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『電脳学園』あのガイナックスがエロゲ(やや語弊)を!

隠者の迷宮 – B4

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  • 本作はR-18のアダルトタイトルです。
  • 本記事に直接的な性描写画像は載せていませんが、不快に思われる方は閲覧を中止してください。
  • 画像には自主的にモザイクなどをかける場合があります。

電脳学園の概要

タイトル電脳学園(シナリオI)
シリーズ電脳学園シリーズ
発売年1989年
販売/開発ガイナックス
ジャンルクイズアドベンチャーゲーム
発売機種PC-88、PC-98、MSX2など
前作なし
次作電脳学園II ハイウェイバスター!!

 「電脳学園」とは、1989年「ガイナックス」からPC-9801用に発売された“クイズアドベンチャーゲーム”で、後にシリーズ化した「電脳学園シリーズ」の第一作目にあたる作品です。

 ガイナックスは、当時「オネアミスの翼」や「トップをねらえ!」などを手掛けていた、“アニメーション制作会社”で、後に「不思議の海のナディア」や「新世紀エヴァンゲリオン」などの名作を排出した会社でもあります。

 アニメ制作会社というある意味“絵のプロ”達が制作したゲームという事で、そのグラフィックは当時では“異常”と呼べるレベルだったと言える作品でした。

 ちなみに一応言っておくと、正式にはアダルトタイトルではありません。

ストーリー

貴方は三千年の歴史を誇る当学園の特別受講生に選ばれました。
これは実に五十年に一度、六千万人一人の幸運でありまして、誠に慶賀にたえません。
この日の為に、当学園きっての秀才三名が特別講師となって知性と教養、愛と涙、夢と感動と喜びに満ちた、最高の授業を用意して貴方のおこしをお待ちしている次第であります。

「電脳学園」のゲームの流れ

ゲームの目的

 プレイヤーは電脳学園の校長に選ばれた”特別受講生”となり、学園内にいる“特別講師”である三人の生徒から試験を受け、全ての試験に合格したうえで「電脳博士号」の学位認定を受ける事が目的です。

ADVパート

 ゲームクリアの為には、何よりもまず電脳学園内のどこかにいる特別講師の生徒と出会わなければいけません。その為に必要になるのがこの”ADVパート”です。

 ADVパートでは電脳学園の様々な場所で、“コマンドを実行”しながら情報を集めたり場所を変えたりする事が可能ですが、ADVと言っても一般的なADVと比較すると簡素なもので、コマンドは見る/話す/移動/地図の4つしか無く、行動の対象を選択するのは移動コマンドにしかありません。

 因みに“地図”コマンドでは、電脳学園の全体マップ上から行き先を直接選択できるほか、ゲームのセーブ/ロードも可能になっていました。

 そして学園内を歩き回って、特別講師と出会う事ができたら“進級試験”の始まりです。

三人の特別講師について

 進級試験について説明する前に、本作に登場する三人の”特別講師”について話しておきましょう。

 特別講師は一学年につき一人ずつ存在していて、最初に一年生の講師から試験を受け、それに合格することで主人公ことプレイヤーは”進級”します。その後は二年生の講師、三年生の講師と順に試験を受けて、全ての試験に合格すれば無事”卒業”です。

芹沢 博子

 ではまず一年生の講師ですが、インドア派な感じのメガネがキュートな「芹沢 博子」です。

万城目 ユリ

 次の二年生の講師は、活発な感じでツリ目がチャーミングな新体操部「万城目 ユリ」です。

神宮寺 静

 最後三年生の講師は、ロングの髪が美しい清楚なお嬢様風の水泳部員「神宮寺 静」です。三人ともとても可愛いデザインですよね。

 ちなみにこの三人の講師の”名前”についてピン!と来た人は、かなりの特撮通じゃないでしょうか?

