元帥の塔 39F
No.0271
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いらっしゃいませ!

管理人じゃ。

謎の妖精よ。

夏じゃ!

もう夏も終わるわよ?(今9月)

夏といったら甲子園じゃ!

夏の甲子園もとっくに終わったわよ?(今9月)

うう…完全にタイミングを逃した…

ま、まあ体調崩したり色々あったし、それにタイミング良すぎても逆に暴行問題に乗っかったみた…

それ以上良くない

それ以上良くない

そんな訳で今回は、完全に遅きに失した夏の高校野球をテーマにした作品を紹介するぞい!

あら?でもあなた野球ゲーム苦手じゃなかったっけ?

ところが、今回のは野球ゲームと言ってもちょっと毛色が違うんじゃよ。
では入るが良い、元帥の塔39Fじゃ!
本記事を読み進める前に…
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「栄冠は君に」の概要

「栄冠は君に 高校野球全国大会」は、1990年に「アートディンク」より発売された、全国高校野球全国大会をテーマにした育成シミュレーションゲームです。
当時高校野球をテーマにしたゲームというのも珍しかったのですが、本作はプレイヤーが野球部の「選手」としてではなく「監督」として甲子園優勝を目指すという、当時ではかなり特徴的なジャンルのゲームだったと言えるでしょう。
またプレイヤーが監督として所属する野球部がある学校を、当時実際に実在する全国の高校(名前はちょっとボカされてる)から自由に選べるというのも、更に輪をかけて特徴的だったと言える作品でした。
因みに1994年に同タイトルの作品がPCエンジンで発売されていますが、システムが少々変わっている部分があるので今回の紹介内容からは除外しています。
「栄冠は君に」のシステムと流れ
まず本作はについて端的に説明すると、プレイヤーが高校の野球部の監督となって選手を育成、高校野球全国大会に出場し優勝を目指すという、一般的な野球ゲームではなく育成シミュレーションに分類される作品となっています。
ではここから、本作のシステムとゲームの流れについて説明していきましょう。
全国3990校の高校から選択
最初に、本作はフルマウスオペレーションとなっており、ごく一部の文字入力を除けばキーボードは使用しません。

まずゲームが始まったらプレイヤーは最初に自分が所属する野球部がある高校を選択する必要があるのですが、選択できる高校はなんと全国47都道府県の当時実在した3990もの高校(をちょっともじった名前)になっていました。

その為プレイヤーは自身の出身校の野球部の監督になれたり、または高校野球の有名強豪校のの監督になってみる事なども可能になっています。ちなみに選択した高校の名前を変えることも可能なので、本当の高校名にして遊ぶことも全く架空の高校名にする事も可能でした。

因みに各学校には野球部の強さランクが設定されておるぞ

あなたの母校はランク幾つだったかな?
自身が高校生時代に果たせなかった甲子園の夢を、本作で自身が監督となって果たすという事ができるのは、本作の非常に面白い部分だと言えるでしょう。

学校を選んだ後は、その学校の野球部ユニフォームをプレイヤーが選択することが可能なので、気に入ったユニフォームを選びましょう。
そしてユニフォームが決まったら、いよいよ甲子園目指しての長い道のりが始まります。そのためにまずプレイヤーがやるべき事、それは部員達に練習の指示をする事です。
地区予選への40日間の練習
本作は、高校野球全国大会の地区大会が始まる40日前から始まります。ここからプレイヤーが監督として野球部員に対し、練習内容を1日毎に決めて実行させていく事になります。

練習内容としては主に守備・打撃・筋力・投球・足腰があり、それぞれについて全体、学年単位、ポジション単位、または個人単位やレギュラーだけなど細かく指示して練習させる事ができました。

因みに、練習メニューにある「前回同様」を選ぶと、前日の練習で個々に指示した練習を勝手に実行してくれるぞい

そういう機能は、地味に助かるわね?
練習は1日に1つだけ実行することができ、それによって部員の自信、体力、気力、疲労、打力、打技、球速、制球、走力、走技、内守、外守などの能力値が、実行した練習により変動します(変動値はランダム)。

本作はこの手の育成シミュレーションにしては珍しく、コマンドを実行して何かの能力が上がると他の能力が下がるという事が基本的にありませんので、練習した分部員たちは確実に成長していきます。

努力は人を裏切らない、じゃな

それはそうと、能力値の中に”疲労”ってのがあったんだけど…?

