『あなたに会いたかった。私を殺したあなたに…』
書庫 No.004
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いらっしゃいませ!
管理人じゃ。
謎の妖精よ。
今回の記事は、「データウエスト」の代表作「サイキック・ディテクティブ・シリーズ」についての解説じゃ
今後このシリーズの紹介記事を書く際に、シリーズの解説用として共通で使用する為の記事ね
本記事を読み進める前に…
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サイキック・ディテクティブ・シリーズ(PDS)とは
シリーズの概要
「サイキック・ディテクティブ・シリーズ(以下PDS)」とは、「データウエスト」が1989年から1993年までにかけてFM TOWNSにて展開していた「アドベンチャーゲーム」シリーズで、現在までに全7作品が発売されている。
「サイキックアナリスト」と呼ばれる、人の心に入り込む能力を持った探偵「降矢木 和哉」が、作品ごとに様々な依頼や事件に巻き込まれながら、「現実世界」や「精神世界」で活躍する、というのが基本的なストーリー。
シリーズ通して、世界観と主要登場人物については共通しているが、ストーリーは各作品毎に一話完結形式になっている(最終作「ソリチュード」は除く)。
シリーズの特徴
シリーズの特徴として、まずストーリーが複雑な人間関係や、渦巻く陰謀などを描いていたりと、やや大人向けの内容になっているという点があり、また作中にセクシーシーンや一部かなりグロテスクなシーンが存在するのも、シリーズの特徴(お約束)となっている。
次にCD‐ROMという「大容量のメディア(当時の基準)」を活かした美麗かつフルボイスのアニメシーンが随所に用いられ、さらにはゲーム中に状況に合わせたリアルな効果音(水の流れる音や小鳥の囀り、靴音など)も随所で流れるようになっていた。
これは当時流行り始めていた、所謂「ハイパーメディア」とか呼ばれてたものじゃな
「ハイパーメディアクリエイター」達はいま何処…
さらにシリーズ3作目からは「DAPS」という独自のシステムが導入された事によりスムーズな動画再生が可能になり、またそれを活用した「DAPSリプレイ」という機能が導入されたのもシリーズの大きな特徴となった。
(「DAPS」及び「DAPSリプレイ」については後述)
PDS作品の展開
PDS作品一覧
「PDS」は1989年3月から1993年3月までの4年間に渡り、「FM TOWNS」にて全7作品が発売されている。
PDS | タイトル | 発売 |
---|---|---|
Vol.1 | インビテーション 影からの招待状 | 89年03月 |
Vol.2 | MEMORIES | 89年10月 |
Vol.3 | AYA | 90年05月 |
Vol.4 | Orgel | 91年04月 |
Vol.5 | Nightmare | 91年11月 |
FINAL | ソリチュード 上巻 | 92年11月 |
FINAL | ソリチュード 下巻 | 93年03月 |
PDSリメイク版
シリーズ最終作である「ソリチュード 下巻」の発売後、データウエストは1993年以降ソリチュード(上巻・下巻)を除くシリーズ5作品の「セルフリメイク」を行い、FM TOWNS以外の機種にも展開した。
このリメイク版では主に、以下の4点について改修が行われている。
① システムやUI部分をより遊びやすく変更。 |
② 初期作品にDAPS、及びDAPSリプレイの搭載。 |
③ 作中のアニメーションシーンの作り直し。 |
④ キャラデザや設定などの後半作品に合わせた修正。 |
中でも特に、Vol.1「インビテーション 影からの招待状」についてはリメイク時に大幅に修正が入り、タイトルも「INVITATION」に改められている。
リメイク版は「FM TOWNS」と「PC-9821」で「DCCS」という形(DCCSについては後述)で展開され、3作目の「AYA」と4作目の「orgel」のみ、「PCエンジン CD-ROM²」及び「メガCD」でも展開された。
また1997年からは「Windows95」でも展開されている(こちらは「ソリチュード(上・下巻)」も発売)。
主要な登場人物
降矢木 和哉
「PDS」の主人公。「サイキックアナリスト」と呼ばれる人の心の中に入り込む能力(サイコダイブ)を持つ探偵で、アナリストとしての能力は「特A(スペシャルエー)」である。
かつて、「恋人や近親者にダイブしてはいけない」というサイキックアナリストのタブーを破り、当時恋人であった「真行寺彩」の心の中にダイブした結果、彩を死なせてしまう。
