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『ファイナルゾーン』今回のポイント・マンは…俺一人でやるしかなかった高難易度A・STG【クラシックゲーム紹介】

闘士の塔 7F/No.0063

本記事は、2011年8月8日に書かれたものをベースにリメイクした記事になります。

さて今回は、ある意味”日本テレネット伝説の始まり”とも言うべき作品の紹介じゃな

伝説…それはいい意味でよね?

…。

何か言えや

ま、まあそれはそうと、この作品は非常に難易度が高い事でも有名でのう…。
今回はその難易度の理由についても語って行こうと思っておるぞ

なんか不安になってきた…

では中に入るがよい、闘士の塔7Fじゃ!

本記事を読み進める前に…

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  • 記事に書かれている内容についてはあくまで投稿時の状況や筆者の認識であり、現在の状況や筆者の認識と必ずしも同じではない場合があります。ご了承ください。

ゲームの概要

タイトルファイナルゾーン
シリーズファイナルゾーンシリーズ
ジャンルアクションシューティングゲーム
発売年1986年
販売/開発日本テレネットウルフチーム
発売機種PC-8801、X1、MSX
前作なし
次作ファイナルゾーンII

 「ファイナルゾーン」は、1986年に日本テレネットより発売された縦スクロールタイプの“アクションシューティングゲーム”で、開発を担当したのは、日本テレネットから独立する前の「ウルフチーム」でした。

 本作は一見カプコンの「戦場の狼(1985)」を思わせるような作風ではありますが、残機制ではなく体力制、武器の交換が可能、仲間を最大2人まで連れて行けるなどの差別化が図られていたほか、ヴィジュアルシーンを多用したストーリー展開も大きな特徴でした。

 また尋常ではない難易度によって、ゲーム史にその名前と明言を遺した作品でもあります。

ストーリーと登場人物

ストーリー

緊急指令!コードナンバー166。

特殊行動隊”ブラックコブラ”のハワード・ボウィ大佐に告ぐ。
マウカ島のファラオ軍の要塞に、スーパーウェポン”GN-16B”が配置された。

至急4名のスペシャリストと合流、完全作動開始前に要塞に侵入、これを破壊せよ。
小火器のみ合流地点で支給するが、その他必要なものは現地で調達せよ!

登場人物

≪ハワード・ボウイ大尉

本作の主人公であり、今回の作戦を遂行する特別行動部隊の隊長を務める。寡黙で感情を表に出さない冷静沈着な男。過去の戦役で壊滅した部隊「ウルフ」唯一の生き残り。

ランディ・ハンセン≫

PM戦線においてパワードスーツ相手に、バズーカ1基で立ち向かったという凄い男。かつて「ウルフ」に所属していたことがあり、ボウイとは顔見知り。

≪カール・ジョウ

インディアンの正当な血筋をひく男。その鋭敏な感覚は野生動物のそれに匹敵すると言われる。血の気が多く、何かと言うと他のメンバーに突っかかる。

ダコダ・ボンバー≫

貴族出身。あまりの残忍さゆえに”マシンガンマーダー”と呼ばれる。ゲーム史に残る名言「ジョーカーを引いてしまった」は彼のセリフである。

≪リン・モモコ

東洋系の美女。ナイフを使わせたら右に出る者はいない。部隊の紅一点だが、荒くれものだらけの中にいても、全く物怖じしないタフな女性。

ゲームシステム

 では早速本作「ファイナルゾーン」のゲームシステムについて、ゲームの流れを追いかけつつ説明していこうと思います。

ヴィジュアルシーン

 本作はステージクリア制の全6ステージ構成となっており、各ステージの最初には必ずボウイ大尉とメンバーによる“会話劇”(所謂ヴィジュアルシーン)が用意されていました。

 このヴィジュアルシーンは、ゲーム全体の物語が動く“ストーリー部”と、これから攻略するステージについて話す“ブリーフィング部”の2部構成になっています。

前の作戦で、かつての戦いで死んだと思われていた上官の姿を見つけ、珍しく動揺を見せるボウイ大尉。
実はここがストーリーに大きく絡む部分となっている。

 ストーリー部では、本作戦の最終目的である“GN-16B”とは何なのか?という話や、ボウイ大尉の過去に絡む“ある男”についての話などが、ボウイとメンバーとのやり取りの中で徐々に明かされて行きます。