だからと言って、ただがむしゃらに練習を繰り返して良いかと言うとそうでもありません。
練習を続けていくと部員の”疲労”という能力値が高くなっていき、疲労が高いと選手が試合でポテンシャルを発揮できなくなる為、適度に休養を与えて疲労を減少させる必要もありました。

尚、休養を与えた場合は部員の能力値が若干下がってしまうのですが、”技術講習”という練習であれば、疲労を若干解消しつつ能力を上げる事も可能になっています。
このような感じでプレイヤーは練習を繰り返して部員の能力を上げつつ、かつ適度な休養も与えつつ、高校野球全国大会が開催される日に備えて行くのです。因みに大会開催までの日数は、画面右上に表示されていますので常に気にして置きましょう。
試合に向けてレギュラーの決定
ではいざ全国大会の地区大会出場へ…と言いたいところですがその前に、本作では練習期間中に決まったタイミングで他校から練習試合を申し込まれる事があります。

練習試合の申し込みは40日の間に3回発生し、どこで受けるかそれとも全部断るか、それはプレイヤーの自由です。
ですが、部員たちの成長を確認しておく良い機会とも言えるので、もし試合を受けるつもりがあるのなら、実力を発揮できるようタイミングを合わせて休養も与えて起きましょう。

因みに練習試合は通常の練習以上に疲労が溜まるので、試合の翌日はしっかり休養を与える必要があるのう

試合とその前後の休養に費やす日数を考えると…練習試合は余り受けないほうがいいのかも?
尚、練習試合のやり方は全国大会の場合と変わらないので後で説明します。
ただ練習試合を受けるにしろ受けないにしろ、ある程度のタイミングで決めておかなければならない事がありました。それは主将と正選手(レギュラー)の決定です。

プレイヤーは各部員の能力を見定めて主将と、各ポジション別にレギュラーを決定していく事になるのですが、注意すべきは能力の問題だけではありませんでした。それが何かというと、なんと三年生を差し置いて一、二年生がレギュラーを取ると、三年生の自信などのパラメータが下がってしまうのです。
また一度レギュラー入りした部員がレギュラーから外されても、外された部員のパラメータが下がってしまいます。本作は、この辺何か妙にリアルに作られていましたね。

レギュラーに選ばれた一年生を、選ばれなかった上級生がいじめたり…

このゲームにいじめはありません!
自信の能力値は練習では簡単に上がらない能力値なので、レギュラー決めはしっかり考えて行い、本当に必要じゃない限り安易にレギュラーの入れ替えはしないほうがいいでしょう。
全国大会への出場を賭けて
前述の通り、本作は地区大会の40日前からゲームスタートとなり、そこから練習の日々を繰り返していく事になるのですが、地区大会の5日前になると地区大会のトーナメント表が発表されます。

そして残りの5日が経過すると、いよいよ高校野球全国大会の地区大会の開始です。まず自校以外の試合がスコアボードに結果だけで次々と表示されていき、やがてプレイヤーの高校の出番に。
試合開始前、全部員の中からレギュラー以外にベンチ入りする補欠メンバーを選び、その後打順、さらに一塁、三塁コーチャーを設定したらいよいよ試合開始です。

試合が始まると画面は球場を上から見たような視点になり、そこで選手たちは自動で動き勝手に試合を進めていくので、通常の野球ゲームのように”プレイヤーが選手を操作する”と言うことは、本作ではできません。

それにしても、視点が高すぎて選手が豆粒のよう…w

じゃがよく見ると、省略なしにちゃんとリアルな野球の試合をしているんじゃぞ?

