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『スターフォース(X68000版)』スイカを指で割る方がやってたのじゃないほうです

射手の塔 12F/No.0117

※画像は全てX68000版のものです

はじめに…

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あの高橋名人が?

さて「STG強化月間」の第5回目ですが、今回は先日ニュースになったある方にちなんだ作品とも言えるこちらの作品を紹介しましょう。

一定年齢以上のゲーマーなら知らぬ人はいないほどの有名人である高橋名人こと「高橋 利幸」氏が、先日志倉千代丸氏が代表取締役を務める「株式会社MAGES.」に入社したという事がニュースになっていましたね。(2012年10月の話です)

我々の世代にとって高橋名人といえば、当時の少年達のゲーム魂を熱くさせた「ハドソン全国キャラバン」が思い出されますよね?もしかしたら知らない人もいるかもしれませんが、このキャラバンというのはハドソンが1985年から毎年夏に主催していた、全国展開のSTG大会の事です(当時”ゲーム”での全国大会なんて珍しかった)。

そしてその第1回キャラバンで使用されたゲームが今回紹介する「スターフォース」です。
まあ厳密にはちょっと違うんですけど、それは後々話すとしましょう。

「スターフォース」とは?

タイトルスターフォース
ジャンル横スクロールシューティング
発売年1984年
販売/開発テーカン(テクモ)
発売機種アーケード、X68000、ファミコン、セガマークIIIなど

X68000版

発売年1987年
販売/開発電波新聞社

「スターフォース」は、1984年に「ボンジャック」などで有名な「テーカン」(後のテクモで、現コーエーテクモゲームス)より発売されたアーケード用STGです。自機である「ファイナルスター」を操り、ショット(対空対地共通)で飛来する敵戦闘機や地上要塞を破壊していくという見た感じだけだと比較的単調そうなゲームなのですが、後述する要素もありかなりやりごたえのあるゲームでした。

後に本作をハドソンがファミリーコンピューターに移植して「全国キャラバン」で使用されたこともありこれが大ヒット。

当時ゲーセンに通ってなかった少年たちの間にも「スターフォース」というゲーム名を一躍有名にしました(この辺の流れは「ロードランナー」と同じですね)。恥ずかしながら私もファミコン版で初めて本作のタイトルを知り、その後ゲーセンで遊んだクチです。
※もちろんゲーセンでも有名な作品でしたが

ファミコン版については今回は置いておくとして、X68000版スターフォースは、1987年に「ビデオゲームアンソロジー」というシリーズの第3弾として発売され、オリジナルにかなり近い移植だったと言われています。

ボーナス得点を狙わせるシステム

先ほど”見た感じだと単調そう”という説明をしましたが、本作にはプレイしてみるとわかる結構革新的な要素が含まれていて、それのおかげで非常に濃厚なSTGとなっていました。まず最大の特徴としてはプレイヤーに対し”ボーナス獲得”への挑戦意欲を沸かせるシステムがあげられるでしょう。

代表的なものでは、そのエリア内の地上にある”b”及び”B”と書かれたパネル(ボーナスターゲット)を全て破壊すると、エリア終了後に獲得できるボーナス(1万点)や、最初は隠れていて見えないがショットを当てると破壊可能になる”ヒドゥン”の破壊ボーナス(1個2千点)。

そして一定の感覚で登場する空中合体要塞「ラリオス」が、空中で合体するまでの間(約1秒間)にコアに8発ショットを当てる)と獲得できるボーナス(5万点)などがありました。

あとはあるエリアにて「ジムダ・ステギ」という地上物が2列に列を作っている場所があり、そのどちらかの列を15個連続で破壊すると獲得できるボーナス(8万点)というのもありましたが、この地上物は数発撃ち込まないと壊れないようになっていたため、逃さずに15個連続で破壊するというのはなかなか簡単ではありませんでした。

このように本作のゲーム中にはいたるところにボーナス得点獲得のチャンスがあり、それを確実に狙ってハイスコアランキングに自分の名を刻む!という楽しさがあったわけですが、しかしながらそう簡単にボーナスは獲得させてくれません。

本作に登場する敵の戦闘機は、トリッキーな飛び方や行動をするものが多く、しかも当然ながら向こうもバンバン弾を撃ってくるので、まったく気が休まることがなく、それらに対応しつつボーナスも獲得していくというのは決して言うほど楽なものではありませんでしたね。

慣れてくると敵の登場パターンが解ってくるので、画面に長くとどまるタイプのものを倒さずに残して、その間にボーナスを狙うなんてやり方をしてる人もいました(まあ私にはそんな余裕なかったですけどね)。

本作ではショットを連射することで獲得できるボーナス得点が多く、それまでのSTGにあった”ショットの連射”という概念を、単なる”攻撃力の増加”だけではなく、より高い得点を得るための手段として明確にした作品だったのではないかと思います。

独特なパワーアップとステージ

ここまで主にボーナスという要素について話してきましたが、本作にはそれ以外にも興味をそそられる面白い要素が満載でした。まず、特定のタイミングで登場する味方機「パーサー」と合体すると、ボタン押しっぱなしでも勝手に高速連射をしてくれるというのがあり、これも当時はなかなか珍しいシステムだったと思います。

また1ステージ(正確にはエリア)の長さが明確でなく、そのタイミングが来ると地上がぶっつり切れて宇宙だけになり、そこで「ターゲット」と呼ばれるボスと戦い勝つことで1ステージが終わるのですが、そのステージ表記のし方がステージ1とかエリア1とかではなくアルファ、ベータ、ガンマというようにギリシア文字になっていたことも驚きでした。
(これでギリシア文字の存在を知ったのは私だけではないと思いますw)

さらに地上にある要塞がエリアが進むごとに色や形が大きく変わるというのも珍しく、長くプレイしてもプレイヤーの目を飽きさせない工夫がしてありました。
内容を比べるつもりはありませんが、当時アーケードで大ヒットしていた「ゼビウス」とは、こういった部分で差別化を図っていたのだと思われます。

ゲーム小僧の流行語「ゴーデス100万点」

最後に本作を語るには外せない要素、当時ゲーム少年だった人なら必ず一度は耳にしたことがあるであろう、「ゴーデス100万点」について話して今回の記事は終了としましょう。

本作にて後半のエリアにいくと地上に謎の”地上絵”が書かれている場所にたどり着きます。
(まあ当然ながら私にはそのまで行けないので画像は用意できないのですがw)
これは単に背景の一部として描かれているだけでなく、ちゃんとした意味がありました。

この意味をプレイヤー自身が解読し、ゲーム中にてその行動をとることで「クレオパトラ」という地上物が登場するので、これを破壊すると100万点という物凄いボーナスが得られるようになっていたのです。ちなみに「ゴーデス」は大陸の名前で、この地上物の名前ではありません。

STGにまさかのAVGのような謎解き要素を盛り込むという荒業、恐れ入りました。
しかしまあテクモって謎解き要素好きですよねw
だからと言って名作STGの続編を、STGと探索型RPGを無理やり混ぜたような作品にしたことは認めませんけどね!w

余談ですが、私が少年時代を過ごした秋田にも「スターフォース」の全国キャラバンが来ていました(たしか秋田駅の近くにあったダイエーでやってた)。
私もそれを目指して練習したのですが、確か友人から大会だと最低でもこのぐらいのスコアでないと無理、というようなことを言われその特典に遠く及ばなかった私は出場を諦めました。

今考えると、結果なんて関係ないから参加していればよかったなあ。

≫EXIT

お疲れ様でした!

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