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『リップスティック』

隠者の迷宮 B30

発売年:1987年
開発元:フェアリーテール
ジャンル:アダルトCG集
発売機種:PC-88、PC-98
※画像は全てPC-88版のものです

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「リップスティック」とは

『今までに、これほど可憐なグラフィックデータ集があったであろうか?いや、ない(反語)。手抜きと妥協を完全に拒絶した、ビューティフルなグラフィック。』

ゲームを起動するとこのような素晴らしい自画自賛で始まる「リップスティック」は、1987年に「ほっとMILK」や「殺しのドレス」、「狂った果実」などで有名な「フェアリーテール」から発売されたアダルトグラフィックデータ集です。

当時のアダルトゲームは、まあどうでもいいようなミニゲームや未熟なAVGっぽいものを長々やらされて、それでやっと「ご褒美グラフィック」としてエッチな画像を見れるというものが大半でした。

しかし本作は、そういうのを一切切り捨てて
「もう最初からエッチなCG集でいいじゃんw」
という思い切った発想の作品です。

CG集なのでゲーム(とは言えないけど)を開始したら、あとはグラフィックが表示されるたびにリターンキーで次の画像に送るだけ、時折ちょっとした「アニメーション効果」のあるCGも入っており、その場合はスペースキーでアニメーションの再生、エスケープキーで中止します。
それ以外の操作はありません。

本作は対象のジャンルを分けた全5作品が発売されました。

自画自賛しているだけあって物によってちょっと差はあるものの、全体的に当時としては高いクオリティのCGが収録されていたのですが、ただ如何せん
CGの枚数が少ない
というのが難点でしたね。

それぞれ10枚ちょっとずつしかCGが収録されていません。それなのに値段がそれぞれ3千円と内容を知っていたらちょっと手が出せないレベルでしたね。

「リップスティック」の5作品

ちなみにその5作品は以下のようになっています。

#1 ロリータ編

まあ名前のとおり幼女を対象とした作品です。とはいえさすがに「直接的」なシーンは無く、あくまで「愛でる」レベルのものですね。

#2 女子学生編

まだCGの対象となっている年齢が「学生」と低い事も有り、比較的健康的なレベルのエッチで収まっています。ただし1枚だけレ〇プを想像させるようなCGがありました。

#3 OL編

ここからは大人の女性ということで、性的要素も過激さをちょっと増しています。
個人的に「新谷かおる」氏の漫画に出てきそうな女性が好み(このページ2枚目のCG)です。

#4 ナース編

「病院もの」ではありますが、内容は割と明るいほうです(「〇〇病院の人々」じゃないんだからw)。女性が多い職場というイメージからでしょうか、どういうわけか「レズ」もののCGも入ってます。

#5 スチュワーデス編

機内や航空会社のビル内での、スチュワーデスのエッチなCGが入っています。これもレズものあり。裸や下着姿になるとシチュエーションがわかりにくくなるためか、裸でも制服の帽子なんかをつけてましたw

この当時の流行りでもあったんですが、5作品で全体的にCGに登場する女性に「むっちり系」が多くて、非常に私好みではあるのですが、やはり枚数の物足りなさと、CGのバックに延々と同じBGMが流れ続けるというのもちょっと残念でした。

あとCG集だからしょうがないとは思うんですけど、せめて短くてもいいから「セリフ」があったらもっと役に立った(何の?)かもしれませんね。

ここから発展してAVGへ

このCG集が好評を得たからなのかはわかりませんが、本作発売の翌年1988年に本作のCGを流用した(とはいえ書き直し&追加CGも多い)「リップスティックアドベンチャー」という作品が同社から発売されています。

単なるCG集から、CGも増えてセリフもついたちゃんとしたゲームへと進化したわけですね。

この作品は一般のAVGとしてはまだ物足りない部分があるものの、当時のアダルトゲームにしてはかなり出来のいいAVGとなっていました。こちらの作品も機会があれば紹介したいと思っています。

あ、そういえば。

この「リップスティック」って作品、ファミコン版もあったんですよねw
ファミコンですからグラフィックは大きく劣ってしまうんですが、こちらは絵合わせパズルになっていたため一応本作よりは「ゲーム」でしたw

≫EXIT

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