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『ファランクス』ZOOMが手掛けたX68000専用タイトル第三弾!独特のシステムをもつ高難易度STG【クラシックゲーム紹介】

射手の塔 32F
No.0267

今回紹介するのは「ZOOM」という会社の作品なんじゃが、

あー、前に紹介した「ジェノサイド」を作った会社ね?

そうじゃ。
そして「ジェノサイド」もそうじゃったんじゃが、今回紹介する作品もなんとX68000専用として発売されたSTGだったんじゃよ

わざわざ専用で作ったってことは、よっぽどX68000に注力していたメーカーだったのねー?

X68000ユーザーにとっては頼もしいメーカーたったじゃろうな、ただ…

ただ?

難易d…まあ詳しくはこれから説明していくとしようか、
では入るがよい、射手の塔32Fじゃ!

本記事を読み進める前に…

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概要

タイトルファランクス
ジャンル横スクロール型シューティングゲーム
発売年1991年
販売ズーム
発売機種X68000、スーパーファミコン
前作なし
次作なし

「ファランクス」は、1991年に「ズーム」よりX68000用に発売された横スクロールシューティングゲーム(STG)で、「ジェノサイド」「ラグーン」に続く「ズーム」のX68000用オリジナル作品の第三弾となっています。

本作は自機のパワーアップアイテムをストックできたり、ストックアイテムの消費による特殊攻撃などの仕様が非常に独特なSTGであり、またゲーム全体の難易度の高さについても特徴的な作品となっていました。

1992年にはスーパーファミコンに、2001年にはゲームボーイアドバンスにも移植されていますが、仕様に大小の違いがあるため本記事ではX68000版についての解説となっています。

あらすじ

惑星デリアと呼ばれる資源採掘惑星から一切の通信が絶たれて二週間が経過していた。

特殊戦術要塞MIDAS1137(通称GODEYE)に任務が下り、デリアに対しての調査隊が派遣されたが、「細かい組織状の液体が期待に侵入してくる」との連絡を最後に消息を絶ってしまったのである。

侵略の意志を持った異種生命体との遭遇に、総司令官マーティン・ヒレンカーターは液状生命体戦用にリファインされた多目的戦術機A-144・PHALANXとそのパイロットであるリキ・サナダに出撃を命じた。

こちらは元々のストーリーが結構長いので、短めに要約したもので正規のものではありません。

ゲームのルールと流れ

では早速本作についてのゲームルールと、ゲームの流れについて説明していこうと思います。

≫ゲームの目的

OPデモより、任務のために出撃しようとするA-144 PHALANX。

本作「ファランクス」はステージクリア制、耐久制かつ残機制を採用した横スクロールタイプのSTGで、プレイヤーは本作の自機となる“A-144『PHALANX』”を操作して、様々な敵を駆逐しつつ全8ステージをクリアすることが目的です。

≫操作方法とゲームルール

本作の自機であるPHALANXの基本的な操作については非常に簡単なものになっていて、テンキーで上下左右にPHALANXを動かし、XF1キーでショットとミサイルを発射、XF2キーで特殊攻撃“スペシャルアタック”を発動、それだけとなっています。

本作はSTGとしては結構珍しく耐久制と残機制を両方採用している作品なのだが、それにはそれだけの理由があった?

また本作のルールとしては残機制かつ耐久制が採用されており、ステージ中の敵機や弾、地形などに接触すると画面右下の耐久ゲージが1減少します。ゲージは3目盛り分あり、これが0の状態で再度接触すると1ミス、PHALANXを1機失ってその場からの再スタートとなりました。

そう聞くと結構余裕がありそうなSTGに聞こえるけどね…

それは大間違いじゃ!

そしてPHALANXの残機が0の状態で再度ミスをした場合は、その場でゲームオーバーになってしまいます。ゲームオーバー時のコンティニューが3回まで可能になっていますが、コンティニューでの再開時はそのステージの最初からのスタートとなっていました。

≫パワーアップについて

本作のパワーアップについてはステージ中に現れるアイテムキャリアーを破壊した場合、または遊軍機が現れた場合に落とす”パワーアップアイテム”を取得することでPHALANXに様々なパワーアップをさせる事が可能でした。

敵が落としたアイテムに書かれているマークによって効果が違う。尚、ショットを撃ったり待ってみてもマークは変化しない。

パワーアップはそのアイテムに書かれているマークによってショットの換装、ミサイルの換装(補充)、ショットの強化(ゲージの回復)が可能になっています。ちなみに本作のミサイルは残弾制となっており、残弾が0になると発射されなくなる仕様になってしまいました。

ミサイルが残弾制ってSTGもまた珍しいわね?