そのショックから、以来サイキックアナリストとしての活動を辞めてしまっている。ちなみにこの頃知り合った「森崎梨絵香」とは現在恋人関係にある。
真行寺 彩
「降矢木和哉」の昔の恋人。表向きは事故による死亡扱いとなっているが、実際は降矢木が事故にあった彩の心の中にダイブしたことが原因で死亡したとされている。
Vol.1「インビテーション」の時点で既に故人であるため、作中に直接本人が登場することは少ないが、作中の要所要所でその名前や事故の話が登場する。本シリーズの重要人物。
森崎 梨絵香
「降矢木和哉」の現在の恋人。美人だが結構なわがまま。母親は梨絵香が小さい頃に離婚しており「森崎」は母親の旧姓。その母も病死しており、母親が残した莫大な遺産のおかげで働かずに一人で暮らしをしている(シリーズ後半では降矢木と同棲を始めた)。
作中には降矢木のサポート役として登場したり、事件に巻き込まれて行方不明になったりと、なんらかの形でほぼ登場しているが唯一、Vol.4「orgel」にのみ全く登場していない。
彼女は降矢木にとっての心の支えであり、また同時に彼のウィークポイントでもある。
PDSにはこの3人以外にも様々な人物が登場するが、基本的にPDSはこの3人の物語だと言っても過言では無いだろう。
DAPSとは
Datawest Active Picture Systemの略
「DAPS」とは、データウエストが独自に開発した動画再生用のシステムで、正式名称は「Datawest Active Picture System」という。
それまでのCD‐ROMによる動画の連続再生は、動画データを読み込んで再生、動画が終わってから次の動画を読み込んで再生、というように動画と次の動画との間に読み込み時間が必要になるため非常にテンポが悪かった。
そこで動画の再生中に次の動画データをあらかじめ読み込んでスムーズに動画をつなげるという仕組みをデータウエストが開発した。これがDAPSである。
DAPSリプレイ
「DAPSリプレイ」とは、DAPSを採用した事によるスムーズな動画再生能力を活かし、ゲームクリア後に、ゲーム内で流れた主要な動画を連続再生し、ゲームをやり直さなくてもストーリーをまた振り返ることが出来る機能の事。
動画と動画の間にデータ読み込みによる待ち時間が無く、まるで映画やアニメを見るような感覚でストレス無く楽しむことができるのが大きな特徴。
ちなみにDAPSが搭載されたのは3作目の「AYA」からだが、DAPSリプレイ機能が搭載されたのは4作目の「Orgel」からである。
DCCSとは
Datawest Compatible CD Systemの略
「DCCS」はデータウエストが開発した「Datawest Compatible CD System」という規格の略称で、ゲーム起動用のキーディスクさえ変えれば、FM TOWNSでもPC-9821でも同じ1枚のCD ROMを共用して遊べるという画期的なものであった。
ただしDCCSに対応しているFM TOWNS版を買っても、ついてくるのは共用可能なCD-ROMとFM TOWNS用の起動ディスクだけなので、PC-9821共用して遊ぶためには結局PC-9821用のキーディスクを追加で買う必要があった(キーディスクは通販で発売)。
んー、便利なのか不便なのかわかり難い仕掛けね…
これはどちらかというとユーザーよりも、メーカー的にメリットが高いものかもしれんのう
《最後に》データウエストとは
では最後に、この「PDS」を開発した「データウエスト」という会社について、簡単に説明して終わろう。
「データウエスト」とは、1984年からパソコンゲームの開発・販売を行っていたソフトウェア会社で、代表作に「サイキック・ディテクティブ・シリーズ」、「第4のユニットシリーズ」などがある。データウエストは、ゲームを開発する一方で「DAPS」や「DCCS」など、ソフトウェアに関わる画期的なシステムなども開発していた。
まれに「データイースト(通称DECO)」と間違われることもあるが、データイーストのほうは同じ探偵ものでも「探偵 神宮寺三郎シリーズ」のほうで有名な会社である。
話をデータウエストに戻して、データウエストは1990年代終盤までゲームソフト開発を行っていたが、その後ゲーム事業から撤退。以降は主にカーナビゲーション事業を中心に事業展開を行っていたのだが、2019年末に公式ツイッターにて2020年よりゲーム開発事業を再開することを発表し、一部過去のゲームソフトについての通信販売も再開した。
データウエストの今後の展開に注目したい。
「データウエスト株式会社」公式ウェブサイト
データウエスト公式通販サイト「D-Again」
とりあえず、現在販売中の作品のWin10/11対応をお願いしたいのう…
データウエストさん、よろしくお願いします。買いますので!
