隠者の迷宮 – B6
≫ENTER
本記事を読み進める前に…
本記事を読み進める前に、以下の点についてご了承願います。
- 当ブログで掲載している画像の、著作権または肖像権等は各権利所有者に帰属致します。もし掲載に問題等御座いましたらご連絡下さい。迅速に対応を取らせて頂きます。
- 筆者は本作品において、100%の知識と十分なプレイ経験を持っているとは限りません。誤りがある部分については、コメントにて優しくご指摘よろしくお願いします。
- 記事に書かれている内容についてはあくまで投稿時の状況や筆者の認識であり、現在の状況や筆者の認識と必ずしも同じではない場合があります。ご了承ください。
- 本作はR-18のアダルトタイトルです。
- 本記事に直接的な性描写画像は載せていませんが、不快に思われる方は閲覧を中止してください。
- 画像には自主的にモザイクなどをかける場合があります。
電脳学園IIIの概要

タイトル | 電脳学園III トップをねらえ! |
シリーズ | 電脳学園シリーズ |
発売年 | 1990年 |
販売/開発 | ガイナックス |
ジャンル | クイズアドベンチャーゲーム |
発売機種 | PC-88、PC-98、MSX2など |
前作 | 電脳学園II ハイウェイバスター!! |
次作 | 電脳学園IV エイプハンターJ |
「電脳学園III トップをねらえ!」とは、1990年に「ガイナックス」からPC-9801用に発売された“クイズアドベンチャーゲーム”で、「電脳学園シリーズ」の第三作目にあたる作品です。
ガイナックスは、当時「トップをねらえ!」や「不思議の海のナディア」などを手掛けていた、“アニメーション制作会社”で、後に「新世紀エヴァンゲリオン」や「彼氏彼女の事情」などの作品を排出した会社でもあります。
前作にあたる「電脳学園II ハイウェイバスター!!」とゲームシステムは基本同じなのですが、今回はガイナックスのOVA作品「トップをねらえ!」を題材にした物語となっており、登場人物のキャラクターデザインなどがOVAに準じたものになっていました。
ちなみに一応言っておくと、本作も正式にはアダルトタイトルではありません。
ストーリー

私が、この作戦の指揮をとるオオタだ!いいか!今人類は、いや、この大宇宙全体は、崩壊の危機に直面している。
宇宙中心の大重力源《グレート・アトラクター》から伸び、全銀河を支えている《宇宙の紐》が、原因不明のまま断ち切れようとしているのだ!人類が生き延びる為に、これをなんとしても防がなければならない!!
これは絶対に失敗する事を許されない重大な作戦なのだ!
これから与える試練をくぐり抜け、人類最後の希望、《グレート・ガンバスター》のパイロットの座を、見事手に入れてみせろ!
さあ行け!すべての希望は、おまえにかかっている!!努力と根性で立ち向かえ!!
「電脳学園III」のゲームの流れ
ゲームの目的
宇宙の中心にある大重力源“グレート・アトラクター”から伸びる”宇宙の紐”を修復する為、最も優秀なパイロットを「グレートガンバスター」に乗せてグレート・アトラクターに向かわせる作戦が立てられる。
プレイヤーはグレートガンバスターのパロット候補生の一人となり、グレートガンバスターの起動に必要な”3つのキー”を他の候補生との勝負に勝ち回収、全て揃えてグレートガンバスターの正規パイロットとなるのが目的です。
ADVパート
グレートガンバスターの正規パイロットとなるためには、三人の他のパイロット候補生それぞれから”起動キー”を手に入れる必要があります。なので何よりもまずエクセリヲン艦内のどこかにいるその候補生と出会わなければいけません。その為に必要になるのがこの”ADVパート”です。

ADVパートではエクセリヲン艦内の様々な場所で、“コマンドを実行”しながら情報を集めたり場所を変えたりする事が可能ですが、ADVと言っても一般的なADVと比較すると簡素なもので、基本的なコマンドはLOOK/TALK/MOVEの3つしか無く、行動の対象を選択するのは移動コマンドにしかありません。
因みに移動先の選択をする際に表示される”MAP”コマンドを選択すると、エクセリヲン艦内の全体マップが表示され、マップ上から直に行き先を選ぶ事も可能でした。
そして艦内を歩き回って、候補生と出会う事ができたら“勝負”の始まりです。

三人の候補生について
候補生との勝負について説明する前に、本作に登場する三人の候補生について話しておきましょう。
まず候補生はプレイヤーに出会うと勝負を挑んできて、それに勝利することでグレートガンバスターの”起動キー”を主人公に与えてくれます。そしてこの起動キーは、主人公が持っているものと合わせて4つ揃えないとゲームをクリアする事が出来ません。

