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『ふぇち』

隠者の迷宮 – B14

発売年:1994年
開発元:キャッツプロ
ジャンル:コマンド選択式AVG(R-18)
発売機種:PC-98

≫ENTER

いらっしゃいませ!

例えば「ゲームが好き」という人でも、RPGが好きな人もいれば、AVGやSLG、STGなどが好きな人もいます。

ゲームと言えばRPGというイメージが強く、話題に上がるのもRPGが多いものですが、もしゲームがRPGというジャンルしか発売されなくなってしまったら、AVGやSLG、STGが好きな人たちはゲームから離れていってしまうかもしれません。

その「ゲーム」という1つのコンテンツを長く繁栄させるには、時代の主流じゃなくても、例えマイナーなジャンルであっても、そちらの方へも常に目を向けることも忘れてはいけないと思います。

今回はそんなお話(そうか?

本記事を読み進める前に…

本記事を読み進める前に、以下の点についてご了承願います。

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  • 記事に書かれている内容についてはあくまで投稿時の状況や筆者の認識であり、現在の状況や筆者の認識と必ずしも同じではない場合があります。ご了承ください。

  • 本作はR-18のアダルトタイトルです。
  • 本記事に直接的な性描写画像は載せていませんが、不快に思われる方は閲覧を中止してください。
  • 画像には自主的にモザイクなどをかける場合があります。

「ふぇち」とは

「ふぇち」は1994年に「キャッツプロ」というアダルトゲームメーカーより発売されたアダルトAVGです。

「キャッツプロ」は、本作以前に「CAT’S PART1」や「HHG」というアダルトゲームも発売しており、そのグラフィックの質(とくに衣類)の書き込みについては評判がよかった会社でした。

ちなみに本作のジャンルについて「アダルトAVG」と書きましたが、正直これをAVGと言っていいかは疑問が残ります(それについては後述)。

「ふぇち」のゲーム進行

まずゲームをスタートすると、会社の更衣室のようなところでOL2人が着替えながら何やら話をしているシーンから始まります。

2人のOLは顔は見えませんがスタイルも良く、会話の内容からも派手でイケイケの(死後)OLのようですね。

さて主人公(プレイヤー)はというと…、なんとこの2人の着替えをどこからか覗いている男のようです。

なるほど理解した!

これは某〇作的なノリで、この着替えシーンを盗撮してそれをネタに追い込みを…
なんてできません。

プレイヤーは写真を撮ることもできなければ、もちろん彼女らに手を出すこともできません。ただ見ているだけです。

しばらく2人の会話を聞いていると、画面に3つの選択肢が表示されました。

なるほど理解した!

ここで選んだ選択肢によってシチュエーションがプレイヤーの好みの感じに…
変わりません。

選んだ選択肢で変わるのは自分の”独り言”だけで、それどころか何を選んでも彼女たちの会話は変わりません。

ただ独り言をつぶやきながら、ただ見ているだけです。

そう、このゲームにはプレイヤーの意思や行動が介入する余地は皆無で、延々と、ただ延々とOL2名の赤裸々な会話を聴きながら、着替えたり、足を組んだり、ときにはちちくりあったりするのを眺めているだけなんです。

なので最初にこのゲームをAVGというべきか疑問だといったわけですね。それどころかゲームであるかどうかも疑問ですw

徹底したフェチシズム

そしてそれとは別にこの作品の特徴がまだありまして、まずゲームが始まってから最後までOL2名の顔が見えない(最高でも顔の下半分まで)事です。

そしてアダルトゲームでありながら彼女たちが全裸になることは全編を通して無く、着衣状態か、最高でも下着(バスタオル)までであること、そして表示される画像の9割弱は下着のドアップである事です。

ここまで話すともう理解された方もいるかもしれませんね。

そうこのゲームの趣旨は、タイトルの「ふぇち」からも解るとおり”フェチ”つまりプレイヤーの”フェティシズム”を刺激することなんです。
偏ってんなー!w

そりゃね、OL2人の会話のバックに延々と「赤いピンヒール」だけがドアップで表示されてるシーンとかあるもの、そっちの属性持ちでもなければ誰が喜ぶんだよコレw

ゲーム史に残るであろうドット絵の芸術

しかし、この作品を”そっち方面の人用”と簡単に切り捨てるわけにはいかないんです。

というのも画像を見てもらえばわかると思うのですが、
書き込みがハンパないんです!!

信じられます↑の画像、もう20年前のパソコンの画像ですよ?しかも写真取り込みとかじゃないんですよ?
レース模様の細さといい、ボディの陰影から感じられる肉感といいなんすかこれ?化け物ですか?

あまりそっちの趣味がない自分でさえ、目覚めてしまいそうになります。

ふぅ…。

さて少し冷静になったところで(どういう意味で?)、あくまでゲームとしての話をしましょう。

グラフィックのレベルについては、画像によってちょっとのっぺりしているところもありますが、ほぼ全編通して当時で言っても最上級に近いレベルの書き込み具合で感心します。

が、ゲームとしてははっきり言って酷い。まずさっきも言いましたがプレイヤーが選択肢の何を選んでも、OL2人のリアクションが無いし展開も変わらない、つまり全く無意味なんです。

しかもその無意味な行為を、ゲーム中嫌になるくらいなんどもやらされるものですから、画像がどれほど刺激的でもすぐ飽きるし眠くなってきます(苦痛すら感じる)。

また主人公はOL2人の行動を”覗いている”というシチュエーションになってるっぽいのですが、最初の更衣室はともかく、会社の外とか、店の中、挙句には女性の部屋の中とか「どうやって覗いてるんだよ」と言いたくなるような場所からの視点になるのも違和感。

まあそこは”ゲームだから”で流してもいい部分なんですけど、だったらいっそのこと主人公の存在が無いほうがよかったような気がします。

最後に。

まあ厳しいことは書きましたが”一つの試み”としては大きく評価したいと思える作品ではあります。

世の中にはいろんな趣向を持った人がいます、必ずしもみんなが恋愛要素のあるアダルトゲームを遊びたいとは限らないし、みんなが陵辱モノや脱衣麻雀なんかを遊びたいわけじゃない、大作RPGやらSLGっぽいのと合体した作品を遊びたいとも限らないわけです。

きっとただひたすらに女性同士のエッチな生々しい会話を聞きながら、ストッキングやら白着やらヒールの画像を眺めていたいという人もいるでしょうからね。

多数派でない人たちもフォローするという姿勢はものすごく大事だと思います。そこから火がついてそのジャンルが盛り上がるっていうこともありますからね。
(この作品の続編が出なかったことから、試みは失敗だったのかもしれませんが)

しかし、この作品の何がすごいって、これだけの濃厚な画像が詰まってて
フロッピー2枚組だったってことだよなw

≫EXIT

お疲れ様でした!

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