングでキャラクターに行動させることができるのですが、この個別指示はあくまで”予約”であり、実行されるのは次に指示を与えたキャラクターの行動順が回ってきたときです。

つまりコマンド画面を開く前に指示を与えたいキャラの順番が終わっていたら、指示が実行されるのは少なくとも敵の行動順が終わってからになるので、回復などの場合間に合わなくなることもあります。そういう点を考慮して、余裕を持って指示を与える、パーティに魔法を使えるキャラを複数用意するなどの戦略が必要になってきます。

では逆に個別指定を受けていない時は、いったいどういう基準でキャラクターが行動しているのかというと、それは「役割設定」と「使用制限」によるものです。役割設定は大きな行動方針の設定で、以下の4種があります。
1)突撃…使用できる魔法、武器すべてを使ってひたすら戦う。絶対に逃げないし、回復も自分ではしない。
2)攻撃…突撃と同じだが、体力が低くなると敵から逃げたり、薬を使って自分で回復する。回復魔法は使用しない。
3)援護…攻撃と同じだが、味方の体力が低くなった場合も回復する。対象が近ければ薬、遠ければ回復魔法を使う。
4)救護…援護と同じだが、自分よりも味方の回復を最優先する。攻撃も行うが、攻撃魔法は使用しない。
※どの役割でも、補助魔法とアイテム(魔法のかかった装備など)の使用はしない。

各キャラクターは上記の”役割”に準じてオートで行動しますが、例えば消耗を避けるために遠距離武器を使わせたくない、魔法を使わせたくない、薬を使わせたくないなど、使用制限を設定することで制限をかけることも出来ます。魔法の制限については、攻撃魔法、回復魔法、解毒魔法、気付け、復活、蘇生魔法などの項目があるほか、攻撃と回復に関しては複数用、単体用が別々に設定できるなど、かなり細かく設定できるようになっています。

正直ここまで細かく設定する必要あるかな?とも思ったのですが、前衛で近距離武器で殴るのが一番強いキャラでも、攻撃魔法が使え、さらに遠距離・近距離両方の武器を装備していた場合、実行の優先順位が複数攻撃魔法>単体攻撃魔法>遠距離武器>近距離武器なので、開幕からMPが切れる(か隣接される)まで攻撃魔法を連打してしまうんです。本作は様々な能力をもったキャラを作ることが出来るので、なるほどこういう設定は必要なのでしょう。

ちなみに役割設定と、使用制限は戦闘中のコマンド画面以外にも、移動中にも設定が可能です。また移動中の場合、これに加えて「隊列設定」という戦闘開始時にどのキャラをどこに配置してスタートするかの設定も可能でした。

戦闘システムの評価

本作のこのオートタクティカルバトルは、最初こそ様々な設定項目やキャラクターが思うように動いてくれない事に戸惑うものの、すぐに慣れて快適にプレイできるようになります。ただこの手のタクティカルバトルを採用しているRPGにはありがちなことなんですが、1戦闘にかかる時間がどうしても長くなる(移動が長くなるので)という問題点がありました。

しかし本作はその点も考えられていました。本作では近距離武器と遠距離武器を同時に装備でき、しかも遠距離武器に射程が無い(魔法にも無い)ので敵が遠くても、いちいち移動しないでその場でガンガン遠距離攻撃してくれます。さらに弾数制限の無い遠距離武器で強いのが割と序盤からでも手に入り、しかもダメージはSTR依存ですから前衛に使用させても効果大、バンバン敵を打ち落としてくれます。

さらにさらに、本作には「戦闘スピード設定(メッセージスピードではない)」というものがあり、雑魚戦ではこれを最速にしておくと、キャラクターがちょっ早で動いてくれるのでかなり早く戦闘が終わらせられ、ストレスがありません。
(ただし強い敵のときに、最速でやると一瞬で味方が死んだりするので注意w)

ちなみにフィールドマップ画面では、殆どの敵にプレイヤーに向かって近づいてくるという性質があります。これを利用し、敵の多いエリアで放置しておくと、どんどん敵がやってきて戦闘になり、戦闘はフルオートなので勝手に戦ってくれ、それが終わるとまた敵が近づいきて戦闘になる、というように放置レベルアップが可能だったんです。これは便利でしたね。

最後に?