ではまず最初に主人公に勝負を挑んでくるのは、天才「ユング・フロイト」。非常にプライドが高く、プレイヤーを見下すような口調で勝負を仕掛けてきますありがとうございます。尚、バスト95の巨乳。

次に挑んでくるのは、薔薇の女王様「アマノ・カズミ」。美しさと気高さと、そして強さを兼ね備えた、まさに女王様と呼ぶに相応しいパイロット。尚、ユングには負けるもののスタイルはグンバツ。

そして最後は、全滅娘こと「タカヤ・ノリコ」。彼女は能力で他の候補者勝てないと踏んだのか、とんでもない行動にでます。尚、正確に言うと彼女は最後の対戦相手ではありません。
ちなみにこの三人を含め、本作に登場する人物すべての作画を担当されたのは「窪岡俊之」氏。そう、原作であるOVA版「トップをねらえ!」で総作画監督を担当された方ご本人です。
自社の代表作とも言える作品をエロゲ化(やや語弊)しただけで無く、作画まで御本人にお願いしていたと言うのは驚きですが、なんと更に本作には現在「シン」シリーズでも活躍中で、OVA版「トップをねらえ!」では監督を務められていた「庵野秀明」氏も”監督”として参加されています。
さらに言えば本作のゲームパッケージイラストを担当されたのは、「トップをねらえ!」のキャラクター原案をされた「美樹本晴彦」氏です。
つまり本作はOVA「トップをねらえ!」を作った人たちがガチで作ったエロゲ(やや語弊)なんですね。
勝負(クイズ)パート
改めて、ADVパートで候補生と遭遇できたら本編のメインパートとも言える”勝負パート”の始まりです。ただ勝負とは言っても方法は「クイズ」であり、候補生が出題するクイズ問題に一問ずつYESかNOで回答するだけの簡単なものです。

問題はまず25問が出題され、一問毎に正解すると“正解率”が上昇、不正解だと正解率が下降します。そして25問が終わった時点で、正解率が80%以上で合格、それより低いと不合格です。
一人の候補生から受ける勝負は全部で4回戦あり、1回戦目に合格すれば“ご褒美パート”を挟んで2回戦目の勝負が始まり、それに合格すればまたご褒美パートの後に3回戦目と続き、最終的に4回戦に合格すれば勝利となります。
ただし、1回戦目で不合格になってしまったらその場でゲームオーバー。2回戦目以降で不合格なら一つ戻って再勝負というルールがありました。まあこの辺のルールについては前作までと同様ですね。
ちなみに本作でのクイズジャンルは候補生毎にロシア(ソ連)関係、宇宙科学関係、アニメ特撮関係(勿論それ以外のジャンルもある)などについてとなっており、かなり幅広い知識が必要になるので今回も侮れません。

まあ筆者は例によってアニメ特撮好きなので、最後の対戦相手であるノリコのクイズが1番正解率高かったですねw
ご褒美パート
待たせたな野郎ども!三度!
というわけで、最後は本作の“キモ”と言って良い”ご褒美パート”についてです。
本作では候補生との勝負に勝つごとに、なぜかその候補生が服を脱いでくれます。そしてその様子が”ご褒美グラフィック”として表示されるのです。そしてこの一枚絵のクオリティが、前作に続き当時のパソコンゲームの中でも高水準の美しいものでした。



しかも前述のように本作の作画は、原作のOVAで総作画監督をされた窪岡俊之氏ご本人によるものですから、パチものキャラが登場する脱衣麻雀のご褒美グラフィックとは訳もレベルも違います。本物のユングにカズミにノリコです。
そんな高いクオリティのご褒美グラフィックを勝利するごとに1枚ずつ見ることができ、そして4回戦目に合格することが出来れは最終的に候補生の女の子たちの”全裸”を拝むことが出来ます。が、先に言っておくと本作でも”ヘア”の解禁はありませんでした。
尚、前作に続きご褒美グラフィックには直接的な性行為や局部の描写は含まれていません。なので今回もこれが本作がアダルトタイトルではない理由ではないかと思います。

ちなみに本作もキーボードかマウスで遊ぶことが出来るのですが、マウスで遊んでいる場合のみ、脱がせた後にマウスカーソルで”タッチ”することができ、その場合講師の女の子たちがリアクションをしてくれます。
まあ今回も今回とて1カ所だけなんですけどね(怒

