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『レリクス』自分が何者で、ここは何処で、何を成すべきか?全てが謎に包まれた異色ACT【クラシックゲーム紹介】

本記事は、2012年1月1日に公開したものをリメイクしたものです。

闘士の塔 11F/No.0081

さて大抵のゲームと言うものはオープニングを見たりゲームが始まれば、プレイヤーが何をすべきかはある程度分かるもんじゃな?

物語の導入部分ってやつね?

今回紹介する作品はそういうものが全く分からず、それどころかそもそも主人公が何者なのかも全く分からないという異色の作品じゃ

主人公すら?それは本当におかしな作品ね…

うむ、ということで今回はそんな作品「レリクス」を紹介するぞい!

では入るがいい、闘士の塔 11Fじゃ!

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本記事について…

本記事は、2012年1月1日に公開したものをリメイクしたものじゃ

過去の記事を読みたい方は、こちらをどうぞ

「レリクス」とは

タイトルレリクス
ジャンルアクションアドベンチャー
発売年1986年
販売/開発ボースティック
発売機種PC-98、PC-98、X1、FM-7、MZ-2500、
MSX、MSX2、X68000など
前作なし
次作なし

「レリクス」は、1986年にパソコン版の「銀河英雄伝説」などで有名な「ボースティック」から発売されたSFアクションアドベンチャーゲームです。

プレイヤーは”謎の影”となって海中から浮上した謎の建築物を舞台に、隠された多くの謎を解いていき、己の”成すべきこと”を成し遂げて最終的にこの建築物から脱出することが目的でした。


本作は独特な”憑依”システム、難関すぎる謎解き要素、「H.R.ギーガー」を彷彿とさせるようなグラフィック、そしてマルチエンディングなどの存在によって、非常に印象に残る作品だったと言えるでしょう。

尚、ファミリーコンピュータで発売された「レリクス 暗黒要塞」については、本作と内容が大きく異なるため今回の紹介には含んでいません。

プレイヤーを困惑させる導入

いきなりで恐縮なのですがこの「レリクス」という作品は、正直言って“尋常では理解しにくい作品”では無いかと思われます。

それをよく表しているのは、まず本作の導入部分では無いでしょうか。

ストーリー

 大いなる二つの意識。いったいいつの頃から存在しているのかわからないが二つの意識があった。

 ひょっとすると、宇宙の存在するはるか昔から存在していたのかもしれない。

 この二つの意識は、いがみ合い、ぶつかり合っていた。どちらが正でどちらが悪なのか?どちらが光でどちらが影なのか?そんなことに意味はなかった。ただ争い合う二つの意識がある。

 この二つの意識がぶつかり合うことで、さまざまな物質が生まれ、さまざまなものが破壊されてきた。光すらこの二つの意識がぶつかり合うことで存在するようになったのだ。

 もしかすると、この宇宙も二つの意識が生み出したのかもしれない。

 そして、つねに二つの意識は争ってきた。この争いは永遠に続くだろう。さながら、宇宙が進化するための身震いのように…。

(ゲームオープニングより)

大いなる二つの意志?宇宙の進化?

全く理解できません。

普通ゲームというのは、オープニングデモを見ればその作品のストーリーや背景というものがある程度理解できるものなのですが、このストーリーからは全く理解できませんでした。

ゲームスタート画面

であるならば、実際にゲームスタートしてみればストーリーやこれからプレイヤーが成すことなどの情報が得られるのでは無いでしょうか?

なにこれぇ?

そうなんです。本作ではゲームが始まっても何かしらの説明が入るわけでもなく、ただ何処かの建物の中に黒いもやのようなものが浮いていて、あとはただ潮騒が聞こえるだけなんです。

ここから何を理解しろと?!

全く理解できませんね。

このように、本作はその導入からして”尋常では理解できない作品”であったのだと理解して頂けたのでは無いでしょうか?

操作方法と基本ルール

先ほどの黒いもやのようなものが一体何なのか?それについては一旦置いておくとして、先に本作の操作方法と基本ルールについて説明しておきましょう。

誰が主人公かもわからないのに?