選手を操作できないかわりに、試合中にプレイヤーは監督として任意のタイミングで試合を止め、選手達に対して指示を出すという事は可能になっており、これこそが本作の”キモ”の部分だったと言えるでしょう。
指示できる内容として現在自校が攻撃側の場合、バッターの交代や犠牲フライの指示、ランナーの交代、盗塁、ヒットエンドランの指示などが行えます。
反対に自校が守備側の場合は、守備の交代や前進守備の指示、またはピッチャーへの牽制の頻度や敬遠指示などが行えました。
このように自動で進んでいく試合の流れを見つつ、適したタイミングで選手に指示を与え、監督として試合を動かしていく。その中で自身の采配がチームの勝利に繋がる一手となるというのは、野球が好きな人ならたまらない快感を味わえる事でしょう。

ただし監督が指示したからと言って、選手が指示通りに動けるかどうかはまた別問題じゃがな?

そりゃ監督に「打て!」って指示されて打てるんなら苦労しないわねw
因みに本作での試合は、実際の野球の試合と同じように選手が動き、守備につき、走り、ボールが投げられ、投げ返され、遠くに打たれといった様子がしっかり省略されずにリアルに描かれていました。

そのため普通にプレイしていると、1試合終わるのに結構な時間が掛かってしまいます(と言っても通常で20分くらい?)。そこでもっと早く試合を進めたい場合は、試合中の指示メニューにある「スピード」を使う事で、試合の進行を早める事も可能です。

ただ余り早くし過ぎると、選手に指示を出すタイミングを逃してしまう事もあるのう

特に指示を出すまでもない状況なら、早送りでもいいかもしれないわね

そうして9回裏まで行い決着が着けば試合終了です(コールド試合、延長戦もあり)。
もしこれが練習試合であった場合は、勝敗に関係なくまた次の日からの練習となりますが、地区大会(または全国大会)の場合は、試合に勝っていたなら次の回戦に進めるものの、負けた場合はそこでゲームオーバーとなります。
尚、本作には”2年目”という概念はありません。

そして勝利を続けていき地区大会の決勝で勝利できれば、次は甲子園での全国大会に出場が決まり、甲子園での決勝に勝利できれば、自校が高校野球全国大会の優勝校の栄誉を手に入れる事ができ、晴れてエンディングとなりました。
尚、地区大会(または全国大会)で次の回線に進んだ場合、選手に休憩を与える事が出来ないため疲労が積み重なってしまいます。場合によっては、選手の交代(特にピッチャー)も視野に入れておきましょう。

因みに、地区大会から全国大会の間は10日間の空きがあるのでしっかり休養を取らせつつ、今までの試合で足りなかったところを調整する事も可能になっており、それが終わればいよいよ甲子園での全国大会です!
甲子園でのゲームプレイについては地区大会と同じになるので、ここでで本作「栄冠は君に」のシステムと流れについての説明を終わりたいと思います。如何だったでしょうか?もし興味が湧いたら、あなたも監督になって甲子園を目指してみませんか?
《まとめ》実にアートディンクらしい作品
ては最後にまとめになりますが、まず何より本作「栄冠は君に」は、高校野球をテーマにした”育成ゲーム”という非常に珍しかった作品で、こういうところはさすが目の付け所が違うアートディンクだったなと思える点です。

今更言うのもなんですが、私は野球というものがプロであれ高校野球であれ昔っから興味が薄く、ゲームとかもほとんど遊んできませんでした。
ですがそんな私でも、野球好き(特に高校野球)な人なら、自分が母校の野球部や名門校の野球部の監督になって甲子園を目指したいと言うドリームはきっとあると確信していて、そう言う人達に本作は非常に刺さる作品だったと言えるでしょう。
現に私の会社の無類の野球好きの人にこの作品の話をしたらめっちゃテンション上がってましたし、今でもそういう高校野球の監督になれるゲームが出ていることもこういうのが好きな人が多いと言う証ではないでしょうか。
正にアートディンクの先見の明ですね。
ただ今回遊んでみて思ったのは、いかんせん地味過ぎるという事。

