勇者の塔 33F
No.0098
発売年:1985年
開発元:工画堂スタジオ
ジャンル:SFロールプレイングゲーム
発売機種:PC-88、PC-98、X1、FM-7ほか
※画像はすべてPC88版のものです
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概要
「コズミックソルジャー」は1985年に、「覇邪の封印」「パワードールズ」などで有名な「工画堂スタジオ」より発売されたSFロールプレイングゲームで、後に発売された「サイキックウォー」の前作品にあたります。
後の作品に繋がる”工画堂スタジオらしい”非常に独特なシステムでも話題にもなりましたが、何よりユーザーにインパクトを与えたのは画面上のあらゆるゲームに必要な情報よりも大きく描かれた、
”ビキニ姿の女性”でした。
ストーリーのほうは、プレイヤーは解放同盟の工作員となり、自らのサイキック能力を封じ込めているμ-80の解除方法を記したファイルを探しだすこと。らしいです。
画面構成
さて、信じられないかもしれませんが本作は「ウィザードリィ」タイプの「3Dダンジョン探索型RPG」です。
え?画面のどこに3Dダンジョンがあるの?!と思うでしょ?ところがあるんですよ、上の画像中央部の赤枠内を見てください。ちゃんと3Dダンジョンが描かれていますよね?
めっちゃ小さいですけどw
簡単に画面の説明をすると、画面上部の緑色のバーがある部分がプレイヤー(パーティ)の攻撃力、防御力(体力含む)、そして経験値を表示するエリア。
その下がパーティの状態(装備や道具)、及び敵の状態(種類や数、体力)を表示するエリア。
さらにその下が、ダンジョンの描画と情報(場所や方向)の表示エリアで、その下が実行コマンドの表示エリアです。
そして画面右下がパーティが戦闘をしている敵の画像(つってもただ拡大しただけ)表示のエリアになります。
左の女性については…まあ、後にしましょう。
戦闘
まずこのゲームを説明するにあたっては、最初に独特な戦闘システムについて説明しないと始まらないような気がするので、まずそこから始めましょう。
街やダンジョンで敵と遭遇し戦闘になると、まずこちらの攻撃の「本気度」を設定します。これは簡単に言えば武器から出るビームの”出力”です。
なんでそんなものがあるのかは後述しますが、本気度を決めるとまずこっちが相手に攻撃を加え(基本的にこっちから攻撃できる)、それで相手が死ななければ相手が攻撃してきます。
どちらかの「GARD」のバー(プレイヤーは最上段、敵は敵の頭上にある)が0になったら戦闘終了です。
GARDの値(バーの長さ)は「キャラクターの体力+防具の耐久力」で、攻撃を受けるとまず防具に対してダメージが入ります。
与えられたダメージが防具の耐久力を超えると防具は破壊され、その後オーバーした分が体力から奪われます。
防具の耐久値はいくつかの手段で回復が可能ですが、一度防具が破壊されてしまうと防具はなくなり以後は直接体力にダメージが入るようになってしまいます。
そしてここが非常に特殊な部分で、プレイヤーは最大で5人までの仲間でパーティを組むことが可能で、仲間に入れるとそのメンバーの体力と防具耐久力がGARDに上乗せ(加算ではない)されます。
そしてパーティを組んでいる際に敵からダメージを受けると、必ず一番敵に近い位置にいる(主人公に最も遠い)メンバーの防具耐久力、体力の順に減っていくんです。
パーティの隊列は変更できないので、つまるところ主人公以外のパーティメンバーが存在する限り、主人公が死ぬことはない。悪く言えば主人公以外のキャラは、主人公の盾なわけです。
5人でパーティーを組むと画像のように、メンバーそれぞれの体力+防具値がGARDに並びます。
これと同様に、各メンバーの基本攻撃力+武器攻撃力がGARDの上にある「ATT.」というバーに並び、これが敵のGARDバーにダメージを与える、パーティの総合攻撃力となります。
つまりさっさと仲間を見つけてフルメンバーにしたほうが”戦闘を行う点では”非常に有利となるわけです。
仲間は「覇邪の封印」のようにどこかに姿を変えて隠れてるというわけではなく、遭遇した敵を”勧誘”して仲間にします。
仲間になってくれないタイプもいるようですが、基本的には敵に遭遇した際に「話しかける>仲間にする」で敵を仲間にすることが可能です。