本作は1ボタンでショットとミサイルを同時発射するんで、ミサイルだけ節約しようとかできないのがちょっと問題じゃな…

アイテムのマークによるパワーアップ効果については以下の通りです。

H敵を追尾するホーミング弾+パワーユニット装着。
E溜め撃ちが可能な圧搾弾。パワーユニットは無し。
R障害物で跳ね返る反射弾+パワーユニットが装着。
L敵を貫通するレーザー+パワーユニット装着。
Pショットを1段階パワーアップ+耐久ゲージ1回復。
A追尾ミサイルが50発装填される。
B貫通ミサイルが50発装填される。
C対地ミサイルが50発装填される。

尚、Pアイテム取得によってショットは3段階目までパワーアップし、その効果はホーミング弾、圧搾弾、貫通弾、レーザー、及びノーマルショットで共有されます。

ショットの中では個人的にHのホーミング弾が使いやすいと感じた。特にPアイテムを取得していき火力が上がるとマジで強い。

またパワーユニットが装着される武装では、パワーアップの段階によりユニットからも弾が発射されるようになっていました。

≫ゲームの流れ

ステージ1のボス。上下にある2本のアームを振り回しながら襲って来るので、まずこのアームを短くしないと非常にリスクが高い。

ゲームの流れとしては、ステージが始まると画面が右から左へスクロールしていき、敵機やアイテムキャリアーなどが現れるので破壊しながら進んでいきます。また一部では地形が動いたり崩れたりする場所もあるので、ぶつからないよう注意が必要です。

ステージを一定まで進めると、ステージボス(または中ボス)が現れるので撃退しましょう。ボスを倒すことができればステージクリアとなり、次のステージに進むことができました(中ボスの場合はステージ継続)。

本作ではところどころに回転拡大縮小による演出があり、ステージクリア時には”STAGE CLEAR”のロゴが回転しながら迫って来る。

これを繰り返していき、全8ステージを制覇することができれば、無事エンディングを迎える事が可能となっています。

因みにですが本作の一部ステージには、決まったルート通りに進んでいなければステージ最初まで戻されてしまう、という非常に悪質なトラップも用意されており物機を醸し出しました。

何それ怖い…

「スーパーマリオブラザーズ」の城ステージのギミックを、STGでやろうとした感じじゃな

以上が本作のゲームの流れとなっています。

パワーアップとスペシャルアタックの関係

ではここからは本作の特徴と言える仕様について説明して行こうと思います。本作はパワーアップとスペシャルアタックの関係性に、大きな特徴と言えるものがあったと思います。

画面中央下のバーがアイテムストックの状態を表示するもので、アイテムを取得するごとにここに溜まっていく。

まず一般的にアイテムを取得してパワーアップする事ができるSTGでは、例えばAというアイテムをとってパワーアップした後にBというアイテムを取ると、パワーアップはBに上書きされてAの効果は無くなると言うのが当たり前でした。

確かにそれが普通ね

本作でもそこは基本的に同じなのですが、大きく違う部分としては上書きされたAのアイテムそのものは失われずに、最大3個まで”ストック”(画面中央下に表示)されるというところだったでしょう。

では、そのストックされたアイテムにはどのような意味があったのでしょうか。

実はここが”スペシャルアタック”.と関係しており、本作ではスペシャルアタックを使用すると現在PHALANXに装填されている武装に応じた様々な特殊効果が発動します。(特殊効果は数秒持続)。

圧搾弾装備時のスペシャルアタックは”B・H兵器”という画面中央に小型のブラックホールを発生させ、そこに敵を吸い込んで消滅させるというもの。

そしてそれが終わるとPHALANXに装填されていた武装は剥がれてしまうのですが、その代わりにもしストックに他のアイテムが存在しているならば、それが再度ファランクスに換装されるというようになっていたのです。

つまり本作には他のSTGで言う”ボンバー”のような機能はあるものの、その使用回数はパワーアップアイテムのストック数次第という事になるわけで、ここが他のSTGでは中々無い本作の面白い特徴だったと思いました。

尚、スペシャルアタック後に再装填されるのは取得が新しいアイテムから順番で、もしもうストックがない場合は初期装備に戻ってしまいます。

これはかなり特徴的ね

普通のSTGじゃとステージ攻略に不要なパワーアップアイテムは無視できるのじゃが、本作では無視するとボンバーが使えない状態になるので、そこの駆け引きが難しいところじゃな

ファランクスは高難易度STG?