えーと、本来ならシステムの説明も終わったところで、総括的な話をするところなんですが、実は私、この記事を書いている現時点ではまだ本作をクリアしていません。なので、全体的なまとめの話はまだ難しいところです(今の所はかなり好印象ですが)。
近いうちに夢幻の心臓IIIのプレイ日記をスタートさせる予定なので、今回説明できなかったところや、最終的な総括はそちらのほうで行うつもりでいます。そちらのほうも、是非よろしくお願いします。

え?まだプレイ日記が終わってない作品もあるだろって?
ナンノコトデスカネー?

≫EXIT

お疲れ様でした!

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コメント

  1. K より:

    気合いの入った記事でわくわくしますね。
    やっぱり元型となるようなゲームはややこしくなくていいですね。
    123とシリーズを追うごとにシステムなど改善していくのは、やっぱりユーザーの意見をしっかりと取り入れているからでしょうね。
    >>グレネードランチャーなどの強力な重火器
    職人=オペレーターもかなりの衝撃なんですがここで笑いました。
    ファンタジー……ですよね?
    魔界塔士なアレ的なものですか?

  2. にゃんこ より:

    お久しぶりです…そして、遂に夢幻の心臓3キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
    このゲーム、音楽が凄く好きなんですよ…特にオープニングとルイザード地方と通常戦闘とボス戦とラスボス戦とエンディング、光の仙人の祠とショップと仲間(女)の曲が好きです♪ヽ(=´▽`=)ノ
    ちなみに、にゃんこは仲間を女性で固めてハーレムプレイするのがデフォですw

  3. ソンゴスキー@れとろげ より:

    >にゃんこさん
    ドーモ。にゃんこ=サン。オヒサシブリです。
    ついに夢幻IIIに手を出してしまいましたw
    私自身今回初プレイなので、パーティメンバーは手堅く行こうかなと思っております。
    噂では、結局誰を選んでもそれほど難易度は変わらないとのことなので、またプレイする機会があればハーレムをしたい!

  4. にゃんこ より:

    >管理人様
    ネタバレになるんで詳細は書きませんけど、戦闘の難易度はともかく、シナリオ進行上、パーティーの編成は重要になりますよ(´・ω・`)
    あと、とある演出上でもパーティー編成によって変化が有るので…
    あぁ!ネタバレになるから迂闊に書けなくてもどかしい…w

  5. ソンゴスキー@れとろげ より:

    >にゃんこさん
    そういや、前作ではシルヴィアが仲間じゃないと先に進めないのがあったなぁ…。
    今作でのメンバーの肝は、テレパシーとかじゃないかなと予想しているw

  6. にゃんこ より:

    >管理人様
    ふっふっふっ…どうかなぁ〜?(・∀・)ニヤニヤ
    まぁ、シナリオ中盤辺りに重要なポイントが有る、とだけ言っておきます♪~(´ε` )

  7. にゃんこ より:

    記事ネタになると思うんで非公開コメントとして書きますが、パーティーメンバーによってエンディングに多少変化が有りますよ(´・ω・`)
    といっても、エピローグそのものに変化が有るわけてはなく、グラフィックに描かれるメンバーと台詞が変わる程度ですが…
    あと、進行上必ず必要になるキャラクターは存在します。
    公開コメントでは伏せましたが、攻略記事の進行上、知らないと大変なことになりそうなんでぶっちゃけちゃうと…
    まぁ、ご想像の通りですw
    必要になる場所までは書きませんが、パーティーに入れたらすぐにスキルをONにしておけば、必要なシーンで自動発動しますよヽ(=´▽`=)ノ
    これに気付かず、パーティーに入れただけでスキルをONにしてなかった為、暫く悩んだ経験が有ります…(´・ω・`)

  8. K より:

    こんなあからさまに無視されるとは思ってもみませんでした。
    管理人さんの励みになると思い、コメントしてきましたがどうやら迷惑だったようですね。
    すみませんでした。
    もう来ません。
    さようなら。

  9. ソンゴスキー@スマフォ より:

    うーん、気になるぅ!w
    早く続きをプレイしないと!

  10. ソンゴスキー@スマフォ より:

    >Kさん
    申し訳ありません。決して無視をしたわけではなく、見落としてしまっていたのですが、結果的に無視したようになってしまったので、それについては申し開きもできません。

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