隠者の迷宮 B16
発売年:1985年
開発元:ジャスト
ジャンル:アダルトAVG
発売機種:PC-88、FM-7、X1、MSXほか
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「天使たちの午後」とは
「天使たちの午後」は1985年に「ジャスト」より発売されたアダルトアドベンチャーゲームで、後にシリーズ化し10本以上のタイトルが発売された「ジャスト」の看板タイトル作品です。
本作以前のアダルトゲームは、今で言うところの「ミニゲーム」的なものをクリアしご褒美グラフィックを見るというタイプのもの、あるいはゲームと言っていいのかも疑問に思うようなものが殆どで、しかも品のない言い方をすれば「実用的」というには物足りないレベルのものでした。
しかし本作は一般的なアドベンチャーゲームのようなシステムを採用、一方通行の紙芝居ではなくちゃんとフラグや分岐なども存在し、ストーリーの進行によりエッチなグラフィックが表示されるようになっていたのです。
しかもそれまでのアダルトゲームとは比べ物にならない高い水準のグラフィックが使用されており(あくまで当時のレベルでの話です)かなり実用的だったとも言えます。
つまり本作は、現在のアダルトゲームの始祖といえる作品ではないでしょうか。
「天使たちの午後」のシステム
本作のゲームシステムは、前述したとおり本作は一般的なアドベンチャーゲームのシステムを採用していました。つまり実行したいことを”コマンド入力”によって行っていくものです。
コマンドはキーボードから、
”みぎ いく”
”めも とる”
などのように「名詞」+「動詞」の形で入力します(動詞+名詞でも可)。
本作のコマンドの入力は、「かな入力」と「ローマ字入力」両方に対応しているだけでなく、”*”キーを押すと画面の右にあるコマンドの一覧(画像では見えにくいですが)にカーソルが表示され、そのカーソルを動かして実行したいコマンドを選択することも可能で、これにより文字入力の手間が少なくなり非常に快適にプレイできました。(ただし名詞は自分で入力する必要はあるが)
ぶっちゃけこの当時は、アダルトではない一般向けのアドベンチャーゲームでもここまでちゃんと作ってないゲームとか割りとありましたからね。それに比べると本作は、単にアダルトゲームについてくる”おまけ”的なアドベンチャゲーム要素などというレベルのものではなく、ゲームとしての部分にも作り手の”本気”が伺えるような作品でした。
実はかなり外道なストーリー
ストーリーとしては、主人公の通う学校のNo.1アイドルである「由美子」を口説き落とす。という非常に簡単なもので、それだけなら「あれ?実は青春純情ものなの?」なんて感じがしますね。
ところがどっこい!中身はとんでもねえ外道ストーリーなのですよ!
あ、ちなみに本作ヒロインの真由美ですが、最初にちょっと顔出ししたあとは
ラスト付近まで出番ありませんw
では、何がどう外道なのか説明していきましょう。
** 以下ネタバレなので注意 **
まず主人公は真由美を落とすために、真由美の情報を仕入れようと考えます。
そして真由美と同じ部活の下級生と話をし、情報を聞き出すとその場で
●します。しかも主人公の親友と二人で。
なんの脈絡もなく、話しさえ聞けばお前に用はねえ!と言わんばかりに。
アウトです、ドン引きです。
そしてさらに、その後家に帰ったかと思うと
実の妹を●そうとします。
またもやなんの脈絡もなく、しかも「今度あんなことをしたら…」と言われるってことは前科アリです。
マジアウトです、ドン引きです。
さらにさらに、実はこの主人公には
由美子という可愛い彼女がいるのですが、真由美を落とすためにフリます。
しかも別れる彼女への気遣いも糞も無いです。
アウトすぎます、もはや外道です。
そして真由美のこととはまったく関係なく、親友に誘われて
真由美ではない女の子「陽子」と親友のカップルとでダブルデートをします。
そして当然のごとく陽子と関係を持ちます。それどころかその後、親友の彼女とまで関係を持ちます。もう暴走が止まりません。
鬼畜外道の所業です。
そしてついに真由美の情報というか秘密を手に入れるのですが、なんと学校No.1のアイドルは
学校の教師に弱みを握られ、無理やり関係を持たされ続けた挙句、やさぐれてしまっていたのです。※彼女が飲んでいるのはジュースですよ(多分)
今のゲームだったら、ゲームDVDをブチ割るユーザーがでてもおかしくないレベルのストーリー展開です。
ま、この話には「裏」があるんですけど。
それはともかく、このあとなんやかんやでうちとけた主人公と真由美はついに関係を持ちます。まあ、それはそれでいいんですよ。本人達はハッピーエンドだしね。
でも何が酷いって、主人公は翌朝学校にいくと真由美を暴行しようとしたその教師をぶん殴るんです!
え?お前今までさんざん悪行を繰り返しておきながら、どんな立場でどの面さげて人殴れんの?殴られるべき、っていうか裁かれるべきはお前だろ!!!
と、これにはプレイヤーも思わず苦笑いでしょう。
かなり破天荒なストーリーなんですが、この当時のアダルトゲームは内容とか外道めなのが多かったし、規制とかもかなり緩かったからこういうのもOKだったんでしょう。
最後に。
本作はストーリーの内容はともかく、後のアダルトゲーム業界に大きな貢献と方向性を示した作品といえるでしょう。
実際にこの作品が発売されて以後、同タイプのアダルトゲームが大量に発生し、後に「ドラゴンナイト」「カオスエンジェル」などが発売されるまでアダルトゲームのスタンダードとなりましたからね。
あ、いい忘れてましたが、本作には「バージョンアップ版」がありまして、そちらでは「ジャストサウンド」という音声合成装置をパソコンに接続することでエッチシーンで「声が出る」という画期的な試みがされていました。
ま、全然普及しませんでしたけどねw
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コメント
懐かしい
当時前半部分のディスクしか持っていなくて
物語後半が遊べず悶絶していたなあ