  • 「芹沢博子」=「芹沢大助博士」(初代「ゴジラ」より)
  • 「万城目 ユリ」=「万城目淳」(「ウルトラQ」より。ユリは「江戸川由利子」からか?)
  • 「神宮寺 静」=「神宮司八郎大佐」(「海底軍艦」より)

 と、すべて昔の特撮映画・ドラマに登場する名キャラクターからとったものになっています。特撮大好きなガイナックスらしいですね。

 尚、本作のキャラクターデザインを担当しているのは「赤井孝美」氏で、後の「プリンセスメーカー」や「星界の紋章」などでもキャラクターデザインを担当された方です。

進級試験(クイズ)パート

 改めて、ADVパートで特別講師と遭遇できたら本編のメインパートとも言える”進級試験パート”の始まりです。

 進級試験とは言っても試験方法は「クイズ」であり、特別講師が出題するクイズ問題に一問ずつYESかNOで回答するだけの簡単なものでした。

 問題はまず25問が出題され、一問毎に正解すると“正解率”が上昇、不正解だと正解率が下降します。そして25問が終わった時点で、正解率が85%以上で合格、それより低いと不合格です。

 一人の特別講師から受ける試験は全部で4時限あり、1時限目に合格すれば“ご褒美パート”を挟んで2時限目の試験が始まり、その時限目に合格すればまたご褒美パートの後に3時限目と続き、最終的に4時限目に合格すれば進級できます。

 ただし、1回目で不合格になってしまったらその場でゲームオーバー。2回目以降で不合格なら一つ戻って再試験というルールがありました。

 制作会社があのガイナックスというだけあって、出題される問題の内容はアニメ、特撮、SFといったオタクカルチャーなもの、しかもかなりマニアックな問題もあった為、一人目の1回目でいきなり不合格でゲームオーバーになるのもザラでした。

 個人的にこういうジャンルのクイズにはそれなりの自信はあったのですが、オタクカルチャーの深さを思い知らされましたね…。

ご褒美パート

 待たせたな野郎ども!
 というわけで、最後は本作の“キモ”と言って良い”ご褒美パート”についてです。

 本作では特別講師の試験を1回合格するごとに、なぜかその特別講師が服を脱いでくれます。そしてその様子が”ご褒美グラフィック”として表示されるのです。そしてこの一枚絵のクオリティが、当時のパソコンゲームの中でも最高級といえるほど素晴らしいものでした。

 「そんなにか?」と思う方もいるかもしれませんが、この頃パソコンゲームのグラフィックは確かに進歩してはいたのですが、それでも当時このレベルのクオリティを実現できた作品は数えるほども無かったと思います。

 そんな高いクオリティのご褒美グラフィックを1時限合格するごとに1枚ずつ見ることができ、そして4時限目に合格することが出来れは最終的に講師の女の子たちの”全裸”を拝むことが出来ます。これも素晴らしいグラフィックだったのですが…これが後に波紋を呼ぶことになるんですよね。

 尚、これらのグラフィックには直接的な性行為や局部の描写は含まれていません。おそらくこれが本作がアダルトタイトルではない理由ではないかと思います。

※画像には自主的に規制を入れています

 ちなみに本作はキーボードかマウスで遊ぶことが出来るのですが、マウスで遊んでいる場合のみ、脱がせた後にマウスカーソルで”タッチ”することができ、その場合講師の女の子たちがリアクションをしてくれます。

 まあ1カ所だけなんですけどね(怒

 尚、合格して服を脱いでもらった後に次の時限に進むと、試験パートの右側に表示される講師のグラフィックも脱衣の状態に合わせて変化したので、プレイヤーとしてもさらにテンションをあげて次の試験に挑むことが出来ましたね(気が散る可能性もあるが…)。

ご褒美グラフィックのあとは

 ということでご褒美グラフィックをじっくり堪能した後は、まだその講師の試験が残っている場合は次の時限の試験パートへ、その講師の4時限目が終わっていたなら進級となり次の講師を探すためADVパートへ、そして全ての講師の4時限目が終わっていたなら卒業となり、晴れてゲームクリアとなりエンディングになります。

