賢者の塔 46F
No.0157
発売年:1985年
開発元:スタークラフト
ジャンル:コマンド入力式AVG
発売機種:PC-88、FM-7など
≫ENTER
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「マスカレード」とは
「マスカレード」は、1985年に「ファンタジー」や「マイトアンドマジック」で有名な「スタークラフト」より発売されたコマンド入力式アドベンチャーゲームです。
スタークラフトといえば海外作品の移植を多く手がけてきたメーカーですが、本作もそれらと同様に海外の「フェニックスソフトウェア」という会社が1983年に発売した作品を日本用に移植したものです。
プレイヤーは、マフィアに命を狙われている探偵となって、数々の仕掛けや罠を突破し、最終的にマフィアのボスである「ミスタートップ」を倒すことが目的となります。
本作は海外での発売時、クリアしたプレイヤーに対し先着順で賞金(1000ドル)がでたというほど、非常に難易度の高い作品となっていて、実際プレイしてみるとその話も納得できてしまうほどの難しさでした。
英語でのコマンド入力式でゲームを進行
本作は「コマンド入力式」で基本的に「動詞」+「名詞」という文法でコマンドを入力します。
入力するコマンドは英語のみに対応していて、例えば壁を見たい場合であれば「LOOK WALL」というように入力しなければいけませんでした。そのかわり画面に表示されている重要なものについては、メッセージの日本語名称の後にある()内に英語名称が表示されていたので多少はやりやすくなっていましたね。
現在いる場所から他の場所へ移動する場合は、N、S、W、Eの方角を入力することでその方向に移動が可能で、場合によって上へ上る、下へ降りるというような場合は、U、Dと入力することで移動が可能です。
現在いる場所から移動できる方向は、画面の右上に現在の場所から移動できる方向が表示されており、また画面の左上には現在いる場所の名称が表示されていたので、マッピングするのには便利でした。
ただし、この作品のシステム面は難易度の高さとまったく関係はありません。
ホテルから出られない!
さて、物語は主人公がある有名な殺し屋をホテルの部屋まで追い詰め殺害したところから始まります。
ここからマフィアのボスにつながる情報を集めるために、殺し屋の体や持ち物を調べたり、ホテル内を探索してみたりしていると、なんと主人公はホテル内に時限爆弾が設置されているのを見つけます。
これは危ないとホテルを脱出するとなにやら怪しい男に着けまわされ、ザシューッ!!と投げナイフであっさり殺されてしまいます。もちろん逃げ切ることもできません。
ならばホテルの中から別な方法で逃げ道を探そうと、あれやこれやとホテル内を探索していると、ドッカーン!!と爆弾が爆発して死んでしまいます。
どーしろと?(#^ω^)ピキピキ
コマンド入力回数に制限が…
実は本作では1コマンド実行するたびに時間が1分進むようになっていて、ゲーム開始時が5:00で爆弾のタイマーが6:13なのでコマンドを73回実行するまでに何らかの方法でホテルを脱出しないといけないわけです(ちなみに移動や時計で時間を確認するのも1分消費する)。
しかもこのホテルを抜け出す方法が超絶難しいため、このゲームをプレイした多くの人がおそらくホテルを脱出することなく何度も爆死して行ったことでしょう。
念のため行っておきますが、このゲーム
ホテル脱出ゲームではありませんよ?wこのホテルはまだ序盤で、まだまだこの先があるんです。眩暈がしてきますねw
本作は実行するコマンドの動詞そのものはそれほど難しいものではなく、普通のAVGで使うようなLOOK、SEARCH、TAKEとかそういうもので十分なのです。本作の難易度を上げているのは、主にどのアイテムをどこでいつ使うのかがなかなか予想できないことにあると思います。
攻略のキーとなるコマンド
PUT(置く)
先ほどアイテムを使うタイミングの不可解さが高難易度の原因ではないかといいましたが、それに関して本作で非常に「キモ」となる2つのコマンドについてちょっと説明しましょう。
まず「PUT(置く)」というコマンドですが、これは大抵どんなAVGでも存在する、所持しているアイテムを特定の場所に置くというコマンドですね。例えば「壷を台の上に置いてスイッチを作動させる」とかね、ただし本作ではちょっとこれの用途が代わってきます。
本作では主人公が所持できるアイテムの数に制限があり、それがかなり少ないんです(7個くらい)。なので話を進めていって何かアイテムを見つけたとしても所持品がいっぱいだと、せっかく見つけても取ることができないのです。そこで役に立つのが「PUT」というコマンド。
PUT+アイテム名で実行すると、そのアイテムを一時的にその場所に置くことができます(置くと画面の右下に置かれているアイテムのアイコンが出る)。これはDROP(捨てる)とは違うので、あとで必要になったら同じ場所に来て「TAKE」で拾うことができるんです。なのでそのアイテムが今必要なものなのか、後で取りに来ればいいのかを所持品の数と相談して考えて入れ替えながらゲームを進める必要があります。
WEAR(身に着ける)
次に本作ではゲームを進めていると、ヘルメットやグローブなどの「身に着ける」アイテムをみつけることがあり、これらは「WEAR」というコマンドで身につけることができます。ヘルメットやグローブなんかはなんとなく身に着けることの意味が想像できるのでいいのですが、そうではなくまったくゲーム上の存在意義が見えてこないアイテムを見つけることもあります。
お面、花、あるいはブラジャーなどWEARで身に着けることはできるのですが、その用途がゲームをやっていても全然わからないのです。しかも身に着けているものも1個の所持品としてカウントされますから、先に言ったように所持品数の制限があるシステム上ではこんなもの「邪魔」以外のなにものでもありません。
しかしこの無意味に見えるアイテムたちが本当に無意味なのか、本当にゲームクリアには必要ないのか?それは、本作のタイトルである「マスカレード」がすべてを語っているのかも知れません(若干ネタバレ?)。
最後に。
本作はその難易度でも印象に残っている作品ですが、個人的にはそのグラフィックでも当時記憶に強く残っていた作品でした。なんせさすが海外の作品といいますか、登場するキャラクターたちのタッチが非常に日本の感覚から外れまくってていたのでw
みんな揃いも揃って「カマドウマ」みたいなアンバランスな体系してて、なんか戦時中の「風刺画」を連想させるような特徴的なグラフィックでした。まあだから当然のごとく、私は買おうという気持ちにはなりませんでしたけどね(当時はアニメタッチの作品ばかり買ってたし)w
逆に買っていたとしても1000%解けずに投げ出していた事でしょう。
いままで述べてきた要素に加え、さらに色んなところにデストラップが仕掛けられているし、アイテムの使用、取り損ねによるハマリなどもありましたから当時の私には、いやそれどころか現在の私にだってこんな難易度の作品は無理でしょうw
…っていうかこの作品、
自力で解けた人いるんですか?
いや、そんな人いたらマジ尊敬するわ…。
≫EXIT
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