元帥の塔25F/No.0184
発売年:1994年
開発元:ファミリーソフト
ジャンル:戦略SLG
発売機種:PC-98など
≫ENTER
いらっしゃいませ!
『マクロス 新作TVシリーズ始動!』
そんなニュースが少し前に私の耳にも届いてきました。1982年「超時空要塞マクロス」のTV放送後、劇場版アニメ、OVA、そしてまたTVシリーズと30年以上続いてきたマクロスシリーズに、2009年の「マクロスF」以来6年ぶりの新作TVシリーズが製作されるということで、今後の情報展開に非常に興味が沸きますね。マクロスといえば戦闘機(バトル)と歌(アイドル)と三角関係(恋愛)というのが基盤となってる作品ですから、個人的には近年のアイドルアニメブームの影響で、ヒロインがアイドルグループのうちの一人という可能性も高いのでは?と考えてしまいます。
といった流れもありまして、今回御紹介するのはその「超時空要塞マクロス」を題材にしたパソコンゲームです。
本記事を読み進める前に…
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「超時空要塞マクロス スカルリーダー」とは
『超時空要塞マクロス スカルリーダー』は、1994年に「韋駄天いかせ男」や「刑事大打撃」などで有名な「ファミリーソフト」から発売されたSFシミュレーションゲームで、1993年に発売された「超時空要塞マクロス リメンバーミー」の続編にあたります。
また本作発売の同年に続編「超時空要塞マクロス ラブストーリーズ」が発売されており、後にこの3本がセットになった「超時空要塞マクロス スカルリーダー・コンプリートパック」というものも発売されていました。
本作でプレイヤーはアニメの主人公である「一条輝」となり、ストーリーの進行に伴った戦場で敵「ゼントラーディ軍」と戦い生き残って行かなければいけません。本作における基本的なゲーム内容はシミュレーションゲームなのですが、シミュレーションパートが始まる前には、一条輝となってマクロス艦内を歩き回るアドベンチャーパートというのがあり、そこでの輝の行動によりその後のストーリーに若干の違いが発生したりもします。
ちなみに本作の世界観は、基本的なストーリーやキャラクター、メカのデザインは劇場版に準じているようです(マクロスの腕部分がTV版のダイダロスではなくてアームド1になってる)が、ストーリー中にTV版のタイトルが表示されたり、物語がマクロスの進宙式から始まったりとちょっとTV版の要素も含まれているようでした。
アドベンチャーゲームパート
ヒロインがミンメイじゃない?
ゲームを始めると最初にオープニングストーリーが語られ、その後まずアドベンチャーゲームパートが始まります。ここでは一条輝を操作してマクロス艦内を動き回るのですが、まあ大仰にAVGパートなどといっても一般的なAVGとは全然違ういたって簡素なもので、できることといえば行きたい場所を選択してそこにいる誰かと「話す」ということくらいでした。
最初にも言いましたが、ここでのプレイヤーの行動によりストーリーが若干変化します。いやストーリーというより「ヒロイン」が変化するというのが正しいかもしれません。というのも、なんと輝が街で出会い最初に声をかけた女性がストーリーヒロインとなるんです。もちろんヒロインになるキャラは限定されていてしかもそれは、
リン・ミンメイではないのです!