因みに、当時このようなストーリー性のある

アクションやシューティングは珍しかったんじゃ

確かにステージクリアしても、

あっさり次のステージに行っちゃうのが多かった気もするわね

 ブリーフィング部では、これから攻略するステージのマップや、ステージの目標、注意点などがボウイ大尉から説明され、その最後には攻略に参加するメンバー(ポイント・マン)の選択がありました。

 ポイント・マンは、現時点で生存しているメンバーの中から3人まで選択する事が可能ですが、その中には必ずボウイ大尉を含める必要があり、またボウイ大尉1人で作戦に出発させる事も可能です。

 尚、ボウイ大尉だけを選んだ際に大尉が言うセリフ、「今回のポイント・マンは、俺1人でやる。」は、ある意味で本作そのものを体現している言葉だと言えるでしょう。

この台詞、どっかで聞いたことあるかも…

これは割とゲーム史に残る名言じゃぞ?

 因みに本作でゲームのセーブ/ロードが行えるのは、このヴィジュアルシーンでのみとなっています。

戦闘シーン

 まずステージは、画面の左に表示されているマップの最下部からスタートします。

 本作は縦スクロールタイプのゲームですが、任意スクロールである為、プレイヤーが画面上のボウイ大尉を画面の中央あたりから前に進ませる事で、画面そのものもスクロールしていきます。

 ステージの一旦の目的としては、ボウイ大尉を前進させてマップの最上部(それ以上スクロールしなくなる地点)まで到達させる事です。

 しかし道中には敵(ファラオ軍)の兵士たちが待ち構えており、さらにこちらを攻撃してくるので、プレイヤーは敵の攻撃を回避しつつメインウェポン、またはサブウェポンを使用して敵を排除する必要があります。

 ただし敵の攻撃を回避できずにボウイ大尉が被弾すると画面上部の体力ゲージが減っていき、このゲージが0になるとその場でボウイ大尉が死亡、即“ゲームオーバー”になるという仕様でした。

あー、確かに戦場の狼っぽいわ

マップ最上部にある最終関門。次から次に登場する敵を全て倒さなければここを突破することは出来ない!

 敵を排除しつつマップ最上部まで到達すると、最終関門として敵兵が大量に湧いて来る(機種によっては戦車も登場)ので、それらを全て撃破すればステージクリアとなり、次のステージのヴィジュアルシーンに進む事ができます。

ステージの最後に敵兵のラッシュが来るのも、

ぽいじゃろ?

ほんとねw

 本作ではこのヴィジュアルシーンの後に戦闘シーン、クリア後にまたヴィジュアルシーンという流れを最終ステージであるステージ6まで繰り返し、ステージ6をクリアする事で無事エンディングを迎えるという事になっています。

特筆すべき2つのシステム

 本作は見た感じ「戦場の狼」を強く意識したような作品に感じられますが、前述のヴィジュアルシーンとあと2つのシステムによって、戦場の狼とは差別化が図られていました。

 それが”武器交換システム”と、”フォーメーション攻撃”です。

武器交換システム

 本作ではメインウェポンである銃器と、サブウェポンである手榴弾を駆使してステージを攻略して行くのですが、メインウェポンについてはステージ中に別の銃器に交換する事が可能でした。

 ただし、銃器の交換はいつでもどこでも交換可能な訳ではありません。交換可能な銃器は各ステージの決まった地点に配置されており、そこをボウイ大尉が通過する事で自動的にメインウェポンがその武器に切り替わるのです。

ステージ上のあるポイントを通過すると、所持している武器を持ち換えたりできる。
ただし88版はそのポイントがどこにあるか解らない…。

 配置されている武器にはピストルやマシンガン、ナイフやバズーカ、中には“ガスマスク”なんてものまであり、それぞれ性能に違いがありました。また武器だけでなく、残弾が増えるもの(本作は武器は残弾制)、ボウイ大尉の体力が回復するものなども用意されています。