 ちなみにエンディングでは、なぜか特別講師の女の子たちがみんな”バニーガール”姿で祝福してくれます。なんでバニーガール姿なのかは永遠の謎ですw

有害図書指定

 最後に、本作にまつわるちょっとした事件について。

 本作は1992年に宮崎県より”有害図書指定”されました。大きな理由としては全裸になった女性達の「ヘア」部分が描かれていたからと言われています。

 そうなんです、「万城目 ユリ」と「神宮寺 静」については最終的に全裸になった際に、股間のヘアがしっかり描写されていたんですね。これがまずかったようです。

 当時ガイナックスはこれに猛反発し、この判断が不当であるという旨の広告をパソコン雑誌に掲載したり(これは当時筆者も雑誌で見た覚えがあります)、宮崎地方裁判所に指定取り消しを求めて提訴を行ったりしましたが、結局ガイナックス側が敗訴しました。

 しかし1991年には当時人気絶頂だった「宮沢りえ」がヘアヌード写真集を出した事で爆発的にヘアヌード写真集が発売され、”ヘア”についての規制はずいぶん緩くなっていた時期だと思ったんですけどね…。

 逆に言えばゆるくなった規制に対しての”みせしめ”にされたんじゃないか?って気もします。皆さんはどうお考えになりますか?

関連記事

遊びたくなったら?

 もし今回の記事を読んで「電脳学園Iに触れてみたい」とか、「電脳学園Iをまた遊んでみたい」と思った方は、以下のサイトを参考にしてみてください。

 レトロゲーム配信サイト「ProjectEGG」にて本作が現在配信中です。対応機種が版Win10より古いものになっています。筆者のWin10環境で動作確認はできていますが、購入については自己責任でお願いします。

 尚、ヘア解禁はしっかりあります!

≫EXIT

お疲れ様でした!

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コメント

  1. しゅれい より:

    懐かしいなぁ。電脳学園。
    プレイしたことないけど、よーく覚えてますよ。
    特にメガネかけた女の子が印象的でした。
    そっか、キャラクタデザインがプリンセスメーカーの方だったんですね。
    どうりで似てるはず・・・。
    ガイナックスはなんだかこのあたりから迷走感漂い始めましたね。
    当時結構好きなメーカーだったんだけどなぁ。
    サイレントメビウスとかよかったし。
    ただ、自社の売れ筋作品をアダルトにしちゃうという無茶振りには度肝を抜かれました。
    あれってファンの人はどう思ってたんだろう!?

  2. ソンゴスキー@れとろげ より:

    いらっしゃいませー!
    こちらには初コメントありがとうございます。
    最近しゅれいさん向けなネタが無くて申し訳ないw
    (しゅれいさん向けか解らないですけど、そろそろ企画やろうかと考え中です)
    メガネの子はパッケ絵とか広告にも描かれてたので記憶にも残ってますよねー。
    ガイナックスは良くも悪くも昔っから「どっかおかしい」会社だったような気がします。
    天才と何とかは紙一重ってやつですかw
    だからある意味最初から迷走していたとも言えるかもしれません。
    迷走した事で戻ってこれなくなった、あるいは迷走したら逆にショートカットできた、それが作品にもでてるんじゃないでしょうかね?
    私もガイナックスのプリメ2は、死ぬほどハマりましたからね~。あれは名作でした。
    んでも落ち着いて考えると、ほのぼの育成ゲームに見えて、父親の嫁にしたり、娼婦にしたりしてたんだから、結構ヤバいゲームですよね(まあ血は繋がってないけど)。

  3. クロノウイング より:

    先生! 今頃気付いてしまいましたが、タイトルが「ガイナックス」ではなく「ガイナック」になっていて、ガイゾック(ザンボット3の敵)を思い出してしまいました!

    • songoski songoski より:

      コメントありがとうございます。
      確かに気が付きませんでしたw
      ご指摘ありがとうございます、修正いたしました。

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