操作方法

本作は横スクロールタイプのアクションゲームで、主にテンキーの2、4、6、8と、キーボードのZキーとXキーを使って操作しますが、押すキーの組み合わせや順番、押した時の状況などによってその効果が変化する場合もありました。

主な操作方法は以下の通りです。

6(4)前進または後退。
6(4)+8前に向かって走る。
壁を向く。ドアに入る。梯子を登る。
階段を使う。立ち上がる。
梯子を降りる。しゃがむ。
攻撃する。アイテムの選択。
進んでいる方向にジャンプする。
壁を向いて6(4)方向転換する。
壁を向いて2所持アイテムの一覧を開く。
ESCゲームの一時停止(※)。
※機種によって一時停止は出来ない場合もあります。

尚、“憑依”は何かしらの操作によって行うことは不可能で、また”非憑依”時には上下左右への移動しかできません。

憑依?

基本ルール

本作におけるプレイヤーの目的としては主人公を操作して、オープニングにて海中から浮上した謎の建築物を探索し、多くの謎を解いたうえで己の”成すべきこと”を成し遂げて、最終的にこの建築物から脱出することとなっていました。

「レリクス」の基本的な画面構成。

しかし建築物の中には主人公に敵対する存在や仕掛けられた罠などがあり、それらとの戦闘や接触によって主人公の体力は減少していき、体力が無くなるとゲームオーバーとなります。

因みに主人公の体力は明確に数値やゲージでは表示されていないのですが、画面左下にある”脳の色”や点滅状態で把握することが可能でした。

尚、”主人公の体力”とは言っていますがこれはあくまで”憑依した肉体”の体力であるため、正確に言うと主人公の体力ではありません。

また憑依が出てきた…

ゲームのキモとなる”憑依”

本作の主人公は”影”?

さて、ここまで散々引っ張って来ましたが、ここでようやく本作の主人公と彼が持つ”特殊能力”についての説明をしましょう。

まず最初に説明したようにゲームスタート時、画面にはフワフワ浮いてる”影”しか表示されません。そしてこの影こそが本作の”主人公”であり、彼はある理由によってこのような状態になっているのです。

どういう理由で?

それはエンディングまで明かされんのじゃ…

しかも操作説明にあったとおり、この状態では上下左右にフラフラ動く以外何もできません。ではどうやってこの状況でゲームを進めれば良いのでしょう?

そこで登場するのが、本作の”キモ”と言える「憑依システム」です。

生命体への”憑依”について

本作の主人公には”生命体”に対して憑依、つまり乗り移ってその体を自由に操ることができる能力が備わっています。

試しにゲーム開始直後、右に進むと遭遇するウサギのようなクリーチャーに影の状態で触れてみると…

なんと黒い影がウサギの体に入り込みました。そしてこれによって以後、ウサギの肉体はプレイヤーの意思で操ることが可能となったのです。

これが“憑依”です。

しかし本作では何故、この”憑依”という行為をする必要があるのでしょうか?

それは、本来肉体を持たない影である主人公を何らかの生命体に憑依させ肉体を手に入れる事で、それにより建物内での探索やアイテムの回収、あるいは敵と戦ったりする事も可能になるからです。

逆にそうしないと何もできんからのう、本作の主人公は…

そして何かしらの肉体に憑依するという事は、単にその体で自由に行動できるようになるだけではありません。それと同時に、憑依した肉体の能力(攻撃手段)や”地位”を手に入れられるというメリットがあるのです。

それに加え、新しい肉体を手に入れる事で体力が完全回復するという仕様も、ゲーム中に回復アイテムなどが存在しない本作では大きなメリットとなるでしょう。

憑依する方法と注意点

そしてこの憑依という行動は、最初の一回だけで終わるものではありません。ゲームクリアを目指すためには、様々な場面で意図的(または偶発的)に憑依を起こす必要がありました。

では、憑依はどうやったらできるのでしょうか?それには以下の3つの方法があります。

  1. 影の状態で生命体に接触する。
  2. イベントによる自動的なもの。
  3. 憑依したい相手を倒す。

1の方法は、先ほどウサギに憑依したやり方ですね。2の方法は、ある条件の下で勝手に行われる憑依なのですが、これはゲーム進行において”意味のある憑依”となります。

つまり相手を倒してもいないのに、勝手に憑依が発生するのは、ゲームの進行が大きく動いたという証のようなもんじゃな

そして2の方法は、既に生命体に憑依している状況で他の生命体を攻撃して倒すことで、今までの肉体から倒した相手の肉体に憑依する方法で、恐らくゲーム中最も多く行う事になると思われる憑依手段と言えるでしょう。

おお!剣を持った人間に憑依した状態で銃を持った人間を倒したら、影が銃を持った人間の方に移動したわ!

