賢者の塔 58F/No.0186
発売年:1990年
開発元:ハドソン
ジャンル:コマンド選択式AVG
発売機種:PCエンジン
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「うる星やつら STAY WITH YOU」とは

「うる星やつら STAY WITH YOU」は、1990年に「邪聖剣ネクロマンサー」や「コブラ 黒竜王の伝説」などの作品でお馴染みの「ハドソン」より発売されたPCエンジンCD-ROM2専用コマンド選択式アドベンチャーゲームで、高橋留美子先生原作のアニメ「うる星やつら」を題材にしたオリジナルストーリー作品となっていました。
本作はCD-ROM2作品ということもあり、CD-ROMの大容量を活かした豊富なグラフィックやアニメーションが特徴的でしたが、なによりもゲーム内に登場するキャラクターの台詞がほぼ「フルボイス」で、しかもキャラクターの声優さんがアニメ版と全く一緒であり、さらにアニメのレギュラーキャラクターは大体登場するという(メガネとかはいなかったが)贅沢な作品でしたね。
ストーリーは、ある日「諸星あたる」が学校に行くと、あたるの担任である「温泉マーク」からクラスメートである「三宅しのぶ」が昨日から家に戻っていないという話を聞く、どうやらしのぶは昨日学校の用事で遅くまで校舎に残っていたらしいのだが、それ以降消息を絶ってしまったらしい。しのぶの行方を追うため、あたるは「ラム」とともに行動を開始する。というものでした。
コマンド選択式で「あたる」を操作

本作ではプレイヤーは「諸星あたる」となって行方不明になったしのぶを探すのですが、システムとしては主に見る・話す・移動などの動詞をコマンドの一覧から選び、その後対象(話しかける相手や、見る対象物)の名詞を同じくコマンド一覧から選んで実行します。コマンドは実行した結果によって増減することもありますが、基本的にコマンド数は少なく行動に迷うようなことはほぼありません。
本作はこの当時よくあった「謎解き」よりも「物語」に力を入れているタイプのAVGで、そのためかゲームシステムとしては非常にシンプルなうえ、会話や得た情報の中で重要なものはメッセージの色が変わったり、あたるやラムが「よし次は○○へ向かおう!」などとナビゲートまでしてくれます。おかげで詰まるような場面は無く、するすると物語を進めていけるのですが、それだけにちょっと(かなり?)ゲームとしては物足りなさを感じざるを得ません。
基本的にストーリーも一本道であるため、同じハドソンソフトからこれ以前に発売されていた「コブラ 黒竜王の伝説」と同じように、AVGというよりは「デジタルノベル」に近いという気もします。
原作独特のテンポを上手く再現


しかし、ゲーム性を犠牲にした代わりというのもなんですが、ストーリー展開のテンポは本当に気持ちよく、またそのテンポがアニメ版の世界観をビックリするくらい忠実に再現していて、ゲーム中何度も噴出してしまいました。例えば、場所を移動して画面が暗転すると、次の瞬間チェリー(錯乱坊)がどアップで
「不吉、じゃ…」
と登場したり、あたるがさくらに抱きついて直後に肘鉄を食らったり、何事もないなと思わせてからの爆発やら、面堂の暗所・閉所恐怖症、その妹了子のトラップなどなど、原作漫画やアニメで展開されていた「お約束事」が原作のテンポを損なわずに展開されるので、本当に漫画やアニメを見ている感覚で楽しめます。
こういう原作もののゲームは、無駄に多くあるコマンドをひたすら実行しなければいけなかったり、何度も無意味な場所への移動を繰り返さなければいけなかったり、なんの脈絡も無くミニゲーム的なものを何度もやらされたりといった、無理矢理「ゲーム性」を押し込んだものも多く、そんなことをやらされることに比べたらこの気持ちいいテンポは、数多くあるキャラゲーの中でも特筆すべきものだと思います。
「オリキャラ」なぞ入る余地なし!


さて、本作のように原作ものをオリジナルストーリーでゲーム化した場合、プレイヤーの分身としてのオリジナルキャラをゲーム中に登場させるというパターンがありますが、本作に関してはストーリーこそオリジナルですが、登場するキャラクターはモブキャラ以外全てオリジナルキャラクターでがっちり固めていたのも好印象でした。
オリジナルキャラクターが悪いとは思いませんが、この「うる星やつら」という作品で言うならば、本当に数え切れないくらいのキャラクター達が登場し、その誰も彼もが個性的で魅力的でしたから安易なオリジナルキャラクターなんて入る余地が無いんですよね。迂闊に出したところで、他のキャラの存在感に食われるだけですものw
原作・アニメ版の雰囲気を壊すことなく、原作・アニメ版のキャラクターのみで、原作・アニメ版のテンポのお約束を楽しめる。そういう意味で本作は、うる星やつらファンも納得の作品といえたのではないでしょうか?もし未プレイのファンの方にも、是非遊んでみていただきたい作品です。あ、そうそう、ゲーム中にコマンド選択で使用するカーソルのアイコンが、こたつ猫や半漁人、さらには「純情ギツネ」だったりするあたりも、マニア心を刺激していましたね。
最後に。

最後に、「うる星やつら」といえば、当時の私は正直なところTVアニメが放送されるまで原作の存在を知らず、しかもそれ以前はそれほどアニメ作品というものにあまり夢中になっていなかったんですよね(当時は主に特撮物にハマってたので)。
しかし兄がこの作品が好きでTVアニメもよく見ており、それに付き合って見ているうちに徐々にハマっていき、気がつけばその後放送された「めぞん一刻」のときに生まれて初めてアニメグッズというものに手を出すほどに成長(?)しましたw
今改めて考えると、自分自身うる星やつらという作品からうけた影響って大きかったなあと感じます。
余談ですが、私は最初の頃キャラクターでは「おユキ」ちゃんが好きだったのですが、最終的に「弁天」さまに走りましたw
だって三田ゆう子さんボイスで、しかも「ビキニアーマー」の勝気姉ちゃんですもの!!
あーでもなー、サクラさんも好きだったなあ…みなさんは誰ファンでしたか?
あっといい忘れてました、本作はCD-ROMであることを活かして、ゲームOPでは「ラムのラブソング」、EDでは私の好きな「OPEN INVITATION」が使用されていました。しかし私がなにより一番嬉しかったのは、ゲーム中のBGMとして、映画「リメンバー・マイ・ラブ」のED曲「Remember My Love」が使用されていたことでしたね。大好きだったなあの曲…。
![]() | うる星やつら&ハドソンCD・ROM音楽付 【PCエンジン】 (1990/12/22) ハドソン
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≫EXIT
お疲れ様でした!

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コメント
[絵文字:v-442][絵文字:v-441][絵文字:v-399][絵文字:v-115][絵文字:v-406][色:990000]色付きの文字[/色][絵文字:v-12]うる星やつら懐かしいですテレビ版本放送見てました永井一郎さんお悔やみを申し上げます
それではさようなら[絵文字:v-405][絵文字:v-436]
>名無しさん
そうですね、チェリーは永井さんの演技もあって、あの作品に欠かせない存在でした。