 その為、ステージ中のどこで何を回収して何はスルーすると言った取捨選択の戦略も、ステージ攻略には必要になって来るでしょう。

戦場の狼は手榴弾の補給はできたんじゃが、

銃器そのものはずっと同じじゃったからのう

なるほど、そこで差別化を図っていると…

 ただし、このシステムについてはちょっと問題もあり、どの地点に何の武器が配置されているかについては全くの”ノーヒント”なので自力で探して位置を覚えるしか無かったのです。

 ここは本作における問題点の1つでした。

X1版は武器交換(補給は)W、体力回復はPのマークで最初から画面上で見えている。

 因みに後から発売されたX1版では、配置箇所にW(銃器か弾薬)またはP(大量回復)のマークが見えていたので比較的楽になっています。

フォーメーション攻撃

 前述したヴィジュアルシーンのブリーフィング部では、最後にステージ攻略に参加する“ポイント・マン”を選ぶことができました。

 このポイント・マンにボウイ大尉以外にメンバーを選択した場合、ステージが開始すると選ばれたメンバーが大尉の両脇から追従し、一緒に攻撃に参加してくれました。

ボウイ大尉以外に”ポイント・マン”に選ばれたメンバーは、ボウイに追従し指示されたフォーメーションに沿った動きを取る。

 この時プレイヤーは追従するメンバーに対して、数種類用意されている中から“フォーメーション”の指示を行う事が可能で、指示が出されると以後メンバーはそのフォーメーションに沿った動きをするようになります。

 これによりプレイヤーは、ステージのマップや敵の配置により、臨機応変にメンバーにフォーメーションの指示を出すという、如何にも特殊部隊の隊長らしいプレイを体験する事が出来たのです。

指示できるフォーメーションの一例。
使用できるフォーメーションは、メンバーの組み合わせによっても変わったりする。

 これは本作の大きな目玉機能であり、他の同様なジャンルの作品と大きく差別化が図られた部分だったと言えるでしょう。

この手のゲームは一人で多数の敵と戦うのが基本だから、
こうやってチームで戦えるってのは斬新ね!

しかも味方にフォーメーションを指示しながら戦える、

っていうコンセプトも非常に目新しいものじゃった…

 ただこのメンバーは大尉に追従してくれるとは言っても「グラディウス(1985年/コナミ)」の”オプション”とは違って、ボウイ大尉と同様命中判定、そして”体力”を持った存在だったのです。

 これがまた、本作における問題点の1つとなってしまっていました。

 因みにメンバーの誰かの体力が0になってもゲームオーバーにはなりませんが、そのメンバーはその場で死亡し画面から居なくなり、以後ヴィジュアルシーンにも登場しなければ、次のポイント・マンに選ぶ事も不可能になります。

 またステージ2〜5までのストーリー部では、ステージ2はジョウ、3はハンセン、4はモモコ、5はボンバーが話の中心になる“お当番回”が設定されているのですが…。

ステージ3は「ランディ・ハンセン」のお当番ステージ。
ここでボウイ大尉とハンセンが、かつて同じ「ウルフ」という部隊に所属していたことが明かされる。

 そのステージのお当番メンバーが既に死亡していた場合…そのシーンも存在しなくなります。その為プレイの仕方によっては、ちょっとストーリーが変わる場合もありました(大筋は変わらないが)。

シビアぁ…

 以上のように、本作にとって他作品との差別化を図る為に用意されたと思われる大きな2つの特徴は、両方揃って作品にとっての大きな問題を孕んでいたわけです。

高い難易度の理由(原因)

 本作「ファイナルゾーン」は非常に難易度が高い事でも有名な作品であり、それはプレイした多くの人が“ステージ1すらクリアできずに投げた”と言われるほどです。

 その理由には前述の2つの問題点が大きく絡んでいるのですが、だからといってそれだけでもありませんでした。ではここからは、その高難易度の理由(原因)について説明して行きましょう。