これで新しい肉体を得ただけでなく、攻撃手段として”銃”が使えるようになるぞい!

以上で憑依をする方法については解ったと思いますが、本作で憑依する場合には注意しなければいけない点もありますので、ここも説明しておきましょう。

  1. 倒した相手に必ず憑依できるわけでは無い。
  2. 弱すぎたり攻撃手段の無い相手に憑依した場合、最悪詰む場合もある。
  3. 別の肉体への憑依後、元の肉体に憑依しなおすことは出来ない。

要するに本作で相手を攻撃する際には、倒して(憑依して)しまって良い相手なのか?という事をよく考えなければいけないという事ですね。

憑依は作品の”キモ”

という訳で本作に置ける憑依という行為は、まずそもそもゲームを始める為に必要であり、その後のゲーム進行の為に手助けとなるものであり、そしてゲームが進行していることを表す証でもあるもの。

しかしそれでいて無闇矢鱈にしていいものではないので、憑依すべき相手、倒すべき相手かどうかについてはよく考えなければいけない。

つまり本作において、憑依はまさに”キモ”と言うべき要素な訳です。

何を目的とすればよいゲームなのか?

さて、本作は憑依をしながら進めていくゲームだと言う話をしましたが、それはあくまでゲーム内における”手段”でしかありません。

重要な事は、その手段を用いて何をすべきなのか、つまり本作の”目的”が何なのかです。

ところがこの記事の最初で触れたように、本作はそのストーリーを見ても、さらにはゲームが始まってもプレイヤーが成すべき目的が全く見えないようになっていました。

つくづく特殊なゲームよね…

まずは活動範囲を広げていく

従って本作では、プレイヤーはゲームの舞台となっている建物(設定上は神殿)の中をあちこち探索しながらアイテムや手がかりを得て、そこから自分の成すべき目的を探し出して実行しなければなりません。

謎の仕掛けによって通路の先に進めなくなっている…ならばこの仕掛けを動かしている元を断てば?

しかし神殿の中では仕掛けにより先に進めなかったり、防衛システムがあって邪魔されたり、通路が真っ暗で何も見えなくなっていたりと様々な障害が待ち受けています。

まずはそういう障害を取り除きつつ探索範囲を広げていく必要があるでしょう。そうすれば、ゲームの目的に繋がる重要な情報が見つかっていく筈、なのですが…。

謎の言語を解読してヒントを得る

仮に神殿内で重要そうな情報を得られたとしてもここには少し問題があって、何と本作で得られる一部の情報については“謎の言語”で記されているのです。また相手がその言語で話しかけてくる場合もあります。

なんかすごく重要そうな文書を手に入れたのだが…読めない!w

そしてそういう情報ほどゲームの核心に関わるような情報なので、何としてもこれを解読しなければならず、とりあえずそれをすることが本作で成すべき目的のひとつと言えるのではないでしょうか。

暗号じゃなくて言語だということは…翻訳ができる?

そう、じゃから言語を翻訳するための対比表のようなものがあれば…

囚われたヒーローとガールを探す

そして解読ができるようになって神殿の中で様々な情報を集めていくと、その中から“ヒーロー”そして“ガール”という存在に辿り着くでしょう。彼らこそは、プレイヤーが本作で”なすべき事”と直結している存在と言っても過言ではありません。

神殿の遥か奥地で、クリスタルのようなケースに閉じ込められている男を見つけた。彼が”ヒーロー”なのか…?

従ってプレイヤーにとっては、神殿のどこかにいるそのヒーローとガールを見つけ出すというのが本作における最終的な目的に近いものとなるでしょう。

ここにきて、やっとゲームの目的がはっきりしたわね?

ただしあくまで”目的に近いもの”なので、見つけ出せればそれでゴールというわけではないぞ?

そして無事ヒーローとガールを見つけた時、プレイヤーであるあなたは初めてこの物語の真相を知ることになるのです。

…多分

レリクスのここが良い?良くない?

