勇者の塔 23F
No.0068
発売年:1990年
開発元:マイクロキャビン
ジャンル:ファンタジー A・RPG
発売機種:PC-88、PC-98、MSX2など
≫ENTER
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「サークII」とは?
「サークII ライジング オブ ザ レッドムーン」(以下:サーク2)は、1990年に「マイクロキャビン」より発売されたアクションRPGで、1989年に発売された同社作品「Xak」の正式な続編となります。
本作は、前作から引き続き採用され、さらに改良された「VRシステム」や、画面・インターフェースなどの改善、さらに主人公がジャンプ・魔法攻撃(フォースショット)が可能になったりと、前作を正当進化させた作品となっていました。
ストーリー
前作にて父親が復活させてしまった妖魔「バドゥー」を倒した「戦神デュエル」の末裔である「ラトク・カート」は、その後故郷に帰って平和に暮らしていた。それから3年。
ある日、ラトクのもとを前作で共に冒険した妖精の「ピクシー」が訪れ、ラトクにとって無視できない情報を告げる。
なんでも「港町パヌワ」で、行方不明になっているラトクの父親「らしい」人物を見かけたというのだ。
その情報に居ても経ってもいられなくなったラトクは、母親に心配をかけないために、母親の眼の病気に効く薬を探しに行ってくると嘘をつき、ピクシーと共に港町パヌワに向かうのであった。
しかし、新たな妖魔が活動を開始し始めたという事を、ラトク達はまだ知らない…。
サークIIはこう変わった!
画面がすっきり整理された
前作から変わった点をいくつか紹介していこうと思います。
まず画面構成が大きく変わりました。画像の左が本作で、右が前作です。
画面的には前作の方が画面全体を使っているので広いのですが、前作は体力表示のウィンドウが非常に邪魔で、これのせいでせっかくの広い画面があまり意味の無いものになっていました。
しかし本作では体力表示を画面下にコンパクトにまとめ、プレイの邪魔にならないようになっています。
さらに、前作ではいちいちステータス画面を開かないと確認できなかった、経験値や所持金、装備してるアイテムなども一つの画面で確認できるようになり、遊びやすさが向上しています。
本職のアニメーターが参加
また本作ではキャラクターデザインが一新され、アニメ「冥王計画ゼオライマー」などの「菊池 通隆」氏がキャラクターデザインを担当していました。まあ言わずと知れた事ですが、菊池通隆氏は「サイレントメビウス」などで有名な漫画家「麻宮騎亜」氏の、アニメーター時の名義(本名)ですね。
ちなみにのちに発売されたPCエンジン版「サークI・II」(開発は日本テレネット)は最初からキャラクターデザインが菊池通隆氏になっていました。
さらに進化した「VRシステム」
前作で採用されていた「よりリアルなフィールド表現」を可能にするシステム「VRシステム」が、本作では「Ver2.0」となっています。
見た感じそれほど大きな変更はないのですが、今回主人公ラトクが「ジャンプできるようになった」事で新たに「高さ」という概念が加えられています。
この画像でラトクは大きな木の真横に右に立っているのですが、ここから左に進もうとすると木があるので当然進めません。しかし1歩上に進んでから右にすすめば「木の裏側」を通って進むことができます。ここまでが前作のVRシステムで可能だった表現です。今の人には当たり前の話に聞こえるでしょうが、昔はこういった何キャラ分も高さがある障害物の裏を通るっていう表現はなかなかされてなかったんです。
そして本作では「ジャンプ」ができるようになったので、高さの低い障害物は飛び越えることが可能なのですが、この画像の場合だとラトクのジャンプの高さが木よりも低いので飛び越すことはできません。
これはつまり障害物というオブジェクトにも「高さ」という概念が加わっているという事です。これが「Ver2.0」で新たに表現できるようになったことなんですね。
戦闘にも高さの概念が
フィールドでの戦闘については大きく変わっています。
前作ではスペースキーを押しっぱなしにすることで「攻撃モード」となり、その状態で敵に体当たりするとダメージを与えられましたが今回は違います。剣を振ると攻撃というのは一緒なんですが、今までのように敵に体当たりをするとこっちが一方的にダメージを受けてしまいます。
