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『聖拳アチョー』パクリじゃありません!名前が使えなかっただけです!

闘士の塔 10F/No.0077

発売年:1985年
開発元:アスキー
ジャンル:横スクロールACT
発売機種:MSXなど

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「聖拳アチョー」とは

「聖拳アチョー」は1985年にアスキーより発売された、横スクロールアクションゲームです。

プレイヤーは主人公”トーマス”となって、謎の組織「X」によって連れ去られた恋人の”シルビア”を助け出すために、”Mr.X”のいる”Xの館”に侵入します。

え?あ、はいはい、おっしゃりたいことは解りますよ、このゲーム…

はい、まんま「スパルタンX」(ファミコン/1985年/任天堂)ですね。
ぶっちゃけシステムもそのまんまスパルタンXです。
これはパクリ?!…かどうかはまた後で。

「聖拳アチョー」のゲームルール

スパルタンXというゲームを知らない…という人もいるかもしれませんので、簡単に「聖拳アチョー」のシステムの説明もしていきます。

このゲームは左へ向いながら(偶数階は右に)登場する敵を倒していきます。フロアの最後まで行くと、そのフロアを守るボスとの戦いになり、ボスを倒すと上のフロアへ移動となります。

トーマスはカーソルで左右移動、ジャンプ、しゃがみなどができ、スパースキーでキック、”GRAPH”キーでパンチをします。カーソルキーとの組み合わせで、ジャンプキック(パンチ)、しゃがみキック(パンチ)も可能です。

敵の攻撃を受けたり、障害物に接触したりするとトーマスの体力(左上の赤いゲージ)が減っていき、ゲージがなくなると1ミスとなります。

ボスにたどり着くまでの道中に登場する敵雑魚は、よくあるベルトスクロールアクション(ファイナルファイト的な)に登場する雑魚と違いパンチやキックで攻撃してくることはなく、体当たり(掴まり)やナイフ投げで攻撃してきます。

また雑魚には体力設定はなく基本的には1回攻撃を当てると倒すことができます(ナイフ投げ男のみ2回)。

ボスには体力設定(左上の緑のゲージ)があり、それぞれ特有の武器やパンチ・キックで攻撃してきます。ボス戦のみちょっとした格闘ゲームのようになる感じです。

ちょっとキーレスポンスが悪い?

私がこのゲームをプレイして思ったのは”キーレスポンス”があまり良くない事でした。

まあ僅かではあるのですがキーを押してから攻撃が出るまでのラグがあり、雑魚が近寄ってきてタイミングを合わせてキックを出したつもりが、反応が遅くて捕まってしまうというのが多々ありました。
特に雑魚が連続して来た場合に、それにあわせてポンポンポンと攻撃してると大抵途中で捕まるので、キックボタン超連打しないといけません(連打しても攻撃はあまり連発されないんですが)。

またジャンプで障害を避けるときにも、この若干の遅れが致命傷になったりします。

マシンスペック的な部分もあるのでしょうが、ちょっと操作にストレスが溜まるゲームです。
とはいえこれは”そういうものだ”と理解して、それに合わせた立ち回りをすればいいわけですから、慣れれば問題ないところです。

《最後に》いろんなスパルタンX

さて今の若い人は知らないかもしれませんが「スパルタンX」というのは、元々ジャッキー・チェン主演の香港映画「スパルタンX」をゲーム化したものでした(とはいえ内容はどっちかっていうと「死亡遊戯」ですがw)。

この映画は私も大好きで、当時大人気だったカンフースターのジャッキー・チェン、ユン・ピョウ、サモハン・キンポーが勢揃いしたというだけでなく、ラスト付近でのジャッキーとベニー・ユキーデの格闘シーンは映画史に残る格闘シーンじゃないかと思えるほどの名作でした。

話はそれましたが、この映画が公開された同時期にまず「アイレム」が同名のゲームをアーケードで発売しました。

そしてそれをファミコン版に移植して発売したのが任天堂版「スパルタンX」です。なのでスパルタンXというゲームはもともと任天堂のゲームではないのです(意外と知らない人が多い)。
(任天堂版のタイトルを見るとちゃんと”(C)IREM CORP.1984”って書いてますよね? )

そしてファミコン版と同時期にASCIIがアイレム版スパルタンXをMSXに移植するわけですが、この時すでにMSXには同じ映画を題材にした全く違う内容のゲームが存在していたのです。

これがポニーキャニオン版「スパルタンX」です。まあこっちも正直アイレム版に負けないくらい映画と内容が違いすぎるんですけどね。

なんにしろ、先に同じタイトルのゲームが出ているのでは同タイトルで発売するのは不可能です。そういう理由からMSX版のみ「聖拳アチョー」というタイトルになったわけですね。
まあそれにしたって”聖拳アチョー”ってタイトルはどうよ?って思いますけどねw

ちなみにポニーキャニオンはこの映画にのみ乗っかったわけではなく、前年には「プロジェクトA」をMSXで発売していますし、その後も「プロテクター」や「ポリスストーリー」などのジャッキー主演映画をゲーム化しています。

まあどれも名前だけで内容は映画とほとんど関係なかった気がするなーw

最後に、個人的にアイレムの”スパルタンX”アーケード版、任天堂版、MSX版で比較すると、任天堂版のスパルタンXが神がかり的に良ゲーだと思います。あの動きのスムーズさはほんと凄いですよね。マジで。

≫EXIT

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コメント

  1. 江保場狂壱 より:

     新年あけましておめでとうございます。江保場狂壱です。
     管理人様のツイッターを見てたどり着きました。
     聖拳アチョー。ポニーキャニオンが使っていたから別のタイトルで発売していたのですね。
     というか一昔の海外アニメみたいな感じです。
     ファンタスティック・フォーが宇宙忍者ゴームズという題名になったみたいな。
     タイトルにアイレムがなければパクリゲーといわれても仕方ないですね。
     大人の事情というやつでしょうか。
     最後に任天堂版は私も友達の家で遊んだので面白かったです。
     しかし管理人様のMSXの記事はとても面白いのでこれからもがんばってください。ではまた。

  2. ソンゴスキー より:

    > 江保場狂壱さん
    明けましておめでとうございます。
    そうですね、スパルタンXがMSXで既に作品として存在していたので、こんな名前になったんだとか。
    そういやドラゴンクエストも海外では名前を別作品で使われていたのでドラゴンウォーリアって名前でしばらくの間発売してたみたいですね。
    > しかし管理人様のMSXの記事はとても面白いのでこれからもがんばってください
    ありがとうございます。凄く励みになります。

  3. 名無しの冒険者 より:

    ファミコン版の妖術使いに負けた時の笑い声がすごく笑える

  4. ソンゴスキー より:

    >>3
    ウォッホッホッ、ホホホ

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