尚、勝利して服を脱いでもらった後に次の勝負に進むと、前作同様勝負パートの右側に表示される候補生のグラフィックも脱衣の状態に合わせて変化したので、プレイヤーとしてもまたまたテンションをあげて次の試験に挑むことが出来ましたね。
出題者によってはおっぱい丸出しで出題してくるので、ずっと右側だけ見て過ごしていたかったのは内緒です。
ご褒美グラフィックのあとは
ということでご褒美グラフィックをじっくり堪能した後は、まだその候補生との勝負が残っている場合は次の勝負パートへ、その候補生の4回戦目が終わっていたなら勝利となり次の候補生を探すためADVパートへ進みます。
そして、全ての候補生との勝負が終わっていたなら晴れてゲームクリアとなりエンディングになります。

ちなみにエンディングでは前作までとちょっと違い、物語のエピローグ部分が何枚かの一枚絵と共に語られており、割としっかり物語が締めくくられていた感じがします。
最後にちょっと
最後に、本作にまつわるちょっとした事について。
あくまでパラレル
原作ありきのゲームは、大きく二つに分類できると個人的に思っています。一つは原作にあったストーリーを追体験できるものと、原作のキャラクター達(+オリジナルキャラクター)よる原作に無いストーリーを味わえるものですね。
その分類で行くと本作は後者で、しかも原作のストーリーとは繋がらないパラレルものです。その為、原作のストーリーと辻褄が合わなくなっている箇所も見受けられました。
例を言えば、ガンバスターの後継機であるグレートガンバスターが、何故かエクセリヲンで開発されているとかですね。
因みにグレートガンバスターのデザインも、後のコミック版とかなり違っていました。


またノリコやカズミの沖女時代の同級生である「キミコ」や「カシハラさん」がエクセリヲンに乗っていたりと、かなり滅茶苦茶です。
その為、原作ファンであればある程「???」となる所も多い作品ではありますが、原作スタッフによる完璧なグラフィックと、要所要所で流れる原作のBGMのおかげで原作ファンも楽しめる作品でもあると思います。
ご褒美グラフィック含めてね。
自社作品をエロゲ化した事について

ご褒美グラフィックと言えば、よくよく考えてみると当時のガイナックスの看板作品の一つとも言えた「トップをねらえ!」をエロゲ(やや語弊)化する事に抵抗はなかったのでしょうか?
話によると、原作の総責任者でもある監督を務めた庵野秀明氏含めスタッフは、抵抗どころかノリノリで本作に関わったとの話です。現場では「もっとエロくしろ!」みたいな指示も飛んでたとか…w
まあそもそも原作の中でユングもカズミもノリコも全裸のシーンありましたからね。今更ゲームで全裸のグラフィック出すくらいなら抵抗もないのでしょう。
原作ファンとしては抵抗を全く感じないとは言えないものの、原作を作った会社とそのガチスタッフがノリノリで作った、しかもグラフィックが原作と遜色ないどころか当時のパソコンゲームでも信じられないレベルのハイクオリティの作品ともなれば、認めざるを得んというものでしょう。
因みに、1999年にWindows95で「エヴァと愉快な仲間たち 脱衣補完計画!」という、これまたガイナックスの作品である「新世紀エヴァンゲリオン」のキャラクター達が登場する”脱衣”麻雀ゲームが発売され、エヴァファンがそれに憤慨したという話があったのですが…
貴様らのいる場所は既に、我々が9年前に通過した場所だッッッ
って思ってましたねw
関連記事
遊びたくなったら?
もし今回の記事を読んで「電脳学園IIIに触れてみたい」とか、「電脳学園IIIをまた遊んでみたい」と思った方は、以下のサイトを参考にしてみてください。
レトロゲーム配信サイト「ProjectEGG」にて本作が現在配信中です。対応機種が版Win10より古いものになっています。筆者のWin10環境で動作確認はできていますが、購入については自己責任でお願いします。
≫EXIT
お疲れ様でした!

今回の記事はどうだったかの?何か感じた事があればどんなことでもコメントに残してくだされ。それと当ブログは以下のブログランキングに参加しておる。クリックして貰えるとわしの「やる気」がめちゃアップするぞい!