練習も試合もただ一方向からみた映像なだけで淡々としすぎていて、例え試合で満塁ホームランを打ったとしても何か特殊効果がある訳でもなく点が入るだけ。
だがこの地味さというか硬派なところもまた、アートディンクっぽいとも言えるかなと。
またシステム面では40日だけとはいえ毎日スケジュールを組むのは面倒だったので、1週間単位で事前にスケジュールを決められればもうちょっと遊びやすかったかも、あと試合のスピードはメニューからじゃなく画面上からいつでも変えられるとなお良かったかもです。
あと折角高校名が自由に変えられるのだから、部員の名前も自由にいじれたら良かったかもしれません。そうしたら自分たちが野球部だった頃の部員名にするとか、自分の好きな別作品のキャラで野球できるとか、そういう楽しみ方もできたかな。

それにしても、全国3096校全部の一年から三年までの部員全員の能力値を設定したのは凄いの一言。しかも、ちゃんと当時強かった学校には強い部員を用意しているようなので、ちゃんと下調べして設定してたんだなぁと、真面目にあたまが下がる思いでした。
本作は後にシリーズ化していて、パソコンでは3まで発売されていました。こちらについて、本作からどのように仕様が変わっているのか、遊びやすくなっているのか、この辺も気になるところです。いつかこれらの続編についても紹介できればなと思いました。
如何だったでしょうか、皆さんはこの作品をどう感じましたか?遊んだことはありますか?よろしければ、コメントにてご意見をお聞かせください。ではまた、次回のクラシックゲーム紹介でお会いしましょう。
あそびたくなったら?
今回の記事を読んで、もしこれを機に「栄冠は君に」を遊んでみたいと思った方は、以下のリンクを参考にしてみてください。
ProjectEGGにて購入
現在「ProjectEGG」にてPC-9801版を購入して遊ぶことが可能となっています。尚、ProjectEGGでゲームを購入するにはゲーム代金以外に、ユーザー登録(無料)とサービス料として550円の月額が必要になりますのでご注意ください。
Steamにて購入
現在「Steam」にて「栄冠は君に」、「栄冠は君に2」、「栄冠は君に3」の3本をセットにした「栄冠は君に レジェンドパック」を購入して遊ぶことが可能となっています。
≫EXIT
お疲れ様でした!

今回の記事はどうだったかの?何か感じた事があればどんなことでもコメントに残してくだされ。それと当ブログは以下のブログランキングに参加しておる。クリックして貰えるとわしの「やる気」がめちゃアップするぞい!

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コメント
ある日突然、野球に興味も縁もなかった兄が買ってきたゲームだ。
日本ファルコムのゲームとかそういうのばっかりやる人だったのに何故?
と聞いたらなんでだろう、と聞かれた当人も首をかしげてたっけ。
ゲームシステム的な問題もあるんでしょうが、念入りな調整と練習の結果、
母校……と思われる学校で甲子園行けたけど……。
どんだけ練習したってぜってー無理、と友達と一緒に笑っていたことが懐かしい。
コメントありがとうございます。
>興味も縁もなかった兄が買ってきた
案外そういう出会いってありますよね。私は新品のゲームは良く考えて買ってましたが、中古のゲームとかは割とインスピレーションで買う時がありましたね。因みにそれで出会ったのが、マンハッタン・レクイエムって名作ADVでした。
>どんだけ練習したってぜってー無理
ゲームはやればやるほど力は付きますが、現実はそうはならないですからねw
育成は88年のベストプレープロ野球が草分けですかね。(85にベストナインプロ野球が出たとはいえ知名度的に)
レースゲームではなく、馬を出走までこぎつけたらレースは見守るしかないベスト競馬ダービースタリオンも同様の意味で当初ベストシリーズでした。
コメントありがとうございます。
>育成は88年のベストプレープロ野球
そうですね育成要素のある野球ゲームや、高校野球のゲームとかはあったのですが、育成メインの高校野球ゲームという事で、珍しい作品でした。
>ダービースタリオンも同様の意味で
これも今考えると凄い着眼点ですよね、競馬というギャンブルが主役のコンテンツで、馬の育成という部分に重きを置いたゲームと言う…。