そして本作のゲーム難易度についてですが、個人的な感想としては結構高い方だと思いました。

ゲーム起動時の設定画面。本作では難易度のほか残機数や自機のスピード設定なども可能になっていた。

今回本作を紹介するにあたって実際にゲームをプレイした際には、ゲームの難易度を一番簡単な”EASY”にしてプレイをしたのですが頑張ってもステージ2の中盤くらいまでしか到達できませんでした。

下手か

いや、マジで難しかったんじゃよ…

ステージ1前半の雲海は多重スクロールが実に美しいのだが、そのせいもあって敵弾が非常に見難い問題があった。

その理由として思ったのはまず敵の攻撃がかなり激しいうえに、ステージ1は夕日に染まった雲海からスタートして、日が沈む直前の夜景が見えるところに移動していくのですが、全体的に画面がオレンジがかっているのに敵弾が赤っぽいため、非常に避けにくいと感じました。

ちなみにステージ2はステージ2で画面中央に巨大な水流があり、赤い敵弾は見やすいんじゃが敵そのものやミサイルなんかの視認性が下がってたのう…

またステージ1だけなのかもしれませんが、1ステージの間に中ボスが2回も出てくるというくらいステージが長く、sさらにステージボスもステージ1とは思えないくらいに対応が難しく、もうステージ1だけで残機を使い果たしてしまう程でした。

本作のマニュアルの後ろのほうにステージ1ボスの攻略情報的なものを写真付きで載っていたので、難易度が高いという認識はメーカー側にもある程度あったのかもしれませんね。と言うくらい高難易度のSTGでした。

全8ステージもある作品なのじゃから、最初の2ステージくらいはもうちょっと手加減があっても…

このZOOM、容赦せんっ!

ちなみに本作でミスをした場合、復活時に装備していた武装は剥がれてしまいますが、ストックに残っているアイテムは消失せず、復活時にスロットの次のアイテムに自動で換装されます。この仕様は僅かながらですが救いになっていました。

ただミスを繰り返してストックからアイテムがなくなってしまうと、元々アイテムの出現回数が少ないのでショットは弱いわスペシャルアタックは使えないわでどんどんジリ貧になってしまいます。

80年代後半の1回ミスしたら復活が厳しいSTGよりは良いのかもしれないけれど…

それでも繰り返し繰り返しプレイして、がっちり出現パターンやギミックを覚えていかないとクリアは本当に難しいじゃろうなぁ…

「ZOOM」という会社の印象は?

では本記事の最後として、まとめと個人的な感想を述べて終わりにしたいと思います。

≫まとめ

ゲームが始まるとほぼ出番がない、主人公の恋人である「メル」さん。オープニングデモ終了後にあるコマンドを入力すると…?

本作「ファランクス」は、1991年に「ズーム」より発売されたX68000用のオリジナルSTGで、パワーアップアイテムを”ストック”でき、かつそれを消費してスペシャルアタックができると言う独特なシステムを持つ作品でした。

耐久制かつ残機制というSTGとしてはかなり優遇されたシステムを採用していたものの、それを上回るほどの高い難易度を持つSTGだったので、当時の本作の評価も「手応えとやり甲斐があった」と感じたかあるいは「ムズすぎて結局投げた」かで大きく別れた作品じゃないかと思います。

ですがアーケードからの移植ではないX68000用オリジナルSTGとして考えると、出来そのものは本当に素晴らしいと思いました。これがアーケードに設置されていたとしても、他のSTGと比べて遜色がない出来です。

ただもうすこし何というか、手心というか…って感じでしたね。もし本作を遊んだことが無くて、STGの腕に自信のある方は是非一度挑んでみてください。

ちなみに言い忘れていましたが、ゲーム中にかかるMIDI音源によるBGMは非常に素晴らしかったので、ちょっとサントラが欲しくなりましたね。

≫「ZOOM」という会社は

本作を制作した「ZOOM」という会社は、後に移植はあれど「ジェノサイド」、「ラグーン」、そして本作「ファランクス」、さらにこの後には「ジェノサイド2」とX68000専用の作品を次々と発売していた会社でした。

当時やはりアーケードゲームや他のPC、コンシューマ機からの移植作品が多かったX68000を持っていたユーザーからしたら、他では発売されていないオリジナルの(しかも出来がいい)作品はきっと優越感もあったでしょうね。

ただ筆者は「ラグーン」は遊んでいないのですが、それ以外の作品は遊んでみて非常に難しかったという印象があります。そういう高難易度の作品を多く出してくるZOOMに対して、当時のX68000ユーザーはどういう印象、そして評価を持っていたのでしょうか?

当時X68000を持っていた方がいたら、そのあたりを聞いてみたいものです。

皆さんは本作についてどう思いましたか?それではまた、次のクラシックゲーム紹介でお会いしましょう。

あそびたくなったら?

今回の記事を読んで、もしこれを機に「ファランクス」を遊んでみたいと思った方は、以下のリンクを参考にしてみてください。

ProjectEGGにて購入

現在「ProjectEGG」にてX68000版を購入して遊ぶことが可能となっています。尚、ProjectEGGでゲームを購入するにはゲーム代金以外に、ユーザー登録(無料)とサービス料として550円の月額が必要になりますのでご注意ください。

またProjectEGGでは、本作「ファランクス」のオリジナルサウンドトラックを配信中です。PCエンジンの「サイバークロス」や、「夢幻戦士ヴァリスII」などを手掛けた神尾憲一氏の曲は必聴の価値あり!

≫EXIT

お疲れ様でした!

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