いつもバナークリックや拍手していただいて、誠にありがとうございます!
コメント
管理人さんおすすめのアニメだということで、実はつい最近「トップをねらえ!」を見てみました。
面白かったです。
ただ、多感な中高生ではないので、5話や6話で感動はしなかったですね。4話がクライマックスで、その後は蛇足に思えました。
よくある話の展開なのかもしれませんが、ノリコが自分ではどうしようもない不運に幾度もさらされて落ち込みながらも、自力で立ち上がるというところに共感できました。
だからガンバスターで発進して敵のボスを撃破する場面にはカタルシスがあります。
5、6話が好きな人には申し訳ないんですけど、ちょっと話がおおごとになりすぎて、ノリコたちが英雄みたいな遠い存在になってしまい、親近感がなくなってしまうように感じました。
絵は1話からずっといいですね。魅力があります。また、テレビアニメのようなスカスカな部分(尺稼ぎ)がなくて、密度が濃かったです。
ユンちゃん(ユングのことですw)の出番があまりなかったのが不満ですね。2話では(お風呂シーンなどでw)活躍していたんですけれども。天才で外国人で高飛車という特徴からして、エヴァのアスカはこの娘が元かもしれません。
電脳学園3ですが、色数が少なくて粗さはあるものの、線に手書きの味がありますね。遊んでみたいのですが、クレカを作らないとプロジェクトeggに入れないみたいなので困ってしまいます。
また、現行OSでの動作を保証していないのも不安ですね。
ともあれ、すてきなアニメを教えてくださってありがとうございました!
他にもあったら教えてください。
タカヤノリコのフィギュアとかないかなー、とネットで探してしまいました。残念ながら、最近の質の高いものは作られてないみたいですね。
>>1
このコメントを見てまた久々に6話を観てボロ泣きしてしまいましたw
> 5、6話が好きな人には申し訳ないんですけど
まあ感じることは人それぞれなので、それは仕方ないことです。特にガイナックス(又はトリガー)の独特のノリは、ハマる人にはドンピシャだけど、ハマらない人には鼻に付く作風ですからね。
実際5、6話は予告でもあった通り当初の企画には無かった話なので、でっかく広がった風呂敷を残りの2話でどう終わらせるかとなれば、あそこまでの大袈裟なものにならざるを得なかった部分もあるかなと。
ただその大袈裟なものが当時のアニメではまず見られなかったものなので、自分も含めてリアルタイムで観た人は相当ショックが大きかったと思います。
おすすめのアニメとのことですが、正直おすすめとは言いませんが続編の「トップをねらえ2!」はこの流れで見てしまっても良いかと思います。続編なので話は繋がってるんですが「こう繋がるの?」と驚くこと間違いなしです。例によって癖はあるので好き嫌いは分かれますが、トップをねらえに触れた人には観て欲しい作品ですね。
今思い返しますと…好みに合うかどうか分からないので、先にウィキペディアのあらすじを読んだのです。
これが悪かったのだとたった今分かりました。
というのも、そこに最後の結末が書いてあったんですよねぇ…普通ああいうところにネタバレは書かないと思うんですが…。
なんと言いますか、自分は感動できなかったので、ちょっと悔しさのようなものがありました。
管理人さんの大切な作品なのに申し訳ないです。
あのwikiを書いた人には稲妻キックをお見舞いしたいですね。
>>3
>wikiにネタバレ
まあ相当昔の作品ですからね。今更ネタバレもないでしょ、って感覚なのかも知れないですし、その辺はうちのブログでも悩むところです。あとトップの結末は続編に関係してくるところでもあるので、あえて取り上げたのかもしれないですね。
トップをねらえは当時OVAで一巻だけ見たことがあります。
主題歌を酒井法子さんで、ノリコが日髙のり子というノリコ繋がりでした。
私はこのゲームを、ログアウトという雑誌で知りました。ガイナックスの特集をしてましたね。
グラフィックはかなりキレイですね。当時のガイナックスはなんというかオタクのための会社みたいな印象でした。
なのでエヴァンゲリオンの流行は、ガイナックスを資本主義の沼に落とした感じがします。
この時代のオタクは確かに得体が知れない存在でしたが、同時に神聖なものがあった。
こうして過去のゲームの記事が読めるのは素晴らしいです。これからも無理せずお願いします。ではまた。
>主題歌を酒井法子さんで、ノリコが日髙のり子というノリコ繋がり
そして制作スタッフに「高屋法子」ってノリコのモデルになった人もいるんですよね。
>当時のガイナックスはなんというかオタクのための会社
オタクが集まって好きなものを作ってるって感じでしたね。だから作品のあちこちに別作品のオマージュが散りばめられてる。 >これからも無理せずお願いします。
嬉しいお言葉ありがとうございます。無理な時は更新も休ませて頂いていますw
コメントありがとうございました。