TV版や劇場版ではストーリーの最初に輝とミンメイは出会いますが、本作ではそういった出会いはありません。輝が出会うのは「佐伯ひろみ」などのファミリーソフトのマクロスゲームにのみ登場するオリジナルキャラなんです。このオリジナルキャラたちと輝がどのような関係になっていくのか、ミンメイは登場するのか、美沙とはどうなるのか?それらについては、実は私も最後まで遊んでないのでわかりませんw
シミュレーションゲームパート
戦術モード(組織戦)
AVGパートが終わると、次にSLGパートが始まります。SLGパートは碁盤の目のようなマップ上で自軍と敵軍が交互にユニットを操作していくターン制になっていて、プレイヤーは最初に与えられるミッション(敵の全滅など)をクリアするのが目的です。
また本作での主人公は一応「一条輝」ですが、ここでは輝だけでなく旗艦であるマクロスを含めて、全てのユニットをプレイヤーが操作します。
SLGパートが始まると、最初は旗艦のマクロスしかマップ上に配置されていないので、プレイヤーは発艦コマンドを使ってマクロスからユニットを出撃させるのですが、この「ユニット」は1ユニット=1機ではなく、1ユニット=1中隊(8機)になっており、SLGパートでは移動や攻撃などの行動は全て中隊単位で行うことになっていました(中隊からの離脱や合流は不可)。
1つのユニットは、基本的に1ターンの間に移動と戦闘を1度ずつ行えます。攻撃は敵ユニットが自ユニットが持つ武器の射程に入っている状態なら実行できますが、このSLGパートで使用できる武器は主にミサイル兵器のみで、ガンポッドでの攻撃や格闘戦はできません(少なくともこの時点ではですが)。
戦闘モード(遠距離)
攻撃を実行すると画面が切り替り、それぞれの中隊リーダーの顔と機体が表示され、その後攻撃が敵中隊のうち何機に命中し何機を撃墜したかといった結果が表示されます(本作では攻撃された側の反撃は無い)。中隊内の各機はそれぞれに耐久力が存在し、耐久力が0になると撃墜となり中隊内から削除されます。
このSLGパートでマクロス以外のユニットが使用できる武器は基本的に3種類しかなく、しかもそれぞれ2回分しか無いのですぐに弾切れになります。
またユニットには「燃料」というパラメータもあり、燃料は行動するたびに減少しコレがなくなると行動不可となってしまします。これらの弾薬、燃料、そして機体の損傷(撃墜された機体も含め)は一度マクロスに帰還すると自ターンにはすべて回復するのですが、物資及び機体数は有限なので無駄に浪費するとあとあと尾を引くことになるでしょう。
ちなみにマクロスといえば、戦闘機である「VF-1」の変形(ファイター、ガウォーク、バトロイド)があってナンボという感じですが、このSLGパートでは武器の換装(スーパーパックやアーマーの分離)はできますが、変形そのものは実行することができませんでした。
「えー!?マクロスゲームなのに変形できないの?」と思うかもしれませんが、それには理由があるのです。
戦術モード(小隊戦)
実は本作のSLGパートはもう一つ存在していて、それは言ってみれば「接近戦パート」というようなものでした。
SLGパートでユニット同士が隣接している状態だと攻撃コマンドの中から接近戦を選択することができ、接近戦を実行すると実行したユニットと選択した敵ユニットだけが別マップに表示され接近戦パートが始まります(ちなみにこっちでの1ターンは、SLGパートの1ターンとは別扱い)。
接近戦パートではSLGパートと基本的な操作やルールは似ているのですが、マップ上の1ユニットが今度は1機だけになり、いままでは方向が書かれたただの板みたいだったユニット表示も、それぞれの機体の絵がちゃんと表示されています。そしてこちらの接近戦パートではそれぞれの機体が自由に変形することも可能で、さらに変形している状態ごとの武装や攻撃方法も選択できました。
ゲーム中においては、どうしてもこちらのパートをやっている時間のほうが長くなることが多く、言ってみればこっちがメインのパートであったとも言えます。
またこのSLGパートから接近戦パートという流れが、アニメの作中でも表現されていた「接近する敵中隊へミサイル攻撃で被害を与えてからの接近戦」というのが上手く表現されていたように思えます。
内政パートも存在
さてSLGパートにて目的を達成するとそのミッションは完了となり、次に戦後処理を行う言ってみれば「内政パート」のようなものが始まります。
ここでは毎回プレイヤーに一定のリソースが与えられるので、プレイヤーはそのリソースを前回の戦闘で受けたマクロスそのものの修復や、資材(弾薬や機体)の生産、生産力(リソース)の向上、兵器技術の上昇などに振り分けます。
兵器の技術が向上すると新たな武装(スーパーパックなど)や新たな機体を使用できるようになりますが、前の戦いで無駄に弾薬を消費したり、損害が無駄に大きかったりすると、そっちにリソースを割かないといけなくなり強い武装や機体の入手が遅れてしまうことになります。
さて結構長くなってしまったので、ここら辺で纏めようかと思います。
本作は他にもアニメ原作のシミュレーションゲームを多数作っていた「ファミリーソフト」らしく、非常に原作アニメの雰囲気を再現しており、とくにそのグラフィックのクオリティはハンパ無かったと思います。ただゲーム部分がかなりシビアで、ちゃんと機体や武装のクセとかも把握して使用しないと全然攻撃が当たらなかったり、敵の数も多いのですぐに追い込まれてボコボコにされてしまったりと難易度は高かったと思います。
私も当時本作を買って遊んだのですが、実はある事が理由ですぐに遊ばなくなってしまったんです。
というのは、接近戦のときには機体が変形させることができるという説明は先ほどしましたが、実はなんと接近戦で変形を行うとそのターンは一切行動できないというルールがあり、それが納得できなかったからです。
だってマクロスって言ったら、ファイター形態で突っ込んで行って敵の目の前でバトロイドとかに変形して攻撃、攻撃後にまたファイターに変形して離脱、なんて戦闘が燃えるわけじゃないですか?