さて、ようやく本作におけるゲーム攻略の”手段と目的”が解ったところで、最後に本作「レリクス」の良い点と悪い点について簡単に触れて行こうと思います。

良いところ

マルチエンディング

本作はこの時代では割と珍しかったマルチエンディング方式が採用されており、ゲーム中のプレイヤーの行動によって3つの結末が用意されていました。

行動といっても最後の選択肢で結末が変わるなんて単純なものではなく、ちゃんとゲームスタートから最後までの間に何をしてきたのか?で判断されていました。

ベストエンディングを迎えられれば、謎だらけだった物語の核心部分や主人公の正体が判明するので、是非そこを目指して欲しいですね。

OPとEDがクリスタルキング

ゲームを起動させて放置してるとゲームのオープニングが流れるのですが、ここで流れるBGMは恐らく多くのプレイヤーがあれ?と思った筈です。

何か聞き覚えがあるんですよね、曲調に。

それもそのはずで本作のオープニングとエンディングで流れる曲は、ヒット曲「大都会」やアニメ「北斗の拳」の初代オープニング「愛をとりもどせ!!」で有名な「クリスタルキング」が担当していたのです。

今では当たり前とも言える、ゲーム用の曲を有名アーティストに依頼するって方法は、こんな時代からあったんですね。

階級による反応

憑依についての説明のところで、憑依相手の能力に加えて”地位”も得られるという事を書いたように、本作の前半エリアに登場する人間には”地位”が設定されていました。

これはただ設定されているだけでなくゲーム中にも地位の影響があって、下っ端の体に憑依してからそれより地位の高いやつの所に行くと「持ち場に戻れ!」って怒られて攻撃まで喰らうんですが、さらに高い地位のやつに憑依してから行くと、今度は跪いてへーこらするんですよねw

ゲーム内の中間管理職ねw

憑依している肉体の地位によって周りの反応までわざわざ変えてるなんて、よく作られているなあと感心しました。

良くないところ

良くないところについては、あまりグチグチ言ってもしょうがないのでさらっと行きましょう。

操作性と反応の問題

このゲームは兎に角、キーを押してからキャラクターが動くまでの反応が非常に鈍く、またダメージを受けた際のノックバックも異様に長い為、アクションシーンでは思うように動けなかったり、最悪ハメ殺されたりもします。

また”振り返る”という動作がワンアクションで行えなかったりするなど、操作性の問題がゲームの難易度を上げていた要因の一つだったと思います。

セーブができない

本作は頑張れば15分ほどでクリアできてしまうほどのゲームなのですが、それはあくまで全ての解き方を理解していればこそのクリア時間です。そうでない場合であれば、クリアまでには結構な時間を要するゲームと言えるでしょう。

また順調にゲームを進められていたのに、突然トラップにかかったり敵にハメ殺されれたりでゲームオーバーになることも良くあります。そういうゲームなのにも関わらず、本作にはセーブ機能がありませんでした。これはかなりキツイ仕様でしたね。

もうちょっと親切でも…

そして最後に本作はやはりプレイヤーに対して不親切が過ぎた、もうちょっとプレイヤーを導く姿勢が欲しかったと思います。

確かにしっかり情報を集めて行けばおぼろげながらやるべきことは見えてきますが、得られる情報が一方的と言うか、こっちは何が何やらわかっていないのに向こうは解っている前提で話してくるので、そのちぐはぐさに尚更混乱してしまうのです。

まあまだ「イース」発売前の時代、パソコンゲームは”難解至上主義”が当たり前でしたからね。この不親切さも時代の象徴と言えるかもしれません。

遊びたくなったら?

さて皆さん、今回の「レリクス」紹介記事はいかがだったでしょうか?「レリクス」とはどんなゲームなのか、もし何となくでも皆様に伝わったのであれば幸いです。

ところでそんな「レリクス」ですが、なんと現在Nintendo Switchの「EGGコンソール」にてPC88版を遊ぶことが可能になっています。しかも入会登録も月額も必要ない、880円の買い切りです。

もしこの記事を読んで「レリクス」に興味が湧いた方は、是非一度遊んでみてください。ちなみにどこでもセーブ/ロード機能が付いているので、かなり遊びやすくなっています。購入は以下のリンクからどうぞ。

また既に「ProjectEGG」に入会していいて月額料金も支払っているというかたであればなんと現在(2023/11/12時点)、PC-88版、PC-98版、MSX版、MSX2版、X1版、FM-7版のレリクスが無料で遊ぶことが可能となっています(X68000版のみ有料)。

興味のある方は、これを機に是非一度触れてみてはいかがでしょうか?

余談ですが、少し前に本ブログでも「レリクス」の攻略記事を書いていますので、よろしければこちらも攻略の参考になさってください。

≫EXIT

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