射手の塔 3F/No.0046
≫ENTER
いらっしゃいませ!

管理人じゃ。

謎の妖精よ。

今回紹介する作品は、あるSTG(シューティングゲーム)に非常によく似ている事で知られる作品じゃ

それって続編って事?それともパクりSTG?

いやところが、そのどっちにも当てはまらない作品なんじゃよw

????

ではその辺も含めて、今回は「アレスタ」という作品を紹介しよう。
では入るが良い、射手の塔3Fじゃ!
本記事を読み進める前に…
本記事を読み進める前に、以下の点についてご了承願います。
- 当ブログで掲載している画像の、著作権または肖像権等は各権利所有者に帰属致します。もし掲載に問題等御座いましたらご連絡下さい。迅速に対応を取らせて頂きます。
- 筆者は本作品において、100%の知識と十分なプレイ経験を持っているとは限りません。誤りがある部分については、コメントにて優しくご指摘よろしくお願いします。
- 記事に書かれている内容についてはあくまで投稿時の状況や筆者の認識であり、現在の状況や筆者の認識と必ずしも同じではない場合があります。ご了承ください。
本記事はリメイク記事です

本記事は、以前「アレスタ」について書いた記事をリメイクしたものじゃ

過去記事を読みたい方は、こちらからどうぞ
「アレスタ」の概要

「アレスタ」は、1988年にセガからセガ・マークⅢ用に発売された縦スクロールSTGで、開発は「コンパイル」が行なっていました。今回紹介するのは、その同年にコンパイルから発売されたMSX2移植版となります。
惑星リマールの環境維持を行なっている超巨大コンピュータ「DIA51」がある日起きた大規模な地震のせいで狂い、その影響により進化し知能を持った植物「μ植物」が生まれてしまう。そしてμ植物はDIA51が作り出した兵器を使いリマールの各地を侵略し始めた。
というのが本作のざっくりとしたストーリーであり、プレイヤーは最新鋭機「アレスタ」に乗り込みDIA51の内部に侵入、要塞を破壊しμ植物の侵略を食い止めるのが目的となっています。
ゲームはステージクリア制の残機制となっており、各ステージ最後にいるボスを倒せばステージクリア、全ての残機を失う前に全8ステージを突破すればエンディングというルールでした。
以上が、本作「アレスタ」の概要となります。
アレスタとザナックについて
「アレスタ」ってどんなSTG?
まず本作は滑らかな高速スクロールがウリの縦スクロールSTGで、プレイヤーは自機「アレスタ」をカーソルキーで8方向に操作し、二つのキーで通常弾と特殊弾を発射しながら戦っていく作品でした、
通常弾は前方のみのショットで、特定の敵が運んでくるオレンジ色のパワーチップを取得することで、攻撃範囲と連射速度がパワーアップしていきます。

特殊弾には独特の性能を持ったものが全部で8種類用意されていて初期装備は1番ですが、番号が書かれた地上物を破壊することで出現するパワーチップを取る事でその番号の特殊弾を装備可能でした。
高速スクロール(そうでないところもある)のステージを敵の弾を掻い潜り、通常弾と特殊弾を駆使しつつ敵を破壊しながらステージ最後に待つボスを倒してステージを進めていく、これが「アレスタ」というゲームの簡単な説明になります。
ここまででピンと来た人もいるかも知れませんが、本作「アレスタ」のゲームの仕様は、1986年のMSX作品「ザナック」と非常によく似ているのです。

え?じゃあアレスタってザナックのパクリなん?

違う、そうじゃない(あのポーズ)
「ザナック」のパクリSTG?
確かに「アレスタ」は「ザナック」と非常によく似た仕様のSTGです。ですが、開発しているのは同じコンパイルなので”パクリ”という表現は正しくありません。
ではそんな似ている作品で、しかも同じコンパイル製作のSTGなのに「ザナック2」とかにしないで、わざわざ「アレスタ」とタイトルを別物にしてしまったのでしょうか?

答えは簡単で、コンパイルが自社で製作した「ザナック」のようなSTG(続編?)をコンパイル名義でセガ・マークⅢ用に作ろうとしますが、ザナックの著作権は「ポニーキャニオン(ポニカ)」が所持していたのでコンパイル名義で「ザナック」というタイトルは使用できなかった。
その為、ザナックのようなそのSTGを「アレスタ」とタイトル変更し、コンパイル名義でセガ・マークⅢに発売したのだとか。

所謂、大人の事情ってやつね?

これに近い話だと、ハドソンが自社名義でファミコン用に発売した「スターソルジャー」あたりかのう?