なのに敵の目の前で変形したら、以後何もできない棒立ち状態で敵に袋叩きにされちゃうんですよ?「なんじゃそりゃー!?」って思うじゃないですか。だから変形は接近戦が始まって、まだ敵との距離があるうちに済ませちゃうか、やること無いユニットにやらせるかくらいしかなくて、それがどうにも我慢できずにやめちゃったんですよねぇ…。
まあこういったシミュレーションゲームで、スピード感を表現する戦闘というのは土台無理なのは解ってるんですけど、せめて変形で1ターン使用するって仕様だけは勘弁して欲しかったなあと思います。折角買ったのに、それだけの理由でやめちゃう私も私なんですけれどねw
みなさんはこのシリーズで遊んだことありましたか?
≫EXIT
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コメント
初めまして、自分はこのシリーズを全部遊びました。(しかもPC-98で最初に買ったゲーム)
オリジナルキャラやメカもカッコよくて好きでしたね。
マクロスのSLGはPC-98以外にもPC-ENGINEにもありましたね。
マクロスは特性からしてSLGよりもSTGの方が映えるでしょうね。
>Yamさん
私も確かこれ買ったのは、PC9821を買ってすぐぐらいでしたね。あと同じようなガンダムのやつも買いましたが…結局どちらも最後まで遊びませんでしたw
やはりマクロスはドッグファイトが一つの醍醐味ともいえますから、やはりテンポの悪いSLGよりもSTGのほうが適しているのでしょうね。バンプレスとのAC版マクロスとか面白かったしなぁw
懐かしい……。
これの続編のラブストーリーは内政パートがなくて、激情版をベースにしつつもTV版がらみのストーリー展開が多いんでしたっけ。
コンプリートパックでは1小隊が4機編成になって、マップがちょっと狭くなって一戦当たりのスピードが速くなったのは良い修正だったかと思います。
内政パートがなくなったのはちょっと残念だったかもですが。
>>3
銀河英雄伝説なんかもそうですが、こういった作品をゲーム化する際は「戦術」だけ遊びたいのか、「戦略」を含めてあそびたいのか、プレイヤーの気持ちは別れるところですよね。もしかしたらマクロスのファンはドッグファイトの方に力を入れて欲しい人が多かったのかもしれないですね。
原作在りでゲーム化する場合、その原作が何を売りにしているか、を把握してないとダメですよねぇ。
マクロスで言えば「派手なドッグファイト」と「ダブルヒロインとの三角関係」なわけで、ドッグファイトを
メインにするならYamさんの言われるようにSTGが向いていますし、三角関係をメインにするなら恋愛SLG
となるわけですけど、恋愛SLGだけだとマクロスである必然性がほとんど無いし……。
かと言ってPC-98でSTGは鬼門なわけで……。
つまり題材にマクロスを選んだ時点で負けが決まっていたというつまらん結論にw
>>5
たとえば、マックスとミリアを主人公にして、STGとかでミリアに勝つと好感度があがる恋愛SLGみたいなのを作れば解決!(しないw