 尚、スクロールがぎこちないとか処理落ちするとかの問題については、マシンスペック上どうしようもない部分なのでここでは敢えて挙げていません。

①.敵の数が多い

 各ステージのマップは縦長になっていますが、実は縦の長さはそこまで長くはなく、前に進む事だけに専念するなら、結構簡単にマップ最上部まで到達できてしまいます。

 そのためなのか、本作のマップ上に登場する敵兵の数はかなり多く設定されていたようで、画面上には常に10人程の敵兵が存在し、倒しても倒してもどんどん湧いてきました。

 しかも88版では敵兵と接触しただけでも後述する”硬直”が発生してしまうので、まずこの敵の多さが厄介でしたね。

②.弾数制限がある

 前にも少し触れましたが、本作ではメインウェポン、サブウェポン共に弾数制限があり、撃ち続けて弾切れになると以後一切攻撃ができなくなるという仕様でした。

 そして①で述べたように本作は敵の数が多いので、それを排除しようと躍起になっているとあっという間に弾切れになってしまいます。しかもステージ最後の最終関門では次々と登場してくる敵(30人ほど)を全滅する必要があって、その段階でもし弾切れになった場合は完全に”詰み”です。

 従って常に弾切れの心配をしながら戦わなければいけない、と言う部分が厄介なところでした。

③.敵の攻撃が激しい

 ①で敵の数が多いと述べましたが、加えて敵には②で述べたような弾切れの概念がありません。

 そのため敵は1箇所にとどまって、固定砲台のように永遠に弾を撃ち続けてくる事もよくあります。敵の武器の連射速度にもよりますがこのように火線を張られると、この後の理由も絡んで非常に危険な状態です。

 辛うじて敵は真下(稀に真横)にしか弾を撃ってこないので、射程内かつ真正面にさえ立たなければ問題はないのですが…。

④.攻撃を喰らった時の硬直

 こう言ったタイプのゲームの場合、普通プレイヤーが敵の攻撃を喰らうと、その直後から少しの間だけ無敵時間が発生するので、その間に安全な場所に退避する事が可能なものです。

 ところが本作ではプレイヤーが敵の攻撃を喰らっても無敵時間は発生せず、それどころかその場で”やられモーション”となり少しの間”硬直”して何もできなくなってしまいます

 その為、③で述べたようにその場で連射してくるような敵の正面で被弾すると最悪の場合、やられモーションの硬直のまま次の攻撃を被弾し続けそのまま何もできずゲームオーバーに…。

⑤.攻撃が真正面のみ

 ④で述べたような事態に陥らないためには、敵の攻撃範囲内に真正面から入っていかない事が何よりも重要です。

 ところがなんと困ったことに、本作ではプレイヤーも真上に向かってしか攻撃できない仕様になっており、敵を倒すには馬鹿正直に敵の真正面に立って攻撃するしかないのです。

 この敵とは真正面から打ち合わないといけないと言う仕様が本当に厄介で、せめて戦場の狼のように前方三方向に攻撃できる仕様ならかなり楽になったと思うんですが…。

⑥.味方が本当に邪魔

 恐らく制作側としては、本作の目玉機能として用意したであろう仲間との”フォーメーション攻撃”ですが、これがプレイヤーにとっては邪魔でしかありませんでした。

 味方に対してフォーメーションの指示を出せるというのは確かに本作の”大きな売り”なのですが、味方はその指示に盲目的に従う為、敵が敷いた火線の中にも平気で飛び込んでいっては被弾し、やがて死んでいってしまうのです。

 さらに味方が障害物の隙間などに引っかかって出て来れなくなったり、本作は画面を後方にスクロールさせる事ができないため、スクロールと障害物に挟まって救出が困難、または不可能になることもよくあります。

画面下で「モモコ」が障害物とスクロールに挟まれて動けなくなってしまった!
ちなみにこの状態だとこれ以上前進することが出来なくなる。

 もちろん状況に合わせてボウイ大尉の位置やフォーメーションを適時変えていけば何とかなったりもしますが、そもそも本作ではボウイ大尉1人を敵の砲火から守るのですら容易では無いので、味方の動きになんか気を配る余裕がありませんから。

地形に引っかかった味方を助けようとあれこれして、

結果的に自分が被弾してしまうわけじゃ…

サポートしてくれるはずの味方のサポート…

というか介護が必要になってくるわね?