ん?あれは「スターフォース」の続編…あ、いや、スターフォースは元々テクモの作品か。
そんな経緯があるので、本作「アレスタ」は「ザナック」や「ザナックEX」の正式な続編では無いものの、世界観やゲームの仕様が似ている精神的続編と言える作品なのです。
「アレスタ」の魅力
本作「アレスタ」とコンパイルの過去作「ザナック」の関係性を説明したところで、今度はそれらザナック(またはEX)やマークⅢ版のアレスタなどと比較して、本作MSX2版アレスタの魅力を説明して行こうと思います。
高速スクロールの復活
本作「アレスタ」と同じくMSX2で発売されたザナックとして、「ザナックEX」という作品がありました。
このザナックEXはMSX版のザナックから様々な面で強化されていたものの、ザナックの売りとも言える高速スクロールがいまいちで、そこがちょっと残念な点だったと思います。

ですが本作「アレスタ」ではその高速スクロールが復活しており、ゲームが始まって最初のステージでは高層ビルを背景に激しい高速スクロールをプレイヤーにこれでもかと見せつけてくれます。

ゲームが始まった瞬間に、おお!ってなるわね!
これにより、最初のステージでゲームの世界にぐっと引き込まれるんですよね。ここは正に本作の大きな魅力です。
シリーズの軸となる物語の追加
先ほど”高層ビルを背景に”と言いましたが実はマークⅢ版アレスタには、このステージが存在していませんでした。
というのもマークⅢ版アレスタは全6ステージ構成なのに対し、MSX2版アレスタは全8ステージ構成と2ステージ追加されていて、その一つが先ほどの高層ビルが背景のステージなのです。

因みに、追加されたもう一つのステージは最終ステージらしいのう
そしてその高層ビルに絡む話なのですが、マークⅢ版アレスタにはストーリー自体はあるものの、主人公に絡む設定やストーリーは存在しませんでした。

一方でMSX2版では、ゲーム開始時に主人公「レイ・ワイゼン」の恋人である「ユリィ・レノックス」が高層ビルの中でμ植物による被害に巻き込まれてしまい、レイがその怒りを胸にアレスタで出撃するという物語が迫力のビジュアルシーンで語られていました。

こういうのがあると、プレイヤーとしても作品にぐっと引き込まれるわね?

テンションも上がるしのう
こう言ったストーリー性が生まれた事により、このMSX2版アレスタのが言ってみればシリーズの「正史」という扱いとなり、後に発売されたシリーズ作品にレイとユリィの子供や、ワイゼンの一族が登場したりします。
ザナックやEXでもこう言った主人公達の物語は語られていなかったので、本作MSX2版アレスタは後のシリーズに継承される魅力的なストーリーの”軸”を作り出した作品と言えるでしょう。
特殊弾の仕様変更
ザナック(またはEX)では、8種類ある特殊弾を如何に活用するかが重要でかつ面白い要素でした。本作にもその要素は継承されていますが、ただ特殊弾の仕様がちょっと変更されています。

まずゲーム中の特殊弾を装備できるパワーチップの番号が1〜8に変わりました(ザナックは0〜7)。中にはザナックと同じ番号で同様の効果を持つ特殊弾もあるので、ザナックに慣れているとここに若干の戸惑いを覚えるでしょう。

特に初期装備の番号が0じゃ無くて1になったのは、ザナックに慣れていると結構大変じゃよ

ひたすら0番が出るのを待ってしまったりねw
アレスタにおける特殊弾の番号とその効果については以下の通りです。
数字 | 特殊弾の効果 |
---|---|
1 | 全方位に発射可能な特殊弾。 ザナックの0番と同じ仕様で、アレスタの初期装備。 |
2 | 真正面に飛ぶ貫通弾。 ザナックの1番に近いが、溜め撃ちが可能になっている。 |
3 | 真正面に飛ぶ貫通レーザー。 |
4 | 自機の周囲を回転するように飛ぶ特殊弾。 ザナックの3番と同じ仕様。 |
5 | 前方にリング状の特殊弾を3つ発射する。 |
6 | 前方任意の方向にウェーブ状の特殊弾を発射する。 ザナックの7番に近い仕様。 |
7 | 自機全方位にエネルギーフィールドを発生させる。 ザナックの2番に近い仕様。 |
8 | 左右に移動しながら飛ぶ太い貫通レーザー。 |
また地味ですが大きな変更点として、ザナックやEXでの特殊弾は番号によって残弾制や時間制または耐久制など様々だったのに対し、アレスタの特殊弾は初期装備の1番以外全て時間制に統一されています。
また続けて同じ番号を取る事で特殊弾がパワーアップするのはザナックと同じですが、本作では続けて取っていっても残り時間はその特殊弾ごとに決められた最大値(大体80秒)までしか増えなくなっています。

これは結構大きな変更点じゃない?
ザナックでは同じ番号を取っていけば残弾や制限時間も多くなっていったので、強い状態で使い続ける事が可能だったのですが、それができなくなった事で不便ではあるものの、逆に漫然と使い続けられないという程よい緊張感が生まれていました。

