賢者の塔 16F
No.0055
発売年:1987年
開発元:スタジオWING
ジャンル:コマンド選択式AVG
発売機種:PC-88、X1、MSX2
≫ENTER
本記事を読み進める前に…
本記事を読み進める前に、以下の点についてご了承願います。
- 当ブログで掲載している画像の、著作権または肖像権等は各権利所有者に帰属致します。もし掲載に問題等御座いましたらご連絡下さい。迅速に対応を取らせて頂きます。
- 筆者は本作品において、100%の知識と十分なプレイ経験を持っているとは限りません。誤りがある部分については、コメントにて優しくご指摘よろしくお願いします。
- 記事に書かれている内容についてはあくまで投稿時の状況や筆者の認識であり、現在の状況や筆者の認識と必ずしも同じではない場合があります。ご了承ください。
「魔界復活」とは
「魔界復活」は、1987年に「スタジオWING」より発売されたホラーアドベンチャーゲームで、PC-88、X1、MSX2などで発売されました。
開発元の「スタジオWING」は、主にMSX用のゲーム(「白と黒の伝説」など)を開発していましたが、この「魔界復活」で初めてPC-88、X1用ゲームを開発していました。
ストーリー
物語は、主人公のルポライター「神城明」が、国東半島にある霊願寺住職の失踪事件を調査するため、九州の地に降り立ったところから始まります。
画像の人物が「神城明」で、彼は考古学の教授である「増永」とともに事件を調査します。
こちらの、人の良さそうなやぼったいオッサンが教授です。
オカルトブームの波に乗ったAVG
作品タイトルから想像できるように、本作は和風のホラーアドベンチャーとなっていて、「独鈷杵(どっこしょ)」や「輪宝鏡(りんぽうきょう)」などの密教法具が登場します。
1980年代後半といえば、「孔雀王」や「明王伝レイ」「蓮華伝説アスラ」など「密教」をベースにした漫画や小説が流行っていたような気がします。私の大好きな「変幻退魔夜行カルラ舞う!」が「月刊ハロウィン」で連載されたのもその頃でした。
少し後でしたが「天空戦記シュラト」なんてアニメもありましたね。
意味もなく「九字切り」をしてみたり、「臨兵闘者 皆陣列前行!」とか「オンアビラウンケンソワカ!」とか呪文を唱えたりした恥ずかしい廚二時代を過ごした方もいるんじゃないでしょうか?w
そう私だ! orz
システム
コマンド選択式で進行
大幅に脱線したので、話を「魔界復活」に戻します。
本作のシステムは一般的な「コマンド選択式」で、カーソルでは無くコマンドを数字入力で選択します。ですがちょっと特殊なのは、数字入力をしただけでは、コマンドが選択(反転)するだけで決定にはならず、その後にリターンキーを押す事で確定となります。
確かに本作では選択を間違えるとゲームオーバーになる場合が多いので、誤操作防止の意味なのかもしれませんが、それにしてもいちいち数字+リターンキーというのは、いささか煩わしいと思ってしまいました。
(ちなみにこの画像の人が、行方不明の住職)
ただし「総当たり戦法」は通用しない
とはいえ、そこ以外は普通のコマンド選択ADVなので「総当たり戦法」を使えば楽にクリアできる…かとおもいきや、これがまたそうもいかないw
実はゲーム中の何箇所かにおいては、コマンドを特定の順番に実行しないと話が進まない場所があるのです。
例えば、話す→話す→見る。と、話す→見る→話す。一見それほど違いがあるようには思えませんが、このゲームでは前者だと話が進まなくて、後者だと話が進むというような場面があります。
しかもさらに困った事に、その行為に何の脈絡もヒントもないのです。わかるかそんな事!!って感じになりますw
まあこのゲーム全体に言えるんですけど、次の行動に結びつける為の「ヒント」的なものが、非常に少ない(皆無に等しい?)んですよね。しかも即死トラップも多いし。
そういう部分では難易度は高いゲームだと思います。
バトルもあるよ!
ゲームの後半には、呪文や独鈷杵を使っての魔物とのバトルがあったりなんかもします。
あの野暮ったい教授も、さながら「孔雀王」のごとく勇ましく活躍!w
もちろん負ければゲームオーバーです。
オドロオドロしい雰囲気が味わえるAVG
本作のグラフィック面においては、お世辞にもあまり出来がいいとは言えないものに感じました。
ですが、風景などは写真を取り込み二値化したものを使用していて、それをその場の状況にあった色で表示しているので雰囲気はよく表現されていました。
BGMについても使用される場所の雰囲気がよく表現されていて、なかなかプレイヤーの緊張感を煽ってきます(ただ話す人が変わるたびに、BGMが最初からになるのはちょっとなあ…)。
また確かにグラフィックはあまり良くないのですが、それを表現技術でカバーしている部分も多く見られました。
画像は主人公達に倒された魔物が崩れ落ちて行くシーンなのですが、RGPプレーンを上手く利用していて、皮膚の部分、血肉の部分、骨格(?)の部分をそれぞれ別々のプレーンで描いたものを重ね、それを順番に下にずらして行く事で、皮膚、血肉が崩れ落ちて行くのを表現しています。
これには思わず「ほほう」と感心してしまいました。
遊んでみた感想
個人的な評価としては、和製ホラーという雰囲気は非常によく表現されていているので、そういうのが好きな人はには遊んでみる価値はあると思います。
ですがちょっと理不尽気味の難易度と、登場するキャラクター達のセリフ回しが個人的にしっくりこない部分が多くて馴染めませんでした。画像の台詞なんかを見てもらえば解るかもしれませんが、変に説明調なんです。まあこれがこの作品の「味」なのかもしれませんが。
あと前回プレイした「闇の壱与伝説」も同じ「密教」をベースにした和製ホラーでしたが、あちらと比べるとキャラクター達が今一つ活きてない。
主人公もあまり主人公的な活躍も出番も少ないし(むしろ教授のほうが主人公っぽい?w)、サブキャラクターたちも数が少ない割に特徴が無い、残念ながら私はそう感じてしまいました。
≫EXIT
お疲れ様でした!
今回の記事はどうだったかの?何か感じた事があればどんなことでもコメントに残してくだされ。それと当ブログは以下のブログランキングに参加しておる。クリックして貰えるとわしの「やる気」がめちゃアップするぞい!
いつもバナークリックや拍手していただいて、誠にありがとうございます!
コメント