 他にもいろいろあるのですが、本作の難易度が高いという事については恐らく上記の6つの理由がその原因になっているのだと考えます。

高い難易度への回答

 本作がかなり難易度の高い作品だという事は解りました。ではどうすればいいのでしょうか?「こんなゲームはクソだ!」と非難して投げ捨てるしかないのでしょうか?

 いいえ、僅かではありますが希望があります。ではゲームの説明としては最後になりますが、この高い難易度への回答と言えるかもしれないものを紹介しましょう。

 それは以下のようなものになります。

  • 基本的に「俺一人でやる」。
  • 敵は極力無視する。
  • 敵は爆風”で倒す。
  • 武器弾薬の回収ポイントを把握する。
「今回のポイント・マンは、俺一人でやる。」
これは本作基本の攻略法であり、それゆえに本作の”名言”ともなった。

 まずこのゲームについて最低でもプレイに余裕を持てるようになるまでは、全てのステージのポイント・マンは主人公であるボウイ大尉一人のみとすべきでしょう。それにより攻撃も回避も、大尉一人の事に集中できて攻略がしやすくなります。

 次に本作がいくら「戦場の狼」っぽいように見えるとしても、本作はあくまで「ファイナルゾーン」です。主人公一人で無双できるようなゲームではありません。なので全ての敵を倒そうなどは考えず、敵は極力無視して前に進む事だけに集中しましょう。

 そして目の前に出てきた敵だけを最低限攻撃するようにします。そうすることで結果的に弾の節約にもなりますからね。

 そして本作は斜めへの攻撃ができない為、敵を倒すには敵の真正面に立って撃たなければいけないのですが、武器の中には射撃後に着弾地点で爆発を起こす”バズーカ”と”ガスマスク”というものがあります。

ステージ1では開始直後に”バズーカ”を入手できる。
強力な武器なので、ステージ最後まで補給しつつ使って行こう。

 この爆発は当たり判定が広いため、敵の真正面に立たずに縦軸を少しずらした位置で撃っても爆発に敵を巻き込んで倒す事ができるのです。しかも1発で複数の敵を巻き込むことも可能なので、バズーカとガスマスクは非常に優秀な武器と言えるでしょう。

 そして最後にこれが最も重要で、今話したように本作ではバズーカとガスマスクが重要な武器です。なのでどちらかを手に入れられたらそれを維持して、あとは弾薬の補給だけするように進めるのがベストだと言えます。

 しかし残念ながら、せっかく手に入れても雨武器は次のステージで初期装備に戻ってしまいます。従って、各ステージで何処にバズーカなりガスマスクがあって、どこに弾薬があるのかをしっかり把握できなければステージ攻略は厳しいものになるでしょう。

 以上の点を守ってプレイすれば、鬼のような本作の難易度にもきっと希望が見えてくるはずです。

 …見えてくるんじゃないかな?

 ちなみに88版とX1版はちょっと仕様に差異があるので、上記の攻略方法が当てはまらない場合があります(X1版のバズーカは使い難いとか)。

なるほど…なんかちょっとこの作品にも

希望が見えた気がする…

まあぶっちゃけ、

これを踏まえてもかなり厳しいかもしれんが、

それでも知らないよりは楽になると思うぞい?

まとめと個人的な感想+α

 では最後になりますが「ファイナルゾーン」という作品についてのまとめと、本作についての個人的な感想+ちょっと余談を加えて本記事を締めたいと思います。

「ファイナルゾーン」のまとめ

 本作「ファイナルゾーン」のまとめとしては、以下のような感じです。

  • 本作「ファイナルゾーン」は1986年に日本テレネットから発売された縦スクロール型アクションシューティングゲームで、開発は「ウルフチーム」。
  • ゲームとしてはステージクリア型で、各ステージの最初にヴィジュアルシーンによるストーリー展開及びブリーフィングが入る。これは当時珍しい仕様だった。
  • 戦闘シーンにはブリーフィングで選択した仲間を連れて行ってフォーメーション攻撃で一緒に戦うことができたほか、マップ上に隠された武器を拾って武器交換や補給も可能だった。
  • 非常に高い難易度を誇る作品で、その最も大きな理由(原因)は”連れて行く仲間が邪魔”、という事で、その結果”仲間を連れて行かない”が最適解になってしまった。
  • カプコンの「戦場の狼」に近い印象の作品で色々な部分で差別化を図っているが、そもそもゲーム性として”全くの別物”である事を強く意識しないと攻略が難しい作品。