どうせ制限時間があるんじゃから、無理に同じ番号に固執するよりも状況に合わせて随時切り替えて行く方が、理にかなってるかもしれんな

特殊弾のパワーチップは割と頻繁に出るようだし、幾つかの慣れてる特殊弾に絞って、張り替えながらプレイして行けるかもね?
ザナックの「特殊弾」という要素を継承しつつも、改修とアレンジが加わったことでゲームに新たな戦術性が生まれているのはアレスタの大きな魅力ですね。
以上のように、本作MSX2版アレスタはザナックやEX、またマークⅢ版よりも改良されて魅力が増していた作品だったと言えるでしょう。
気になるところ
とは言えそんな魅力的なMSX2版アレスタにも、プレイしていて気になった点はあります。
その1つは高速スクロールは見事復活したのですが、敵キャラのチラつき処理落ちは相変わらず改善されていなかった点です。

これの原因と思われるのは本作に登場する一部の敵が矢鱈と固いうえに大量に出てくるので、通常弾でも特殊弾でも中々処理できず画面内に残り続けるというシチュエーションが多くなってしまう事でしょう。
これについてはザナックEXの時にも言いましたが、ゲームを遊ぶのにそこまで致命的では無く、また処理落ちに助けられる場面もあるのでチラつき以外は特に問題ない部分でしょう。
あともう1つは、これはザナックもそうだったかちょっと曖昧なのですが、特殊弾によっては壊せない敵や地上物があると言う事です。

これによって特殊弾を撃っているのに敵が排除できず、漏れた弾や敵に当たってしまう場面もありました。まあこれも気になった程度の話で、その為に特殊弾だけじゃ無く通常弾もあるのだという事ですね。
気になった点としてはそのくらいでしょうか。流石のコンパイルというか、MSX2で動くSTGとして非常に高い水準の作品だと思います。
《まとめ》広がるアレスタワールド
という訳で、今回MSX2版「アレスタ」を「ザナック(EX)」などと比較して説明してきましたが、最後にアレスタがザナックと大きく違うところを簡単に説明して締めたいと思います。
アレスタがザナックと大きく違うところ、それはシリーズ作品として後に大きく発展したというところでしょう。

1988年に「アレスタ」が発売された翌年1989年には、まず「アレスタ外伝」そして「アレスタ2」がMSX2で発売されました(「外伝」はコンパイルの「ディスクステーション」に収録されていた作品)。
この「外伝」は自機(強化スーツ)の名前が「アレスタ」というだけで世界観の随分異なるSTGでしたが、「2」のほうはMSX2版の正式な続編で、主人公はアレスタに登場した主人公とヒロインの子供という設定になっています。
更に1990年にはメガドライブで「武者アレスタ」という作品が発売されましたが、こちらは自機が戦闘機では無くロボットに変わっており、やや「外伝」っぽさのある作品でしたね。
そして1991年と1993年にはゲームギアで「アレスタGG」と「アレスタGGⅡ」が、1992年にはスーパーファミコンで「スーパーアレスタ」、メガドライブ(メガCD)で「雷忍アレスタ」が発売されています。
1988年から1993年にかけての6年間、なんと毎年1〜2本のアレスタシリーズが様々な機種で世に出ていた事になります。これはまさにコンパイルの”顔”とも呼んでも過言では無いシリーズになったとも言え、その大きな要因となったのが本作「アレスタ」であることは間違いないでしょう。
余談ですが、PCエンジン(CDロムロム)で発売された「精霊戦士スプリガン」というSTGも、元々はアレスタシリーズとして出す予定だったそうなので、こちらは精神的続編と言えるかもしれません。
これらのアレスタシリーズ、製作そのものはコンパイルですが発売元は様々であるため、ザナックの時のように大人の事情はあると思いますが、いつかまとめてセットで販売して欲しいですね。

皆の思い出に残る「アレスタ」はどれだったかのう?

良かったらコメントで教えてくださいね?
ところで…
アレスタ以降のシリーズでは、ザナックのウリだった「AI」とか「ALC」とかについて触れられてなくないですか?表に出てないだけで、ひっそりと内部に存在しているんでしょうかね…?
遊びたくなったら…?
さて皆さん、今回の「アレスタ」紹介記事はいかがだったでしょうか?「アレスタ」とはどんなゲームなのか、もし何となくでも皆様に伝わったのであれば幸いです。
今回紹介したMSX2版「アレスタ」は、以前ProjectEGGで配信されていた「アレスタ1・2」を使用しているのですが、こちらは現在(2023年12月10日)配信されていないようです。
その代わりという訳ではありませんが、以前(2020年12月24日)Nintendo Switch/PlayStation4用として発売されていた「アレスタコレクション」を紹介しておきましょう。
こちらはMSX2版ではありませんが、セガ・マークIII版「アレスタ」が収録されています。また先ほどちょっと触れたゲームギア版の「アレスタGG」と「アレスタGGII」、さらに海外版アレスタ「POWER STRIKE II」も同時収録されています。
現行機でアレスタを遊んでみたい!と思った方は、購入を検討してみてはいかがでしょうか?
≫EXIT
お疲れ様でした!

今回の記事はどうだったかの?何か感じた事があればどんなことでもコメントに残してくだされ。それと当ブログは以下のブログランキングに参加しておる。クリックして貰えるとわしの「やる気」がめちゃアップするぞい!

いつもバナークリックや拍手していただいて、誠にありがとうございます!
コメント