本作では攻撃の命中判定が振っている剣にしか無いため、剣そのものを敵に当てないとダメージは与えられないのです。
また本作では高さの概念が戦闘にも存在している為、空を飛んでいる敵に対してはジャンプで同じ高さまで飛んで剣を当てないとダメージは与えられません。まあぶっちゃけていっちゃうと、イースからワンダラーズフロムイースの戦闘方法に変わった、と言えばイメージしやすいでしょうかw
細かいながらも改善された点
前作においては、装備できるアイテム(武器防具とは別)のスロットが1つしかな無いため、イベントで必要になるアイテムを装備している場合には回復用のアイテムは装備できず、いちいちアイテムを切り替える手間が必要でした。
しかし今作ではアイテム用のスロットが、消費アイテム用とイベントアイテム用で2つになったおかげで、その手間がなくなりました。
さらに消費アイテムは複数ストックも可能になったので、回復アイテムを続けて使うということも可能になっています。
小さいことですが、こういったインターフェースのちょっとした改善がゲームの遊びやすさにつながり、評価をぐぐっと上げることにもなるので重要なことだと思います。
厄介な「カルマ」システム
今まで述べてきた変更点については、戸惑いこそすれゲームとしては良い方向への進化と言えると思います。ただ、1つだけどうしても「なんでこんなことしたの?」と思ってしまう変更点があります。それが、「カルマ」の存在です。
一般的にゲームの中における「カルマ」というものは、例えば善の属性のモンスター(あるいは人間)を殺してしまった場合などに付けられるペナルティ的なものなのですが、このサーク2においては善であろうと悪であろうと関係なくモンスターを倒せば必ずカルマが1増えるのです。
そしてカルマが130に達すると、敵を倒しても経験値が得られなくなります。
カルマは町の教会で100Gで0に戻してくれるのですが、つまりこのゲームにおいては130匹モンスターを倒すごとに街に戻らないといけないというとんでもない仕様があるんです。
街の近くでレベル上げしてるならあまり害はないですけど、街から遠く離れた場所でカルマが130になっちゃったら、以降街にもどるまでは何をしても経験値は上がらないんですよ?めんどくさいでしょ?一応救済措置(カルマを0にできるアイテム)はあるんですけど、なんでそんなめんどくさいシステムにしたのかと。
察するに、例えば経験値を3000貯めたいときに、経験値50くれる強敵と60回戦うよりは、20くれて楽に倒せる雑魚を150匹倒す方がデメリット少ないですよね?でもカルマがあることで、20の敵だけを倒してると途中で街に戻る手間が必要になるんです。
開発側としては、そういうセコイレベル上げはしないで、強い的にどんどん挑んで欲しいという考えがあったんじゃないでしょうか?確かに前作では、中盤登場するハーピーを同じ場所でひたすら倒し続けて、レベルを延々と上げ続けるって作業やってましたからね。
そういうの止めさせたかったのかもしれません。まあ、だったらレベルによって得られる経験値を変えれば良かったんじゃね?とも思うんですけどねぇ。
カルマ以外については、概ね良い変更点なので要方向に正当進化した良作ではないかと思います。
まだ途中までしかプレイしていないので総合的な評価はなんとも言えませんが、あとでまたプレイ日記を書くかもしれませんので、その時にでも細かい内容について触れていきたいと思います。
みなさんは、このゲーム遊んだことありますか?
≫EXIT
お疲れ様でした!
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コメント
MSX2(Turbo)でプレイ。
オープニングで赤いロゴがアニメーションされて出てくる場面が、音楽と共にすごくかっこよかった記憶がある。
戦闘はシビアな方か。剣を振ってるあいだは、盾の防御力が適用されないので、そのときに攻撃をくらうとスライム相手でも大ダメージを
受けた。あと、ジャンプの概念があるのはいいけど、そのおかげで高所の足場の悪いエリアで何度も落下するはめに。
88、MSX2でクリアしましたね。
ラスボス手前にある非常に出来の悪いシューティングステージで、
死に→最初からの連続でブチ切れしながらやってた苦い記憶。
MSX2版が綺麗でしたね。