「ファイナルゾーン」の個人的な感想

 最初にちょっと述べたように、本作は”日本テレネット伝説の始まり”というべき作品だったのではないかと思っています。つまりちょっと悪い言い方になりますが、日本テレネット特有のゲーム内容以外は評価の高い作品が生まれ始めたのがここあたりからなのかなと。

 アクションシューティングゲームとして他作品との差別化も図られた、当時まだ珍しいヴィジュアルシーンでのストーリー展開を盛り込んだ、そしてそのストーリーも深い世界感があって面白い、そのうえゲーム内で使用されるBGMもゲームを盛り上げる素晴らしいものばかり。

タイトル画面で「F5」キーを押すと、ミュージックライブラリモードになり、
ゲーム中で使用された良質のBGMを自由に聞くことが出来る。
日本テレネットではお馴染みのこの機能も、本作が初出?

 ただそういった良い要素がありながらも、肝心のゲーム部分に問題が多くプレイヤーにとにかくストレスを与えるような出来になってしまって楽しさを感じられない。そういう作品が、本作の後もどんどん日本テレネットからは生まれていたと個人的に感じます。その意味で”始まり”ですね。

 (プログラムの技術自体は高かったんだと思うんですけどね…)

 ただそういうゲーム性がアレな作品が多く出てきても、やっぱり素晴らしいところも多いため我々プレイヤーは惹きつけられてしまうんですよね、日本テレネットやウルフチームの作品に…。

「ファイナルゾーン」の続編

 最後にちょっと余談ですが、本作はシリーズ化していて1990年に2本の続編作品が発売されていました。1つは日本テレネットから発売された「ファイナルゾーンII」、そしてもう一つは日本テレネットから独立した後のウルフチームから発売された「FZ戦記アクシス」です。

 内容としては両方とも本作の「ファイナルゾーン」後の物語のようですが、本作では生身で戦っていたのに対し「II」ではパワードスーツ、「FZ戦記」では機動兵器(要するにロボット)に乗り込んで戦う作品に変わっています。

 あ、あと「II」のストーリーでは、ボウイ大尉とモモコは本作の後に結婚したようですね。

 こちらの作品に興味のある方は、レトロゲーム配信サイト「ProjectEGG」にて配信中なので購入を検討してみてください。

 といったところで、今回の紹介記事はこれにて終了とさせて頂こうと思います。
 ではまた次の紹介記事でお会いしましょう!

遊びたくなったら…

 もし今回の記事を読んで「ファイナルゾーンに触れてみたい」とか、「ファイナルゾーンをまた遊んでみたい」と思った方は、以下のサイトを参考にしてみてください。

 レトロゲーム配信サイト「ProjectEGG」にてX1版とMSX版が現在配信中。動作環境が最新のOSに対応していない作品もありますが、購入については自己責任でお願いします。

≫EXIT

お疲れ様でした!

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コメント

  1. マーフィ大尉 より:

    記事でも触れられている『戦場の狼』が大好きだった私は当然のように本作にも飛び付きましたね。
    まぁクリアしたことだけ覚えていて、それ以外は全く覚えていないのですが(もはやお約束)。
    『アークス』のコメント欄にも書きましたが日本テレネット(ウルフチーム)のゲームは光る部分が多い
    けどそれ以上に問題点も多くてトータルでは残念無念なのが本当に惜しいメーカーでした。

    • songoski songoski より:

      コメントありがとうございます。
      >『戦場の狼』が大好きだった私は当然のように
      まあ誰でもこのゲーム画面みたら「戦場の狼が遊べる!」って思いますよね。それも戦略なのでしょうがw
      >まぁクリアしたことだけ覚えていて
      さらっと言っていますがクリアできたんですね、純粋に尊敬しますw
      >トータルでは残念無念なのが本当に惜しいメーカー
      本当にそうですね。それだけに妥当な最後を迎えたのかもしれません。

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