種族によって体力や基本攻撃力に違いはありますが、それほど大差はないのでメンバー選びは好みで構わないようです。
ちなみに先程も言いましたが、パーティの隊列を変更することはできません。しかし、5人フルメンバーの状態で敵の勧誘に成功すると、既存のメンバーと「入れ替える」ことは可能です。
経験値
さて、RPGといえば”経験値とレベルアップ”がつきものですが、本作にもそういうシステムはあります。が、これもかなり特殊でプレイヤーにとってはちょっと”ネック”となる要因でもあります。
まず経験値はATT.とGARDそれぞれに存在し、それぞれ取得できる”条件”が違います。
GARDの経験値は通常のRPGと同じように敵を全滅させることで上昇しますが、ATT.が特殊で「敵を降伏させる」必要があるんです。
敵を降伏させるには”敵のGARD値を殺さない程度に残す”のが手っ取り早く、この調整のために最初に説明した攻撃の”本気度”を使用するんです。上手くいくとお金か情報を差し出して敵が降伏してきます(しない奴もいる)。
こうして経験値を得ると、ATT.及びGARDバーの上(下)にある水色のバーが伸びます。そしてこの水色のバーが”一定値”になるとレベルが上がりメンバーそれぞれの体力と基本攻撃力が上昇します。
ところがこの”一定値”というものが曲者で、なんと水色のバーが緑のバーの最大値に並んだらレベルアップになるんです。
さっき説明しましたが、緑のバーはメンバー全員分の体力(攻撃力)+防具耐久力(武器攻撃力)が並んだものですから、つまりはメンバーが多いほど、あるいはメンバーの武装が強いほどレベルアップは困難になるんです。
なのでさっき、さっさとフルメンバーにしたほうが、”戦闘を行う点では”有利と言ったわけです。
サポートアンドロイド
さてお待たせしました(してませんか?)。画面の左に何よりも大きく表示されているこの謎の女性について説明しましょう。
このビキニ姿(形状的には”モノキニ”かな)の女性の正体は、なんと主人公の相棒である「アンドロイド」なのです。名作漫画「コブラ」に登場するコブラの相棒「アーマロイドレディ」みたいなものですね。
しかしゲームが始まったばかりの時はレディのように戦闘に参加してくれるわけではなく、それどころか何も出来ない、何もしてくれない、ただの”目の保養”要因でしかありません。
しかしゲームを進めていくと、アンドロイドのパーツを見つけることができ、それをアンドロイドに装着することで彼女はそのパーツに該当した能力を発揮することができるようになります。
また、その際に若干ですがグラフィックが変わります。
パーツの能力は、敵の強さを測ってセリフで表現してくれたり、戦闘終了後に防具のダメージや体力を回復してくれたりと様々で、最終的には戦闘にも参加、さらにはXXXもできてしまうほどパワーアップします。
あ、ちなみにこのゲーム18禁ではないですよ?
最後に
本作には、他にも普通のRPGといろんな意味で一線を画す特殊な部分があるのですが、さすがに全部は書ききれないので、今後プレイ日記などを記事にするときがあれば、そちらででも書いていこうかと思います。
それに今回の部分だけでも、十分特殊なゲームだというのはわかってもらえたんじゃないでしょうか?
では最後に簡単に説明できるこのゲームの「お遊び」的な部分を説明して終わりにしたいと思います。
- 町中にあるジャンクショップに「Emmy」というアイテムが売っている。
- 敵がよく”関西弁”で話す。
- 鎧の形状や名前、アイテムの名前などがいろいろ危ない(ガン○ムやらバイフ○ム、浅○飴、ピップエ○キバンなど)。
※「Emmy」は工画堂スタジオの別ゲームで、人工知能をもつ女性に言葉を教えるゲーム
などなど、プレイ中におもわずクスっと笑ってしまいそうなものが多いです。こういうパロディ的な要素は、続編の「サイキックウォー」にも受け継がれていましたね。
あ、最後の最後に余談なんですが、個人的にこのゲームについて、体力や経験値をバー表示にしたり、武器や防具の状況がグラフィックでわかったり、敵の数が数字でなくグラフィックで表示されたりと、なんかいろいろ「ザ・ブラックオニキス」っぽい要素を含んでいるゲームだなと思いました。
ビームが飛んだりするのも「ザ・ファイアクリスタル」の魔法っぽいし。結構意識してたんでしょうかね?
≫EXIT
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