データウエスト関連記事
サイキック・ディテクティブ・シリーズ
パソコン版
PCエンジン CD-ROM²版
第4のユニットシリーズ
≫EXIT
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コメント
販売サイトを見てきましたが、win7かつ32ビットまで対応ですか……。
これ、昔販売したwin版そのままなのか。
さすがに、今のメインであるwin10・64ビットのPCでは動かないだろうなぁ。
エミュレータとか使ったら遊べるのかな?
>>1
うちはまだWin7の端末がのこっているのでとりあえず遊べるのですが、Win10環境ではやはり動作しませんでしたね。内容はWin版であっていると思います。
データウエストさんが今後Win10対応版を出してくれるといいですね。そしたらまた買ってしまいそうですがw
Townsで最初に出たInvitationがひどかったのでシリーズに手を出さなかったんですよねえ。今にして思えば惜しいことをしました。
なるほど、通販サイト見ましたが
当時の在庫を販売してるってだけの事ですか
EGGとかで遊べるようになればいいんですけどね
>>3
Invitationは、タウンズのローンチ的なタイトルで本体のCMでも流れてたりしましたね。それだけにまだ力を出し切れていない、スナックとかバーにある安物のカラオケマシンの画像のようでしたねw
ああ、やっぱりWin10では動きませんでしたか。
自宅にあるWin95用のCdも、うんともすんとも言いませんでしたが……。
リメイクを期待するしかなさそうですね、。
>>6
>Win10では動きませんでしたか
一応動いたんですけど、購入した状態のままでは動きませんでしたね。別途WING32.dllってファイルを導入することで動かすことができました。
ただ正しい方法かはわからないので、普通に遊べるものが欲しいですね…
懐かしいソフトの紹介記事楽しませていただきました。
現在通販で買えるDL版は、一応現在のOSでも動きます。
ただ初回起動時に起動EXEアイコンをクリックしても、起動しない場合があります。
この場合、システムの待機チェーンを見て、待機の問題になっているプログラムを終了させると無事起動しました。(シリーズ1、2、3で確認)
窓で表示されたタイトル画面で、クリック部分がズレてる問題は残りますが
それでもプレイはできました。
Win版はさまざまな調整されてるみたいですが、2メモリーズのオープニングシーンとか丸々削除されてるのは悲しかった…
>懐かしいソフトの紹介記事楽しませていただきました。
楽しんでいただけたら幸いです。
>現在通販で買えるDL版は、一応現在のOSでも動きます。
私の場合は普通にやっても起動せず、DLLが足りないみたいなメッセージが出てしまい。そのDLLをインストールしたら起動しました。
この辺はおま環もあって「動くって言うから買ったのに動かないぞ!」みたいなことを言われる可能性もあるので、表現の難しいところですね。
コメントありがとうございました。